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RACE REPORT

2018.09.16 - 全日本ラリー選手権第8戦 ラリー北海道 レグ2
接戦を制し、勝田範彦が今シーズン2勝目を獲得
9月16日(日)、全日本ラリー選手権第8戦RALLY HOKKAIDOはすべての競技日程を終了し、SUBARU WRX STIの勝田範彦/石田裕一が今季2度目の優勝を飾りました。
ラリー2日目、総合首位に立った勝田は、新井敏弘/田中直哉の猛追を退けてラリーをフィニッシュ。第3戦丹後ラリー以来となる勝利を飾りました。2位には3.4秒差で新井、3位には22.8秒差で鎌田卓麻/市野諮が入り、SUBARU勢は4戦連続の1-2-3フィニッシュを達成してみせました。

■勝田「今回は“自分以上”の走りができました」

ラリー3日目の最終日に行われたのはSS10〜SS15の6SS。焦点は、首位の勝田と総合2番手の新井、3番手の鎌田らによる優勝争いです。13.1秒の間に4人が接近する、緊迫感溢れる戦いの行方に多くのファンが注目しました。
ラリーがスタートすると、勝田と新井がベストタイムを獲り合う接戦に。この日最初のスペシャルステージとなったSS10は新井が一番時計をマークし、勝田との差を7.6秒に短縮。続くSS11では勝田が新井のタイムを4.9秒上まわるベストタイムで、その差を12.5秒に拡大します。新井も負けじとSS12とSS13を制し、勝田との差を3.9秒にまで詰めることに成功しますが、SS14では勝田が再びベストタイム。最終SSを前にふたりの差は4.5秒となっていました。そして迎えた最終SS、新井は勝田のタイムを1.1秒上まわるベストタイムをマークしましたが、勝田に追いつくには至らず、逃げ切った勝田が今季2勝目を獲得することに成功しました。鎌田は3位を守りながら堅実なペースで完走を果たし、3位の座を獲得しています。これでSUBARU勢は4戦連続で表彰台を独占する強さを発揮しています。

勝田はこれで今季2勝目を獲得。「タフなラリーでした。特に今日はタイム差がなく、気の抜けない戦いになりました。勝因は……ドライバーかな(笑)。チャンピオン争いでなんとか首の皮一枚がつながりましたね。今回は“自分以上”の走りができたので、進化できたという手応えはあります。接戦にならないとそこまでの運転はしないので、次戦以降のターマックラリーでも同じように進化させていきたいです」と、ラリーを振り返りました。惜しくも2位に終わった新井は「あと3秒足りなかったですね。今日に関しては、SS11の舗装セクションがすべてでした。あそこだけで5秒近くも負けてしまった。でも、全体を見れば悪くないラリーでしたね。次戦の高山に向けては、新しい舗装タイヤが出るということなので、楽しみにしています」とコメント。また、3位の鎌田は「今ひとつスピードに乗り切れなかったのですが、3位でフィニッシュできてうれしいです。次戦の高山は優勝経験もあり得意なラリーなので、もう少しスピードを上げられるよう、少し作戦を考えたいと思います」と次戦への意気込みを語りました。
この日の観戦エリアは、オトフケ・リバース(SS10/14)、ニュー・ホンベツ(SS11)、パウセ・カムイ(SS12)、SSS Sammy サツナイ(SS15)の4カ所に設けられました。ギャラリーにとっては、自分で観戦スケジュールを立てるというラリーならではの楽しみ方もでき、好天に恵まれたこともあって多くのファンが手に汗握る戦いを堪能しました。また、ラリーフィニッシュ後には新井、勝田、鎌田の合同サイン会がスバルブースで実施され、多くのファンが列を作る賑わいを見せました。
■ディーラーメカニックコメント「緊張感をもって作業に臨みました」

担当車両:ラックSTI 名古屋スバル DL WRX
鈴木 亮祐 35歳
山形スバル株式会社 荒楯店 メカニック
メカニック歴9年

もともと二輪車が好きで、整備士の仕事に興味を持ったという鈴木。以前からSUBARUと言えばラリーのイメージで、入るならSUBARUだなと思っていたと仕事に就いたきっかけを振り返ります。実際のラリーに参加するのは今回が初めてとのこと。

