2003年FIA世界ラリー選手権第7戦、31st Cyprus Rally(以下、キプロスラリー)は、6月19日(木)から開催される。前戦のアクロポリスラリーでマニュファクチャラーズポイント10ポイントを獲得した555スバル・ワールドラリーチームは、わずか1週間余りのインターバルで、ふたたび地中海沿岸で戦う。
キプロスラリーは、555チャイナラリーの代わりとして2000年にWRCイベントに加わった。港町リマソルの周辺に設定されたラフなステージは、アクロポリスラリーに酷似している。大きな石が転がるステージ、猛暑、激しい埃という厳しい要素を併せ持ち、WRCイベントの中で最もタフなイベントの1つとして知られている。
昨シーズンは春に開催され、キプロスの春に特有の暴風雨により、ステージ上に土砂が流れていた。今シーズンは従来通りの夏季開催に戻り、猛暑が予想される。トロードス山脈のツイスティなマウンテンロードを走るため、予想される平均速度はフィンランドラリーの約半分の時速65kmと、シーズンきってのスローラリーでもある。
今回、メインのサービスパークは、リマソルの古い港近くに設けられる。ラリー・ヘッドクォーターは、昨年と同じフォーシーズンズ ホテルに設置される。
6月19日(木)20:30(現地時間)に、リマソルでセレモニアルスタートが行われ、イベントは幕を開ける。スペシャルステージは18カ所、SSの総走行距離は341.05km。レグ1では、サービスを挟んでスペシャルステージ2カ所をリピートし、うちSS2とSS4が今イベント最長の38km。レグ2では、ステージはキプロス島西部へと移動する。この日は、SS総走行距離の約半分を消化する長い1日となる。レグ3は、サービスを挟んでスペシャルステージ3カ所のリピート。戦いを制したマシンが15:20にリマソルのゴールに到着し、イベントは幕を閉じる。
エントリー
555スバル・ワールドラリーチームのレギュラードライバー、トミ・マキネンとペター・ソルベルグは、キプロスラリーにインプレッサWRC2003でエントリーする。両者とも、マニュファクチャラーズポイント獲得権を持つ。
トミ・マキネンは、過去3回ともキプロスラリーに参加。初めてスバルインプレッサでエントリーした昨シーズンは3位と、キプロスラリー初のポディウムフィニッシュを飾った。ペター・ソルベルグは2度参加。2001年は惜しくもリタイアとなったが、昨シーズンはポイント圏の5位でフィニッシュしている
ドライバーのコメント
ペター・ソルベルグ
「アクロポリスでのパフォーマンスが良かったから、とても前向きな気分だ。インプレッサは快調だったし、ピレリタイヤのパフォーマンスも完ぺきで、すべての歯車がぴったりかみ合った。2位を逃したのは残念だったけど、満足してイベントを終えることができた。ポイントを稼ぐことができたのが、何よりうれしい。ツイスティで技術を要するキプロスのステージは好きだし、この厳しいイベントに向け、体力的な準備もしてきている。それに、スバルは昔から、キプロスのようなラフなステージコンディションに強いんだ。いい結果を出す自信があるよ」
トミ・マキネン
「アクロポリスラリーは、私にとってベストなイベントだったとは言えないが、ポイントも獲得したし、マシンの感触も良かった。キプロスでは、アクロポリスで最後に使用したセットアップでスタートする。だから、絶対にうまくいくはずだ。キプロスの、ステージがツイスティでロードセクションが短いというところが好きなんだ。そのほうが楽しめるからね。暑くなりそうだが、暑さは私にとっては問題ではない」
車のセットアップ/キプロスラリーの難しい点
555スバル・ワールドラリーチーム代表、デイビッド・ラップワース
「ラフでカーブの多いステージ、摂氏40度に至る気温など、キプロスラリーもアクロポリスラリー同様厳しい状況下で行われ、今シーズン体力的に最もきついイベントだ。キプロスと似たようなコンディションのツイスティなステージで、トップタイムを出したということも含め、アクロポリスでのインプレッサのパフォーマンスを考えれば、スバルがこのタイプのインベントに強いことがわかるように、キプロスでも期待が持てる。平均速度が今シーズン最も遅くなることが予想され、ドライバーにとってドライビングしている時間が最も長くなるということだ。アクロポリスで最後に用いたセットアップでスタートさせる予定だが、エンジンの冷却システムに関しては、最近テスト結果を受けてさらに強化したものを使用する。アクロポリスでは、ピレリのタイヤが暑さと石の多い路面に適していることが証明された。しかも、ピレリはこのタイプのイベントに強いことでも定評がある。私たちにとっては心強いばかりだ」
前回のイベント以降の動き
前回のアクロポリスラリーから戻り、1週間弱でふたたび移動となった。ドライバー2人が自宅で休暇を過ごしたのは、わずか数日となった。
トミ・マキネンは、家族とともにフィンランドの島にあるサマーハウスで休暇を過ごした。
ペター・ソルベルグは、自宅であるノルウェーの農場で3日間の休暇を過ごし、12日にキプロス入りした。地中海地方の暑さに慣れるため、レッキの3日間前にトレーニングキャンプに入った。トレーニングでは、サイクリング、ボクシング、ランニング、水泳などを行った。
一方、555スバル・ワールドラリーチームは、スペインで6月10日(火)から4日間、開発テストを行った。テストはスペイン南部のラフな路面で行われ、インプレッサWRC2003が、3ステージ(638km)を走行した。テストには2001年のイタリアラリーチャンピオンであり、チームテストドライバーのパオロ・アンドレッチが参加した。

