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プロダクションカー世界ラリー選手権(PCWRC)第4戦インフォメーション
新井敏弘、パンクでタイムロスするものの、ラリーをリードして初日を終了。
Leg1
Event News
20 Jun. 2003
キプロスラリーのコンペティション初日レグ1は、快晴のもと行われた。SS1は、11.6kmのショートステージ。標高が1000m以上の高地のため、体感温度は25℃前後であった。ラリーの行方を占う最初のリザルトは、新井敏弘のトップタイムから始まった。コース幅は広く、アベレージスピードは比較的速めのコースであった。新井は2番手のN.マクシアに3.7秒差をつけて、続くSS2に向かった。
SS2は、キプロスラリー最長の38.32km。路面は硬く荒れており、キプロスの特徴である左右に振られるくねくねとしたツイスティなステージだ。SS2がスタートした朝10時頃には、平地の気温で30℃を超えていた。ここでも新井は、トップタイム。2番手のD.ソラに6.8秒差をつけ、総合でもソラに14秒差をつけてラリーをリードしている。
リマソル港に設けられたサービスパークに戻った新井は、「ペースは抑えてはいないが、さほどプッシュもしていないですね。ただ、SS2はパワステが突然重くなってしまって大変でした。硬い路面のツイスティなコースだとこの現象がでるんです。アルゼンチンでもありましたが、今回は特にくねくねした道なので、時にはカウンターステアが当てられないぐらいでした。手にはマメができちゃいましたよ。」とコメント。コ・ドライバーのトニー・サーカム曰く、「トシはステアリングの問題で、忙しそうに運転してました。私は、頑張ってコンセントレーションを保て、とアドバイスし続けました。」
SS2が終わり長いリグループを経て1回目のサービスが行われ、午後2時過ぎにコンペティションが再開された。新井以外のインプレッサ勢は、この時点で、スティグ・ブロンキストが5位、マーチン・ロウは6位。カナダスバルのパトリック・リチャードは、SS2で足回りにトラブルが発生し、リタイヤとなった。
SS1の再走であるSS3も新井が3度目のステージトップを記録。このステージは、マクシアが2番手となるが総合2位のソラとの差は27秒に広がった。続く3位マクシアとの差は32秒。グローブの下に絆創膏を張ってサービスアウトしていった新井は、SS3を終えて「ステアリングはまた重くなった感じ」と無線で伝えてきた。このトラブルは、パワーステアリングが加熱するためである。午後の外気は36℃を超えており、ハードなドライビングによって上昇した油温が許容値をオーバーしているためだ。トランスポート区間では、パワーステアリング機能は元に戻っている。新型インプレッサをグループN仕様に仕立ててきたサットンチームにも同じ現象が現れている。老練ブロンキストですら、「ステアリングが重くて閉口したよ。SS2ではあわやコースアウトという場面もあったんだ」とのこと。もちろん、ライバルのランサー勢もステアリングのオーバーヒートに悩まされている。ラリーフィールドでは、予想を超えたことがしばしば起こるものだ。
SS2の再走ステージ、SS4ではこの日初のドラマが発生した。この最長ステージの中ほど、約20km地点で右リヤタイヤがパンク。新井は、タイヤ交換せずに残りの距離を走行することに即断した。タイヤを交換していれば2分以上のタイムロスが必須だからだ。結果は、2番手ソラがタイムロスし、3番手を走っていたマクシアがメカニカルトラブルで戦列を去ったため、ステージタイムでは4番手であったものの、総合では59秒3のリードを守り、PCWRCトップでサービスパークに戻ることができた。
「SS4は、午前より路面状況が悪化していました。グループNには厳しすぎる条件ですね。僕もパンクしてしまいましたが、ソラやマクシアもトラブルを起こしましたからね。トップも守れたのでホッとしました」と新井。ステアリングを握る新井の左手の「マメ」は、さらに大きく成長。最終サービスで、チームはサスペンション交換などのルーティンワークのほか、ステアリング関係のパーツも交換する。
PCWRCは、新井に続く2番手にブロンキスト、3番手にロウと新型インプレッサがトップ3を占めてラリー初日を終了した。
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