「ハードな世界だなと思いました。泥だらけになるというイメージどおりで、クルマもダメージを受けて帰ってきます。普段店舗で作業するWRXとは足まわりなどが別物で、やはりレーシングカーだなという印象です。見たことのない物だらけでしたが、一度触ってしまえば心理的な抵抗はなくなって、いけるという印象でした。また、普段の作業でもお客様を待たせないように、とにかく時間を意識してやっています。店舗ではインカムを使って進捗を逐次報告し、作業時間の管理を行っていますので大きな戸惑いはありませんでしたが、普段は1台あたりひとりで作業するので、複数のメカニックでとりかかるため意思の疎通が難しいということを感じました」

3日間にわたるラリーについての印象を聞くと、次のような答えが返ってきました。

「メリハリがすごい世界だなと思いました。サービスにクルマがきた瞬間戦場になる。その切り替わりが印象に残っていますね。会社でも働き方改革について言われているので、この経験は有用ではないかと思います。作業時間の短縮、効率の向上、工具の整理整頓などで活かせると思います。また、普段の作業点検は複数のメカニックで行うのですが、ここでは自分で『締めました』と言ったらそれで終わりです。選手からも信頼していただけるのでその重みを感じる一方、もしもネジを1本締め忘れたら、自分のせいですべてがダメになってしまう可能性もあるので、緊張感をもって作業に臨みました。それは安全という面で、普段の整備でも同じことだと思います」

「会社に戻ったら後輩のメカニックたちにも、このプロジェクトに参加するよう薦めたいと思います。僕自身は社内検定であるスバル1級の二次試験が終わったばかりで結果待ちなのですが、1級を取得して終わりではないのでどこまでも先を目指していきたいと思います」
次戦は10月12日(金)〜14日(日)、岐阜県高山市を中心に開催される全日本ラリー選手権(JRC)第9戦 第46回 M.C.S.C.ラリーハイランドマスターズ 2018 supported by Sammyに出場予定です。山間の林道コースを使用したターマック(舗装路)が戦いの舞台となります。チャンピオン争いもいよいよ大詰め。SUBARU勢の活躍にご注目ください。
2018.09.15 - 全日本ラリー選手権第8戦 ラリー北海道 レグ1
土曜日までの競技を終えてSUBARU 3台が僅差の勝負
9月15日(土)、全日本ラリー選手権第8戦ラリー北海道は競技2日目までを終了し、SUBARU WRX STIの勝田範彦/石田裕一が首位に立っています。10.3秒差の2番手には新井敏弘/田中直哉、11.5秒差の3番手には鎌田卓麻/市野諮がつけており、SUBARU勢が上位を占める活躍を見せています。
■新井はSS8でパンク、代わってトップは勝田に

14日(金)の夕方、選手たちは多くのギャラリーに見送られてスタート。続けて行われたナイトステージのSS1では、ランプポッドに不調を抱えているにもかかわらず新井がベストタイムを刻む好走を披露しました。わずか1.47kmのSSながら、前走車が巻き上げるダストに視界を奪われた2番手の鎌田に1.9秒差、3番手の勝田に2.1秒差をつけ、序盤からリードを築いていきます。
15日(土)からは本格的なSSがスタート。この日はSS2〜SS9の全8SSが舞台となります。なかでも、23.49kmヤム・ワッカ(SS3/6)、28.75kmのクンネイワ(SS4/8)の距離が長いSSが、この日の山場と言えるでしょう。そのSS3では、新井が後続を10秒以上引き離す好タイムをマークし、リードを拡大。新井は続くSS4でも2番手タイムをマークして後続をジワジワと引き離していきます。SS7までを終えて、首位の新井と2番手勝田との差は21.6秒に拡大しました。

続くSS8、ここでラリーは大きく動き始めます。この長距離ステージで新井は左フロントタイヤをパンク、そのまま残りの約10kmを走り切ったものの、SSベストタイムの勝田から37.6秒遅れの4番手タイムに終わります。この結果、総合首位には勝田が浮上。2番手鎌田、4番手新井と順位が入れ替わります。競技2日目最後のSS9では、新井が渾身のベストタイムをマークし、舞い上がるダストに視界を遮られた後続が軒並み遅れを喫したこともあり、新井が一気に2番手までジャンプアップを果たします。

