
今シーズンの全日本ラリー選手権は、各チームとも戦い方を大きく左右するルール変更が行われた。これまでもSS走行距離によってシリーズポイントに係数を掛けてはいたが、今シーズンは距離以外にも路面サーフェイスによっても係数が掛けられ、舗装より未舗装での係数が大きくなっている。このためにグラベルでのリザルトがチャンピオン争いに大きな影響を持つことになった。
全8戦で構成された2010全日本ラリー選手権の第1戦は、これまで通り佐賀県唐津をベースタウンとする「ツール・ド・九州」となった。4本の舗装林道を順走や逆走で使用し、22本のステージが用意されていた。このためSS総距離は100kmを超えポイント係数は1.2となり、優勝すると24点を獲得することとなる。また、例年よりステージ距離は延びたもののタイヤの本数制限は12本のままだったこともあり、例年以上にタイヤマネジメントが重要とされていた。
「ツール・ド・九州」4連覇中でこのラリーを得意とするインプレッサの勝田範彦がオープニングステージを制したが、昨年の最終戦でも優勝争いを演じた地元の榊雅広がコンマ2秒差で2番手につけ、2秒差で奴田原文雄が、4秒差で石田正史とランサー勢が続く。さらにSS2では石田が、SS3では奴田原がベストタイムをマークするなどこの4名が順位を入れ替えながら、2.4秒差の間で凌ぎを削るバトルとなった。しかし、SS4で榊がタイヤバースで後退。午前中の第1セクションでは石田が、第2セクションのSS11では奴田原が相次いで車両トラブルで戦線を離脱してしまい、気がつけば勝田が2位以下に大きな差をつけてデイ1を折り返した。
デイ2に用意されたステージ距離は25.38kmだったこともあり、勝田はペースをコントロールする余裕も見せて「ツール・ド・九州」5連覇を達成。「優勝はもちろん嬉しいですが、今後の課題も見つかりましたので、それをきっちりとクリアしていきたいですね」と語っている。なお、アライモータースポーツの支援を受けた牟田周平は7位入賞を果たした。