2019年SUPER GT シリーズの開幕戦「OKAYAMA GT 300km RACE」の決勝が4月14日（日）岡山県美作市の岡山国際サーキットで行なわれました。

前日に行なわれた予選では、9位の位置から決勝レースを迎えましたが、予選終了後ドライバーの山内英輝から加速が鈍いという指摘があり、チームはマシンの総点検を行ないました。可能性のある部位として、燃料系、電装系、制御系、ハードパーツの不具合などのチェックを行ない、制御ソフトの見直しを行ったということです。

決勝日の天候は雨。レース前のフリー走行では山内、井口ともにドライブし全体3位のタイムで走行できました。午後2時30分、300km/82周のレースは激しい雨の中でスタートとなりましたが、通常のローリングスタートではなく、セーフティカー先導でスタートする方法が取られました。

しかしながら、大雨の影響でスタート直後からコースアウト、接触するマシンが続出し再びセーフティカーが入る展開になります。天候は回復せず、複数台絡んだアクシデントもあり、赤旗中断が2回ありました。

荒れに荒れたレースでも、山内は冷静に、着実にドライブし、予選9位のポジションを6位にあげ、さらに4位争いをしてる56号車、11号車にプレッシャーをかけ続ける迫力ある走りを見せました。22周目には、その56号車と11号車を山内はパスし、4位に浮上しました。

その後25周目に再びクラッシュしたマシンが出て、セーフティカーが入ります。雨は降り続き好転の兆しが一向にない空模様で、31周目に再び赤旗中断、そのままレースは終了となりました。順位はその時走行していた順位で確定し、SUBARU BRZ GT300は4位でレースを終えることになりました。

山内英輝
「開幕戦としては予選9位からでしたので、良い結果だったと思います。コンディションも悪くて、自分の中ではシビれるレースができたかなって感じてます。マシンのセットアップも良くて11号車にプレッシャーかけ続けることもでき、それが結果的によかったですね」

井口卓人
「今回は走っていないんで、山内選手の頑張りのひと言です。6位から4位へジャンプアップしたのもあの位置からプレッシャーかけ続けられたのも良い結果になったんだと思います。再スタート後のペースも悪くないんで、山内選手の頑張りに感謝してます。次は僕がばんばります」

渋谷総監督
「岡山はオフシーズンに2回テストできていて、その時のデータがセットアップに役立ったのが良かったですね。というのは、ヘビーウェットというコンディションでしたので、とにかく前に出て後は抑える展開にできればと考えました。そのためにはセットアップを柔らかい方向にして、メカニカルグリップをあげていく戦略でした。車重が軽いので、これだけの大雨だと車重の重いGT-3勢が有利ですから、前に出ることが重要という作戦です。ドライバーの山内もすごく良い走りをしてくれたので、作戦通りにいきましたし、このコンディションの中でも前のマシンをプッシュする山内の頑張りが大きいと思います。岡山は直近5年間ポイントが取れなかったので、開幕戦としては好スタートが切れたと思います」

次戦は静岡県小山町の富士スピードウェイで500kmの長距離レースが、5月3日（金）、4日（土）に行なわれます。今季は苦手としていた富士スピードウェイでも、ラップタイムが速く表彰台を狙えるポテンシャルになっています。みなさんからの声援は力になります、次戦も応援よろしくお願いします。

2019年SUPER GT シリーズの開幕戦「OKAYAMA GT 300km RACE」の予選が4月13日（土）岡山県美作市の岡山国際サーキットで行なわれました。

雲ひとつない晴天で始まった午前中の公式練習では、山内英輝がドライブしGT300クラス全29台中4位のタイムを記録しました。ドライバー、チームともに、ある程度の手応えを感じてシーズンインし、「速さ」には自信を持って岡山国際サーキットで競います。

公式予選
午後2時45分から始まったノックアウト予選は、A組、B組にグループ分けされ、SUBARU BRZ GT300はA組でタイムアタックします。空模様は曇りに変化しましたが、路面温度は上がり34度付近まで上昇。チームにとって高めの温度は、好結果に結びつくことが期待されます。Q1のドライバーは井口卓人。各組み上位8台までがQ2へ進出できます。井口はハード目のタイヤをチョイスし、Aグループ6位のタイムを出しQ2に進出を決めました。

約40分後にQ2予選がスタートします。路面温度が少し下がり26度付近になったこともあり、山内英輝はソフトタイヤを装着してピットアウトします。山内は4周目タイムアタックに入り1分25秒575をマーク。井口のタイムを約0.7秒上回り、ソフトタイヤ選択が成功したようです。続くアタック2周目はコーナー立ち上がりでラインを塞がれてしまい、さらなるタイムアップを狙うアタックは成功できませんでした。

予選順位はトップとの差0.686秒の9位という順位でした。2回目のアタックができればもう少し上位にいけたか？という予選結果でした。

山内英輝
「井口選手からすこしフロントの消耗が激しいというアドバイスもあり、マシンセッティングを変えてもらってタイムアタックしました。そのおかげでマシンコンディションは良かったのですが、もっとパワーが欲しいですね。パワーがでていないのが気になります」

渋谷総監督
「もう少し上位を狙えたというのはあると思いますが、約0,6秒差をどう詰めていくかですね。明日は、天気が読みにくい状況でして、雨、曇り、晴れ、低温なども考え、レインタイヤは3種類持ち込んでいます。ただ、半乾きになった時にスリックで走れるメーカーもあって、うちは硬めのレインになるので、そうなると厳しくなるので、レース中も天気を予測しながらの戦略になると思います。マシンのパワーに関しては、決勝レースでトラブルにならないように、しっかり準備して臨みたいと思います」

