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FIAプロダクションカー世界ラリー選手権(P-WRC)第7戦「ラリー・アイルランド」(FIA世界ラリー選手権=WRC第15戦併催)は、11月17日、レグ2が行われた。WRC初開催のラリー・アイルランド、2日目は、初日同様、とにかくタフな展開となった。昨日泥にまみれていたステージは、今日はフルウェットとなり、変化の激しい舗装路面をさらに一層難しいものとさせた。
この日は3SSのセクションを、日中サービスを挟んで2ループする構成。総ステージ走行距離は118kmで、レグ1からはかなり短くなったが、それでもドライバーにとっては充分チャレンジングな内容となった。
タイトル争い:
シーズン終盤に向けて熾烈な展開を見せているP-WRCタイトル争いだが、その役者の一人、三菱のマーク・ヒギンズに変動があり、この日午後のステージで痛恨の転倒。このイベントに参戦せず状況待ちの新井敏弘にとっては、2回目のタイトル確定が一歩近づいた形だ。後は、アルゼンチンのガブリエル・ポッゾが、明日2位以上でフィニッシュし2週間後の英国ラウンドで優勝するか如何で、タイトルの行方が決まる。
この日の朝はドライコンディションだったが、まもなく小雨が降り始め、競技開始から1時間ほど経った頃には雨は本降りとなった。最初のサービスでは多くのドライバーが、道は昨日よりもいいが超ウェットコンディションである上にグリップレベルが様々でかなり手こずっていると語った。
ナイオール・マクシェアはSUBARU勢最上位を維持し、この日設定された6SSのうち5本は3位につけての走行、上位との差を詰めてきた。この日最後の2本ではステージウィンを獲得。SS15ではヒギンズがコースオフしたため、P-WRC2位に浮上し、新たに首位となったアラウージョとの差もわずか26.4秒となっている。明日は55kmのステージが残っており、マクシェアは上位争いに自信を見せる。「アルミンドはいい展開を見せており、彼が勝ってもそれに値する内容だとは思うが、彼には2位になってもらうよ。明日は、最初から首位を目指して走っていく。彼もその覚悟だと思うよ!」
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ナッサー・サレ・アルアティヤーも現状を維持し、ヒギンズのコースオフまでは5位キープに務めた。この日の走りに関してはポジティブなコメントを出しており「今日は格段によくなった。このコンディションの中、依然としてとてもスリッパリーではあるけれど、より速く走ることができた。4位にはハッピーだし、明日も楽しみにしている」もし、上位争いで何らかのドラマが起これば、アルアティヤーにもポディウムフィニッシュの可能性が残されている。
レグ1では残念な内容となったスウェーデンのパトリック・フロディンは、この日午前のステージではリズムを取り戻し、午前の3SS全てのステージでベストタイムをマーク。前日のトラブルで順位を大きく後退させてはいたが、本来のフロディンの速さを見せつけた。「(昨日は)かなり後退してしまったけれど、これでとてもハッピーになったよ。マシンが順調に走るようになって、とてもうれしいよ。明日もペース維持を目指していく」
ASNの推薦によるワイルドカードでP-WRCにエントリーしているアイルランドのグループNチャンピオン、コルム・マーフィーは、マイナートラブルで順位を落としたものの、本来の速さを彷彿とさせる1日を送った。現在ポイント圏内目前の9位につけているが、明日のポジションアップが期待される。「WRCドライバーたちとアイルランドで争えるなんて本当に素晴らしいことだし、この国でWRCが開催されるのはとてもエキサイティングだ。アイルランドの舗装は一般的な舗装と違って、かなりラフ。でも、いいラリーをしているよ」
STIグループNプロジェクト・ジェネラルマネージャー、ジョージ・ドナルドソン
「今日は、トップ争いはあまり頭に入れずにスタートを迎えたが、ナイオール・マクシェアがその考えを改めさせてくれた。彼は果敢に攻めて上位陣にプレッシャーを与え、ポッゾを交わして首位のアラウージョとの差も詰めてきた。
また、パトリック・フロディンも、午前はかなりカットを入れたタイヤで挑み、それが功を奏して午前中のステージ3本全てでベストタイムをマーク、素晴らしいパフォーマンスを見せた。午後はややカットを変えて臨んだが、ここでも好タイムをマークしてみせた。
こうした中、ナッサー・サレ・アルアティヤーは徐々に調子をつかみ、4位に浮上。彼はとても賢明なドライバーで、戦略上手だ。来年もここでの参戦があることを頭に入れている。タイトル経験者でもある彼は、2度目のタイトル獲得もいずれ目指したいと考えている。
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少し後方では、ワイルドカードで参戦している地元のコルム・マーフィーがいい走りを見せた。残念ながらレグ1で6分のペナルティを受けたが、それがなければ、ガブリエルとナッサーの間で争っていただろう。彼は、このアイルランドの国内選手権のレベルがどれほど高いかを見せつけてくれている。
全体として、明日もかなりトリッキーな日となるだろう。この争いが、このまま終わるとは思えない。三菱のアルミンドは絶対にあきらめはしないし、ナイオールは上位を捉えるチャンスを狙っていくだけ、そして誰よりも気合いを入れていくだろう。彼は、パンクやコースオフで全てが決まると予想している一人。そして、それは間違ってはいないと思う。明日、勝負の行方を見守っていきたい」
ラリー・アイルランドの最終レグは、55km・4SSが設定され、岸壁沿いを走る豪快な景観を望むムラモーアのステージでフィナーレを迎える。