首位勝田と2番手新井の差は10.3秒ですが、新井と3番手鎌田は1.2秒という僅差の競り合いでSUBARU勢がトップ3を占めるスピードを見せています。また、鎌田の後方1.6秒差の4番手には奴田原がつけており、優勝候補はこの4名に絞られたと言っていいでしょう。
■勝田「最終日はもう一度気持ちを巻き直して頑張ります」

首位の勝田は「かなりの僅差となっていますね。新井選手がパンクし、僕自身もロワアームのブッシュが切れてしまうなど細かいトラブルはありましたが、上位陣にほとんど差はありません。今のところ首位にはいますが、明日はもう一度気持ちを巻き直して頑張ります」と最終日に向けて気を引き締めるコメント。新井は、「SS8で左前輪をパンクし、そのまま10kmくらい走りました。振り出しに戻るどころか、マイナスから追い上げるような状況です。それでも今日の最後のSSではずいぶん取り返すことができました」とタイムロスの状況を振り返っています。新井と1.2秒差につける鎌田は、「色々とトラブルがあったなかで、この順位で戻ってこられたのはラッキーだったと思います。午後も左後輪のドライブシャフトが折れたり、本当に色々とありました。我慢して走り切ってよかったと思います。4台で接近戦ですし、ステージに得意不得意はあると思うので、頑張ります」
■人気の観戦エリア、陸別オフロードサーキット

15日(土)の観戦用ギャラリーエリアはRikubetsu Long(SS2/5/7)とSSS Sammy Satsunai(SS9)に設けられました。なかでもRikubetsu Longは、ウォータースプラッシュや林道セクション、オフロードサーキットなど多くの観戦エリアで楽しむことができるため、人気の高い場所です。好天にも恵まれ、訪れたファンはそれぞれのお気に入りの場所でラリーカーの迫力ある走行を楽しんでいました。

最終日となる16日(日)はSS10〜SS15の計6SS、SS距離57.74kmが舞台となります。勝田がこの差を守り抜くのか、4連勝で波に乗る新井が逆転を狙うのか、あるいは地元北海道の鎌田が意地を見せるか、SUBARU同士による僅差の戦いにご注目ください。
2018.09.10 - 全日本ラリー選手権第8戦 ラリー北海道 プレビュー
選手権を左右する天王山の一戦
9月6日未明に発生した北海道胆振東部地震の影響が懸念された全日本ラリー選手権第8戦ラリー北海道ですが、現在では一帯のライフラインも復旧し、主催者の努力や地元の協力によって大会の開催準備が進められています。9月14日(金)〜16 日(日)の日程で、北海道帯広市を拠点として行われるこのラリーは、FIAアジア・パシフィックラリー選手権(APRC)との併催となり、全日本ラリー選手権のなかでも最もスケールの大きな大会です。帯広市郊外の北愛国交流広場に設けられたサービスパークを中心に、十勝一帯の1市4町を舞台に熱戦が展開されます。
ラリーは3日間で計15SS(APRCは17SS)が設定され、合計178.87kmを走行します。移動区間も含めた総走行距離は749.08kmとなり、こちらもシリーズ随一の距離を誇ります。SSはグラベル(未舗装路)で、森林の中を走る狭くテクニカルな林道区間と、丘陵を走るハイスピードな区間、さらにオフロードサーキットや河川敷を利用したSSなど、バラエティに富んだコース設定となっています。競技2日目の土曜日は20kmを超える長距離SSが4つあり(SS3/4/6/8)、勝敗を左右する山場の1日と言えるでしょう。

現在JN6クラスでは、ここまで4連勝を挙げているSUBARUの新井敏弘/田中直哉がポイントランキング首位を独走中です。2番手には勝田範彦/石田裕一、3番手に鎌田卓麻/市野諮、そして5番手には柳澤宏至/加勢直毅がつけており、SUBARU WRX STI勢が上位を独占する活躍を見せています。ラリーの結果によっては新井が年間チャンピオンを確定させる可能性もあり、見逃せない戦いとなるでしょう。JN6クラスには計6台のSUBARU WRX STIが、JN2クラスには1台のSUBARU BRZが出場予定です。ぜひSUBARU勢への応援をよろしくお願いします。
■豊富な観戦可能エリア。金曜日は無料開放

