SUBARUワールドラリーチームのトミ・マキネン、ルイス・モヤ、そしてジョージ・ドナルドソンが来日。富士重工/STIとの2004年に向けた打合せ、メディアの取材、大阪で開催されたSUBARUスポーツミーティングへの参加など、慌しいスケジュールをこなした。そんな中の12月13日、一行は半日のオフタイムを使い、日本の古都・京都を訪ねた。マキネンにとって、これまでに来日の機会は多々あれど、古都・京都探訪ははじめてとのこと。
新幹線で一路東京から京都へ到着。連日のハードスケジュールで少しお疲れ気味のトミ・マキネン、相変わらずハイテンションでしゃべり続けるルイス・モヤ、そして何にでも興味津々のジョージ・ドナルドソンと三者三様の表情であった。一行は、さっそく昼食の京弁当にありつく。三人のヨーロッパ人は、うにの粕漬け、しゃけの西京焼き、煮しめ、鳥ごぼう、海老の甘露煮、炊き込みご飯、湯葉入り赤だし味噌汁など、手桶に並べられた色とりどりのおかずに見入りながら、上手に箸を使って食べていた。トミもルイスもジョージも、箸捌きは日本人以上に上手だ。
デザートの笹の葉に巻かれた草団子を熱々の日本茶で食べると、「おいしいねぇ!」とトミ。ルイスとジョージは、ついつい今シーズンのラリーの技術談義に熱が入ってしまう。
食事ののち、一行は枯山水式の石庭で知られる龍安寺に立ち寄った。土壁に囲まれた玉砂利の庭園には、15個の岩が置かれており、石の像(かたち)や石の並びや影、遠近など、見る人の時や状況、心情によってさまざまな解釈ができる。海のように見えたり、川のようであったり、連なる山々を想起したり。日本古来の芸術を前に、「侘び、寂」という日本伝統の考え方の説明を聞き、それぞれに感銘を受けたようだ。
龍安寺の前庭にある鏡容池(姿を映す池の意味)は、かつてはおしどりが群れで遊んだことから、「おしどり池」と呼ばれている。今シーズン途中からとは言え、ラリーのサービスでは互いの額を寄せ合って作戦議論を戦わせてきたマキネンとモヤは、改めておしどりのように仲良く池の前で記念撮影していた。池からは龍安寺全景が見渡せる。紅葉に燃える山々に囲まれ、日本の寺社独特の静かな雰囲気の中、マキネンの脳裏には様々な思いが去来したことであろう。
一行は、参道の途中にある茶店で腰をおろしちょっと一服。京都名産の生八橋「おたべ」を口にし、初めて食す感覚に複雑な面持ちであった。
次に向かったのは、ワールドラリーキャリア卒業記念のゴールデンシューズにちなんで、「ゴールド・テンプル、金閣寺」。金箔に覆われたきらびやかな建物を目の当たりにし、マキネンは「ファンタスティック」と感嘆しきりの表情を見せた。しかし、金閣寺を背景にゴールデンシューズとともに記念写真を撮った時には、恥ずかしがって顔を真っ赤にしていた。
こうして、わずかなオフタイムを有意義に過ごし、マキネン一行は次の目的地である大阪へと向かっていった。
※金閣寺での記念撮影写真は、お寺に帰属する肖像権の関係で掲載できません。ご了承ください。
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