新井敏弘、二度目のワールドタイトルを獲得
FIAプロダクションカー世界ラリー選手権(P-WRC)

2007.12.3
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11月30日〜12月2日に、本年のFIAプロダクションカー世界ラリー選手権(P-WRC)第8戦「ウェールズ・ラリーGB」(英国)が行われ、新井敏弘が本年のP-WRCワールドチャンピオンの座を獲得した。新井の世界タイトル獲得は2005年に続くもので、二度チャンピオンとなったのは、2002年の同チャンピオンシップ発足以来、新井が史上初となった。

10月に北海道で行われたP-WRC第14戦ラリージャパンで本年のシリーズ参戦予定を終えていた新井は、続く第15戦アイルランドでもチャンピオン確定とならず、すっきりとしない日々を送っていた。アイルランドでライバルのガブリエル・ポッゾ(アルゼンチン)が2位に入り、チャンピオンの可能性を残して最終戦にも出場することになっていたからだ。しかし、ウェールズ・ラリーGBの初日、そのポッゾがコースアウトしてリタイヤ。翌二日目にポッゾが再スタートしなかったため、12月1日(土)に新井のチャンピオン獲得が確定した。

ウェールズ・ラリーGB最終日の12月2日夜、新井は東京都内でインタビューに応えた。


―― チャンピオン獲得、おめでとうございます。今の心境は?
新井 「ありがとうございます。現地に行っているSTIの工藤社長から土曜日の夕方電話をもらい、(チャンピオン)確定を知りました。ラリーGBもアイルランド戦同様波瀾万丈で、何があってもおかしくないと思っていました。2005年の時は最終戦オーストラリアに勝ってチャンピオンだったので、今回の待つだけの1ヶ月間というのは正直言ってもやもやとすっきりしない日々でしたね。ホッとしました」
―― 2005年と比べると今年のシーズンは厳しいラリーが多かったようですね。
新井
海外からの電話インタビューに応える新井
「各国から集まったそれぞれの国のチャンピオンドライバーや若手の成長株がそろった今年は、2005年とは比べ物にならないぐらいハードでした。昨年はトラブルが多く、今考えるとチャンピオン獲得の翌年ということで甘さが出てしまったのだと思う。今年は初戦のスウェーデンで失敗してモチベーションも危機感も高まったし、自分のドライビングを考える上でも大きくプラスになったと思います。以後、ラリーの戦い方・走り方を変え、その後ニュージーランドまでは思い通りの展開ができました」
―― 今年最も印象に残った出来事は?
新井 「それは何と言ってもニュージーランドとジャパンですね。ニュージーランドではパンクのロスを最終日に挽回して逆転優勝できたことが良かったです。もちろんその後のジャパンでの失敗が今年最悪の出来事です。日本ということもありましたし、SUBARUのワークス陣が崩れたことで、自分が頑張らなければと気負いすぎたのでしょうね。反省しています」
―― 来年の計画はもう決定しているのでしょうか?
新井 「来年はP-WRCに新型インプレッサWRX STIで出場します。ニューカーを育成しながらのチャンピオンシップなので、気が抜けないし一日も早くベストセッティングを見つけないといけません。今のところ、開幕戦のスウェーデンにクルマを間に合わせたいとも思っていますが、発売間もない新車だけにロールケージなどの専用部品が欠品中だったり、純正スペアパーツの調達もままならず、という状態でスケジュールを調整中です。次のアルゼンチンにはどうしても間に合わせないといけないし、やることは山積みです。そんな状況なので、ニューカーはまだ走り込んではいません。未知の領域が多いのですが、ホイールベースやトレッド拡大により安定感が増し、加えてオーバーハングが短いのは間違いなくアドバンテージでしょう。やるからには高い目標に向けてがんばります」

新井敏弘は、12月7日(金)にモナコで行われるFIAの表彰式に出席する。そこで正式に2007年P-WRCワールドチャンピオンに認定される予定だ。