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FIAプロダクションカー世界ラリー選手権(P-WRC)第5戦「ラリー・ニュージーランド」は8月31日、レグ1が行われた。競技初日は、パンクに見舞われる者あり、リムからタイヤが外れる者あり、コースオフする者ありと波乱含みながら、ニュージーランドらしい展開となった。
この日は快晴となったが、前日夜に降った雨の影響で、ステージは場所によって非常にソフトなコンディションとなった。快晴は一日中続き、コースは時間が経つにつれてドライに変わっていった。
新井敏弘は順調な滑り出しを見せ、開幕ステージのピロンギア・ウェスト1ではP-WRCベストタイムをマーク。翌ステージでも首位をキープし、サービスを挟んで迎えた、午前中にサードベストタイムをマークしたステージの再走となるSS3でもその調子を維持した。しかしSS4で、新井はタイヤがリムから外れ、痛恨のタイムロス。左コーナーをややタイトに攻めた際、隠れていた石にヒットした。コ・ドライバーのトニー・サーカムは一週間前に膝の手術を受けたばかりで、タイヤ交換の補助を行うことができなかったため、新井一人での作業となった。さらに交換中、マシンがジャッキから落ちてしまうという不運も重なった。新井は、その後迎えたスーパーSSは無事に走り切った。
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イフゲニー・ヴェルツノフもこの日順調で、充分にステージを満喫。午前中はペースノートがどのポイントでも1速ずつ遅すぎたと感じ、その後この経験を生かした。午後のリピート走行では、ややペースを上げ、P-WRC3位までポジションアップを果たした。SS5ではタイヤがリムから外れるアクシデントに見舞われたが、フィニッシュまで数100m地点だったため、大きな影響はなかった。
パトリック・フロディンは、午前中、ターボブローというかなり激しい滑り出しを迎えてしまったが、原因はマッピングのミスと見られている。午後のステージではターボ交換を行ったが、この日を終えた段階でもトラブルは残ったままとなっている。
ミルコ・バルダッチは、午前に行われたSS2でターボが破損し、8分近くのタイムロスを喫した。バルダッチはサービスでユニット交換を行って午後のステージに挑んだが、不運にもパイプの一つが外れたままとなっていたため、ブーストがかからないハプニング。このため、レグ撤退を余儀なくされた。ラリー序盤から大量のロスを喫したバルダッチだが、明日、スーパーラリー規定での再スタートを目指す。
鎌田卓麻はSS1で転倒。続行も可能かと見られたが、そのままスーパーラリー規定での再スタートを目指すこととなった。
スピロス・パブリデは、SS4で足にけいれんが起こるハプニングはあったが、順調にこのレグを走り終えた。パブリデは、ステージを満喫し、いい一日を過ごしたと伝えた。
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ナイオール・マクシェアは、苦難のラリーとなった。SS1で、自らのミスと認めるスピンとストールを喫し、12〜15秒をロス。「開幕ステージは本当に緊張していた。イベントに参戦するのは久しぶりで、今年他に参戦したのはこの他、春のアルゼンチンだけなんだ」SS2では速さを見せたマクシェアは、午後には好調を見せ、SS3では4番手、SS4ではセカンドベストとタイムアップを見せ、スーパーSSではステージウィンを獲得した。現在、P-WRC2 位とSUBARU勢最上位につけているマクシェアは、P-WRC首位のアラウージョにも33.5秒差まで迫っており、明日レグ2での首位奪取を目指す。
地元ニュージーランドのリチャード・メイソンは、開幕3SSでは好ペースを見せたが、SS4でパンクに苦しんだ。メイソンによれば、おそらく新井と同じポイントだっただろうという。「WRカーの走った後での走行は経験がないので、道にこんなに石が出ているとは思ってもいなかった。しかし、パンクは僕のミス。今の目標は、残りのイベントを満喫すること」
エマ・ギルモアはSS1で好走を見せたが、続く3本ではややペースダウン。このため順位もやや後退したが、今日の結果を受けて、明日以降の復調に挑む。トップタイムをマークできるポテンシャルを持つギルモアに、期待がかかる。
ミスファー・アル・マリは、この日、修練の一日を過ごした。SS4ではスピードアップを図り乱調したが、ベテランコ・ドライバーのクリス・ペターソンがアル・マリに落ち着きを取り戻させた。カタールの若手ドライバー、アル・マリはWRC初参戦初日となったレグ1での経験を生かしていくことを目指す。
STIグループNプロジェクト・ジェネラルマネージャー、ジョージ・ドナルドソン
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「今日は、このイベントの素晴らしい滑り出しを迎えることができた。月曜日には、このラリーの優勝候補であるミルコ・バルダッチ、パトリック・フロディン、トシ・新井、ナイオール・マクシェアに加え、地元の強豪、メイソンとギルモアを加えたテストを行い、全員が充実した結果を得た。
今日午前のスタートでは、トシが最高の滑り出しを見せ非常に喜んでいたが、同時にあるいはそれ以上に驚いたのは、ミルコ・バルダッチとパトリック・フロディンが、いずれもメカニカルトラブルで戦線離脱となったことだ。トシも、SS4でパンクに見舞われるまでは望みをつないでいた。しかし、ナイオール・マクシェアもトシ同様に活躍を見せており、現在アラウージョに30秒差の2位と充分射程圏内につけている。
ナイオールの活躍がある他、ギリシャで初めてP-WRCに参戦したロシアの若手、イフゲニー・ヴェルツノフの活躍も非常に頼もしく、ニュージーランドでとてもいい走りを見せてくれた。このラリーには世界有数のステージが設定されているからと、彼の父親に参戦を説得させたことを思い出す。もちろん、戦いはまだ終わってはいない。ヴェルツノフは接戦のトップ3争いを繰り広げており、その後ろにもライバル勢が僅差で迫っている」