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FIAプロダクションカー世界ラリー選手権(P-WRC)第3戦「ラリー・アルゼンチン」(FIA世界ラリー選手権=WRC第6戦)は5月6日(現地時間)、最終レグが行われた。前日同様、過酷なステージでは、最終ステージ前に脱落するコンペティターが続出した。このイベント最短となるこのレグのアイティナリーは、1回のみの走行予定だったミナ・クレヴェロが、この日の最初のステージとして追加された。
SUBARU勢では新井敏弘が最上位で、P-WRC優勝のヴィラグラにわずか9.3秒差のP-WRC2位を獲得した。この日午前に猛アタックを見せた新井は、ヴィラグラとベストタイムを取り合ったが、難ステージ、エル・コンドール1回目の走行となるSS21で痛恨のスピン。この遅れで、首位奪取のチャンスを失った。「ヴィラグラを捉えるための速さはあるという手応えがあったが、あのスピンでチャンスがなくなった」とイベント後に新井はコメント。
ミルコ・バルダッチは、SS21からSS22へ向かうリエゾンで、ラジエターを完全に泥で塞がれリタイアとなった。バルダッチが異常に気づく前にマシンがオーバーヒートに見舞われ、そのまま続行不可能となった。
ナイオール・マクシェアは、午前中特に大きなトラブルはなかったものの、ソフトタイヤの手持ちがなかった。コンディションは非常にスリッパリーな上に非常にハードなセクションもあるため、適切なタイヤチョイスは不可欠だったが、マクシェアには選択肢がなかった。この結果、順位を下げることとなったが、それでも貴重な選手権ポイント3を獲得。チームは、マクシェアのP-WRC復帰戦での完走に満足を見せた。
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トラヴィス・パストラーナは順調に午前の競技を消化し良いペースを築いていたが、この日最後から2本目のステージで2回のパンクに見舞われ、8分のタイムロスを喫した。ポイント圏内でのフィニッシュも期待されていたが、不運にもこの遅れで全てが狂ってしまった。それでも、選手権屈指の難関ラリーで多くを学んだパストラーナは、無傷でマシンを帰還させた。
アレクサンドル・ドロシンスキーは、トラブルなしで午前中のステージをこなし、前日のレグよりも調子を上げているとレポート。この日最後のSSとなるスーパーSSまでに、40秒以上あったアイグナーとの差を18秒にまで詰めたが、最終ステージでスーパーラリー対象となってしまい、不運な幕切れを迎えた。
この日スーパーラリー規定の適用を受けて再スタートを果たしたパトリック・フロディンは、前日のアクシデントから、マシンにいくつかのトラブルを負っていた。フロディンは、ペースノートの精度を上げながらこの日のステージの感覚をつかむことを目指し、その目的を完遂。このラリーの最終ステージでは、グループNでのベストタイムをマークするというボーナスも得た。
スピロス・パブリデは、この日3本目のステージで石に接触しマシンにダメージを負ったため、リタイア。ロリス・バルダッチもトランスミッションを破損し、午前中にリタイアとなった。
STIグループNプロジェクト・ジェネラルマネージャー、ジョージ・ドナルドソン
「このラリーの終わりを迎え振り返ってみると、いずれも予想通りのドライバーがトップ6に入った。しかし終わるまでは、誰がフィニッシュするかは誰にも予想することはできなかった。予想していた通り非常にタフなイベントとなり、不運にも今日の午後には、SUBARU勢のベストドライバーの一人、ミルコ・バルダッチがリタイアとなってしまった。総合4位も手中に収めていただけに、特にフィニッシュを目前にしての彼のリタイアは、非常に残念だ。
ナイオール・マクシェアも、午前中に設定された屈指のタフステージでタイムロスを喫したが、ミスをせずマシンにダメージを与えずに完走するという厳しい指示に忠実に従い、自分なりのペースを取り戻した。この戦略は充分に功を奏し、P-WRC6位に入賞、貴重な選手権ポイント獲得という結果につながった。現時点で選手権首位に立つのに必要な1イベントでの平均ポイントが6であることを考えれば、ナイオールのポジションはまったく悪い位置ではない。
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トラヴィス・パストラーナは、午前中にいくつかアクシデントがあったが、持ち前の気質でそれを克服。世界のトップドライバーを相手に素晴らしいパフォーマンスを披露しこのイベントを走り切ったことは、今後に向けて大きな期待がかかる。これは、アレクサンドル・ドロシンスキーにも言えることで、アイグナーを猛追し目前に迫っていたが、不運にも最後のステージでのアクシデントで選手権ポイントを逃してしまった。
もちろん、パトリック・フロディン、ナッサー・サレ・アルアティヤー、クリスチャン・ショーベリの結果も悔やまれる。このイベントでは、SUBARUのトップドライバーたちが小さなドライビングミスで撤退し、最終結果という点では我々に大きな打撃となった。しかし一方で、トシや、全てのSUBARUドライバーは、SUBARUインプレッサWRX STI spec Cがこの高速でラフなトリッキーステージでの争いでもトップリザルトを獲得するポテンシャルを持っていることを見せつけたことは、朗報だ。
ここから、我々は1ヶ月後のギリシャから、シーズンの節目を迎える。ドライバーたちは、ポジティブな流れでシーズンを仕切り直すために、多大な努力を費やしてくることだろう。ギリシャも選手権屈指のラフなイベントであり、数々のハプニングも予想されるラリーだが、SUBARU勢にはギリシャの悲劇が降りかからないことを祈る」
2007年P-WRCの次戦は、4週間後。舞台を再びヨーロッパに戻し、同じく難関イベントで知られるギリシャラウンド、アクロポリス・ラリーを迎える。