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辰巳コラム

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2017.05.05 - 第2戦 富士スピードウェイ

SUBARU BRZ GT300に足りていないもの

昨日の第2戦を終えてから、何が悪かったのかをずっと考えていました。今シーズンに向け、SUBARU BRZ GT300は色々な部分を変更しています。もちろん良くなって進化した部分もありますが、どうやら100%プラスとして働いていない部分もある。それはやはり、走り込みが足りていないという状況によって、洗い出し切れていないものがあるということなのだと思います。データやドライバーのコメントをもとに開発を進めていくわけですが、ドライバーも完璧に状況を説明できるかというと難しい部分もあります。限られた時間のなかで走り込んで走り込んで、ドライバーと密なコミュニケーションを重ねて、そのなかから最適なものを探っていくという方法を採るしかありません。それがまだ足りていないのが現状です。
必要なのは、混戦の中でタイムを出す強さ

SUBARUファンシートに応援に来てくださる方や、テレビ放送やパブリックビューイングで応援してくださる方に、なかなかストレートの辛さを説明できないのが歯痒いですね。エンジンが小さいからスピードが出ないというわけではなく、吸気リストリクターで制限される部分ですから。もちろんそれはレースのルールなので従わなければなりません。ですから、コーナリングで稼ぐしかないというわけです。

しかし第2戦の富士で、コーナーがぶっちぎりで速かったかと言われると、そうではなかった。本来、ライバルよりも絶対的に速くなければならないのが使命ですが、おそらく完全なバランスになっていない。他を圧倒するコーナリングスピードを実現することが課題ですね。ドライバーのコメントを聞いていると、速いことは速いものの、決してラクについて行けているわけではない。ましてレースは相手がいながらの話です。そこでタイムをたたき出す強さがまだたりないということです。今回のレースでも、決勝日のウォームアップ走行(20分間)では燃料満タンでも1分38秒台がラクに出ていましたが、レースでは1分40秒台です。混戦のなかでタイムを出す強さが必要ですね。
第3戦オートポリスに向けての改良ポイント

今回のレースでは、2度目のピットインの際にリヤタイヤ2本を交換する作戦を採りましたが、走り終わっても大きな問題はありませんでした。タイヤの磨耗には優しいクルマだということがあらためて証明されたわけですが、競り合っていたりアタックをしている際に、フロントの動きがややピーキーな部分も見られました。実際に使ったタイヤが路面温度に対してやや固めとだったこともあるのですが、次戦のオートポリスでは、フロントタイヤに少し工夫をして臨みます。春先のテストから開幕戦、オートポリスのテストを経て第2戦の富士と、振り返ってみればヒントはいくつもありました。これも進化のための停滞と考えて、前に進むしかありません。

次戦のオートポリスは、コーナーが多くてSUBARU BRZ GT300とは相性のいいサーキットです。最終コーナーのスピードをいかに高くキープするかがポイントになるでしょう。富士スピードウェイの最終コーナーは回り込んでいますが、オートポリスは最終コーナーが浅く、高いスピードを維持して出てこれる。そのほか、第3セクター上りのセクション、コーナリングしながら上っていく部分も速い。トランスアクスルのおかげもありますし、本来SUBARU BRZ GT300がもつコーナリングの良さを活かせる部分だと思います。ここ2戦の不振を払拭するような走りをお見せしたいと思っていますので、応援よろしくお願いします。

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