観戦用ギャラリーエリアは9月15日(土)はRikubetsu Long(SS2/5/7)とSSS Sammy Satsunai(SS9)、16日(日)はOtofuke Reverse(SS10/14)、New Honbetsu(SS11)、Pawse Kamuy(SS12)、SSS Sammy Satsunai(SS15)に設けられ、多彩な観戦プランを立てることができます。ただし16日はAPRCと全日本ラリー選手権では後半のスケジュールが異なりますので、詳細は主催者の公式ウェブサイトでご確認ください。また、14日(金)のSSS Sammy Satsunai(SS1)は無料開放となっています。

サービスパークとなる帯広市の北愛国交流広場では、14日(金)15時45分より選手たちと直接触れ合えるラリーショーを開催、続けてセレモニアルスタートが行われます。また、16日(日)の15時頃から同じ場所でセレモニアルフィニッシュも行われる予定です。このほか、15日(土)は本別町にある道の駅「ステラ本別」にて沿道での応援を行う『本別ラリーパーク』、16日(日)は足寄町の道の駅「銀河ホール21」にて同じく沿道での応援を行う『足寄ラリーパーク』が実施される予定となっています。
■観戦エリア(※16日の時刻とSSは全日本ラリー選手権のもの)
9月14日(金)

SSS Sammy Satsunai
SS1 SSS Sammy Satsunai 1(1.47km) 18時00分スタート予定

9月15日(土)
Rikubetsu Long
SS2 Rikubetsu Long 1(4.63km) 8時28分スタート予定
SS5 Rikubetsu Long 2(4.63km) 11時09分スタート予定
SS7 Rikubetsu Long 3(4.63km) 13時35分スタート予定

9月16日(日)
Otofuke Reverse
SS10 Otofuke Reverse 1(6.12km) 7時10分スタート予定
SS14 Otofuke Reverse 2(6.12km) 11時53分スタート予定

New Honbetsu
SS11 New Honbetsu 1(13.79km) 8時04分スタート予定

Pawse Kamuy
SS12 Pawse Kamuy 1(10.40km) 9時08分スタート予定

SSS Sammy Satsunai
SS15 SSS Sammy Satsunai 3(1.47km) 14時41分スタート予定

※観戦エリアやスケジュールは変更になる可能性があります。

詳しいイベント内容、観戦方法や料金など最新情報は主催者の公式ウェブサイトでご確認ください。特にSS観戦では防寒対策や、天候の急変に備えて雨具なども持参するとよいでしょう。

●ラリー北海道
http://www.rally-hokkaido.com/jp/

RACE RESULT

2018.09.16 -
2018年全日本ラリー選手権第8戦 ラリー北海道
総合順位 クラス順位 No. ドライバー コ・ドライバー 車両名 クラス DAY1 DAY2 総合
1 1 52 勝田 範彦 石田 裕一 ラックSTI 名古屋スバル DL WRX JN6 1:16:27.5 0:34:31.1 1:50:58.6
2 2 51 新井 敏弘 田中 直哉 富士スバル AMS WRX STI JN-6 1:16:37.8 0:34:24.2 1:51:02.0
3 3 53 鎌田 卓麻 市野 諮 itzz DL SYMS WRX STI JN-6 1:16:39.0 0:34:42.4 1:51:21.4
4 4 54 奴田原文雄 佐藤 忠宜 ADVAN-PIAA ランサー JN-6 1:16:40.6 0:35:02.5 1:51:43.1
5 5 58 堀田 信 河西 晴雄 DL itzz MAP ランサー JN-6 1:21:54.8 0:37:22.6 1:59:17.4
6 6 57 徳尾慶太郎 石田 一輝 クスコDLitzzフォルテックランサー JN-6 1:22:44.6 0:37:21.7 2:00:06.3
7 7 55 柳澤 宏至 加勢 直毅 ADVAN CUSCO WRX-STI JN-6 1:25:10.6 0:35:08.3 2:00:18.9
8 1 64 川名 賢 キャシー・デュロッソウ CUSCO ADVAN DS3R3MAX JN-5 1:22:40.3 0:38:30.8 2:01:11.1
9 1 71 石田 雅之 遠山裕美子 TRD プロスペックダンパー86 JN-4 1:25:43.7 0:39:07.0 2:04:50.7
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