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修理は可能? もちろん可能です。
いかにSUBARUワールドラリーチームがペターのマシンを蘇らせたか

Letter from SWRT
12 August 2006

Copyright © STI 
8月10日(木)午前11時05分、ペターは、ラリー・ドイツの3.3kmシェイクダウンステージで5回目の走行のためにスタートして行った。11:18 スポーティングディレクターのルイス・モヤは、ペターのコ・ドライバーであるフィル・ミルズからの電話を受信した。彼の最初の言葉は、「メチャクチャになってしまった」だった。彼らのマシンはフィニッシュラインのそばでコースアウトし、何本かの立ち木をヒットしたのだ。ペターとフィルに怪我はなかったが、マシンは見る影もなくなっていた。シェイクダウンステージは中断となり、ペターとフィルはマシンのシートを降りてさてどうしたものかと思惑を開始した。

11時23分
チームのコーディネーター、ケン・リースとふたりのメカニック(ひとりはペターのチーフメカニックであるスティーブ・ホワイトヘッドだった)がアクシデントの程度を見極めるためチームカーのレガシィに乗ってやってきた。メカニック達はダメージの具合を見定め、マシンにカバーをかけた。そしてケンとドライバー達はサービスエリアに戻って行った。

12時04分
ペターのマシンがキャリアカーに乗せられてチームのサービスエリアに戻って来た。トロリージャッキなどを使い、15名のメカニックはマシンを整備エリアに引っ張り込む。外部から遮断する目隠しスクリーンがおろされると、シニアエンジニア達がダメージの精査を始めた。

12時19分
もしマシンの安全性が損なわれていればペターのラリーはこれで終わりとなる。オペレーションディレクターのポール・ハワース、ペターのチーフエンジニア「FX」ことクサビェ・デメゾンとスティーブ・ホワイトヘッドが最重要コンポーネントやロールケージについてインチ単位の検査を行った。データロガーによると15Gもの衝撃が加わったことが明らかになったが、ロールケージは無事であった。ここから10名のSWRTメカニック達の作業が始まり、ダメージを受けたボディパネルやコンポーネンツが次々と取り外されて行った。

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12時57分
FIAの技術委員ジェローム・トゥケ氏がロールケージを検査し、マシンはリペアが可能ということがはっきりした。

13時26分
最初のステージに向けて出発するまで19時間と2分に迫ったがマシンはまだバラバラである。コンポーネンツが外されてリペアの仕事はわかりやすくなった。交換パーツリストに上げられたのは、エンジン(衝撃でカムベルトの駆動部分が破損していた)、ギヤボックス(ベルハウジングにクラック)、フロント左フェンダー、ボンネット、ヘッドライト、ラジエターユニット(マウントフレームを含む)、フロントとリヤのバンパー、左側リヤの内側および外側ホイールアーチ、左側リヤのサイドシル、左側リヤドア、トランクリッド、リヤコンビランプ、シートベルト、HANSストラップ、ホイールハブ、サスペンションのアップライト、プロペラシャフト、リヤディフ、そして全ての電子コントロールユニット(ECUなど)だ。

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14時06分
マシンはまだ主要なメカニカルコンポーネンツが外されている。測定したところ、エンジンとギヤボックスはアクシデントで後方に押し込まれていた。メカニック達はチームの移動式ジグを組み立て、ボディシェルの矯正を開始した。この矯正作業は6ポンドのランプハンマーと16ポンドのスレッジハンマーが用いられる。さらにデリケートな部分の調整はラチェットストラップ、チェーンや油圧鎚などが使われる。

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17時22分
フロントのシャシー支持部が完全にストレートとなった。外されていた左リヤの支持部が溶接され、トランクルームの内側とフロア、リヤアーチなどが修復された。ホイールアーチのアウターパネルとシルカバーがボディシェルに取り付けられた。20名ものメカニックがリペア作業にとりかかっている。彼らはグループ毎に交代し、フレッシュさと慎重さを維持している。再組み立て作業がいよいよ始まった。

17時35分
エンジン、ギヤボックス、プロペラシャフト、ディファレンシャルなどが取り付けられた。サスペンションユニット、ドライブシャフトの取り付けが始まり、エンジン・ギヤボックスの配管作業も行われた。

20時08分
トリエルの町の中ではオフィシャルのスタートセレモニーが開始した頃だ。数千人の観客の前で、競技車両がスタートランプに上って行く。レーシングスーツを着用したペターとフィルは徒歩でスタートランプに上がった。

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22時40分
新品のラジエター、クロスメンバー、ヘッドライトのマウントパネルが英国のチーム本拠地から届いた。総勢17名のメカニックが作業中。就寝前のペターにハワースから状況レポートが電話で伝えられた。朝までにマシンが修復される可能性は90%ほどだと考えていた。エンジンに初めて火が入った。

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00時00分
8時間半を残し、8名のメカニックがホスタルジーをあとにしチームホテルに戻って僅かながら睡眠を取った。エンジン・エンジニアのヴィンセント・デュマルスキは、データ・エンジニアのチャールズ・ホッジ、デメゾン、ホワイトヘッド、ハワースと3名のメカニックは現場に残った。残るボディシェル、エンジン、トランスミッションの仕事に専念している。

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01時45分
マシンは地面に降り立ち、最初の試走が行われた。ハワースとホッジが乗り込み、ボスタルジー周辺を35kmに渡って試走してシステムのチェックを行った。

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02時30分
マシンは再びサービスパークに戻り、フラット定板に乗せられた。アライメントチェックはダブルで行われ。サスペンションがデータ通りにセットアップされる(ペターが4回目のシェイクダウン走行で選んだ仕様だ)。最終の確認検査とトルクチェックが行われる。

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03時29分
作業完了。マシンには再びカバーがかけられ、ハワースとその他の作業員は往復1.5時間のホテルに戻らず、チームのトラックの中で仮眠を取る。

06時30分
ソルベルグのイベントクルーがサービスに到着。休息を取ったメカニック達がマシンをチェックし、最初のステージの準備を行う。シェイクダウン以降、ボディシェルとワイヤーハーネス以外のほぼ全てのパーツが交換された。89ものコンポーネンツとサブアッセンブリが新品である。開始から完了まで、リペア作業にざっと300人/時間以上の工数がかかったことになる。

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07時30分
ソルベルグがサービスパークに現れ、メカニック一人一人を抱きしめた。

08時38分
ソルベルグはサービスを出発し、定刻にラリーをスタートした。




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