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サービスでのデータ分析
チーフ・エンジニア ピエール・ゲノン
Letter from SWRT
26 Octorber 2003
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WRCでは、ほとんどの場合サービスはわずか20分間と決められている。そのためチームのエンジニアは、いかに効率的に時間配分をするかという仕事に没頭する。まず、タイヤ交換、ダンパーセッティングやサスペンションのチェックなど、決まった作業が行われる。それに加え、メカニカル・コンポーネントや車体の修理など、予定にない作業が必要となることもある。計画的に仕事を進めることが、最も重要だ。そして、作業の計画は、マシンがチームのサービスエリアに戻るずっと前から立てられる。いったいどのような手順で行われるのか、555スバル・ワールドラリーチームのチーフ・エンジニア、ピエール・ゲノンが説明する。
私たちが最初にマシン目視チェックをするのは、マシンがサービスイン・コントロールの前の停止エリアにいる時だ。クルーはコントロールに規定より早く到着することが多く、停止エリアで待っている時に私たちはマシンをチェックしたり、ドライバーと話をしたりすることができる。私は、シニア・メカニックとともにコントロールに行き、サービスでの作業リストを作る。マシンに好きなだけ近寄ることができるが、触れることは許されていない。コントロールでは、ドライバーからマシンの感触を聞いて、ドライバーが変更を希望する点があれば、それについて話し合う。
この時に、ステージの最中に収集されたデータログを、マシンからダウンロードするという作業も行う。このデータの使用目的は2つある。1つは、ドライバーのパフォーマンスを分析するためだ。そしてもう1つは、マシンのシステムのすべてが正常かどうかをチェックするためだ。簡単に言えば、正常に機能しているかどうかを、マシン自身が私たちに伝えてくれるというわけだ。データはすぐにサービスエリアのエンジニアリングテントに持ち込まれ、マシンがサービスに到着する前に分析される。
データが届くとまずエンジニアは、解析ソフトウェアを使用してデータをラップトップコンピュータにグラフィック表示し、分析する。すべてが正常に機能しているかをざっとチェックするには、今でも人間の目で見るのが一番速い。ステージを通してのデフの負荷値を表すグラフなどは、経験豊富なエンジニアなら簡単に、正常かどうかを見分けることができる。その後、3つの主要部分から収集したデータを分析する。エンジン、トランスミッション、シャシーがそうだが、これらに異常はないか、すべてが正常に働いているかをチェックする。エンジンに関しては、油圧、温度、チャージ圧力、タービンスピードを観測し、トランスミッションでは、システムの温度と油圧のほか、電子制御ディファレンシャルも見る。シャシーについては、ステアリングホイールやペダルポジションのデータが得られる。
テストの時、私たちはマシンの動きに関するすべてを計測して大量の情報を記録し、そのデータを使用してエンジニアがマシンを改良する。しかし、ラリー中のデータの目的は、マシンのコンディションを維持するということのほうが大きい。データを分析し、起こりそうな問題を予想する。データから特定の傾向を見分けてテクニカルトラブルの徴候をつかみ、未然に防いでいる。
この優れたシステムは、時間がない時に、とりわけ役に立つ。マシンがサービスの私たちの所に到着するまでに、データだけでほとんどの主要メカニカル・コンポーネントの状態を分析しておくことができるのだ。
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