明日14日（日）の決勝は、午後2時30分にスタートします。SUBARU BRZ GT300 は9番手からのスタート。レース距離は300kmの82周で争われます。19年仕様のマシンポテンシャルを検証する上でも、また、シリーズを占う意味でも重要な開幕戦です。チームは一丸となって戦いますので、応援よろしくお願いします。

2019年のSUPER GTが開幕します。チームは金曜日、岡山国際サーキットに乗り込みました。翌日の予選に向け、準備は着々と進められています。渋谷総監督からは、例年になくオフシーズンの走り込みとテストができたので、マシンの速さは向上したというコメントがありました。しかし、ウインターシーズンということもあり、本番に向けたテストは気温、路温ともに低く想定する温度にはなりません。そのため、ロングランテストだけが不十分という状況ですが、そこは他チームにも言えることで、条件としてはイコールかもしれません。

一方、ドライバーの二人はマシンへの手応えを掴んでいるようです。

井口卓人
「シーズンインなので、体は絞りました。去年に比べて1〜2kg程度ですが体重を落としました。ですが体調は万全です。また、例年にないくらいマシンの走り込みはできているので、ある意味”やった感”はあります。オフにマシンをいろいろ変えたのですが、それが、それぞれ良い結果に繋がり、どこのサーキットを走っても速くなっていて、手応えはすごくあります。ここ岡山はブレーキが厳しいですけど、やはり去年よりは良くなっています。またトップスピードを要求される富士でもラップタイムは速くなっているので、一発の速さは間違いなく向上しました。ちょっと天気が心配ですけど、準備はちゃんとしてきたので、どういうコンディションでもいけます。（笑）明日の予選はワクワクしますね」

山内英輝
「井口選手も言っていますが、一発の速さはありますね。だから、予選で前に出て、決勝では強いレースができるようなシチュエーションにもっていけるんじゃないかなって思ってます。確実にポテンシャルがあがっているのを感じられますし、サードダンパーのセットアップもうまくいっていますから、回頭性がさらにアップしました。特にトップスピードからの飛び込みで、スッとノーズが入っていくので、制動距離も短くできますし、競争力はあると思います。この岡山もハードブレーキが多いので、そうしたマシン特性が活かせることを期待したいですね」

いよいよ、SUPER GT 2019が開幕します。　第1戦「OKAYAMA GT 300km RACE」は4月13日（土）、14日（日）に、岡山県美作市の岡山国際サーキットで行なわれます。今シーズンもGT300クラスには昨シーズン同様29台がエントリーし、SUBARU　BRZ GT300も61番のゼッケンで走ります。チーム体制も昨年同様、STIの渋谷真氏が総監督を務め、ドライバーは井口卓人、山内英輝の2名がステアリングを握ります。

昨年はチームランキング11位という結果に苦しみましたが、今季はオフシーズンのテストも順調にこなし、走り込みも狙い通りのスケジュールをこなしてきています。2019年のマシンの狙いは低ドラッグ、高ダウンフォースとし、メカニカルグリップを上げ、そしてタイヤの耐久性も上げていくこと。さらに燃費の改善にも取り組み、シーズン前の準備はできているということです。

渋谷総監督
「岡山の公式テストの時は気温、路面温度とも低く、タイヤのテストとしては思い通りにはいきませんでしたが、そうした路面温度に合わせられない状況でも、シャシーとエアロでタイヤをグリップさせる手段を蓄えてきましたから、セットアップがキチンとあえば、ある程度はカバーできるようになりました」

2014年以降、開幕戦の岡山ではノーポイントが続いており、この状況は一刻も早く脱皮し表彰台に登る姿を見たいものです。

渋谷総監督
「直近5シーズンのノーポイントの要因はわかっています。やはり、オフシーズンの準備が遅くマシンの完成が遅れるということがあり、そうなるとテストも不十分で、常に後手後手になることが多かったんです。ですが、今年はオフシーズンは走り込めましたし、改善アイテムのテストもでき、結果もシミュレーションに近いデータが揃いました。オフシーズンのテストは常に気温が低いですから、タイヤのロングランテストができていないところが残念という状況です」

また、岡山のコースはツインリンクもてぎに次ぐハードブレーキングの多いサーキットだと言いますが、SUBARU BRZ GT300は苦手なコースなのでしょうか？

渋谷総監督
「いえ、決して苦手なコースではなく、逆に得意な部類のコースレイアウトだと思います。ですが、コースの路面のμが低いので、タイヤのグリップをいかにさせるかということが重要で、それには空力性能以外で、メカニカルなグリップも重要になります。やはりハイスピードコーナーより低・中速のコーナリングが多いですから、そうしたコーナーではダウンフォースは得られないので、メカニカルグリップに頼ることになります。今年はそのメカニカルグリップの向上策もトライしていますので、十分期待できる結果が残せると思っています。ここはノーハンデの開幕戦ですから、ポイントを取りにいくレースではなく、表彰台を目指していくレースをしますので、期待してください」

10日（土）は8時50分から10時35分まで公式練習が行なわれます。そして午後2時45分からノックアウト予選Q1が始まります。今年の岡山は予選が2組に分かれているためクリアラップは取りやすく、純粋にマシンの速さでポジションが決まることが予想され、渋谷総監督の自信あるコメントに期待は膨らみます。また、14日（日）の決勝は午後2時30分にスタートし82周で争われます。表彰台を目指すSUBARU BRZ GT300への応援、よろしくお願いします。