ステージレポート
SS21 07時33分 Atkins 1 (4.42km)
パースでの10分サービスに続き、レグ3はパース東部にあるショートステージ、アトキンスから始まった。高速セクションからスタートし、1km地点でナローな左コーナーを抜け、フィニッシュ1km手前には急な上りの左ヘアピンが待ち構える。SUBARUのクリス・アトキンソンがここで奮闘を見せて、このイベント7回目のステージウィンを獲得。ジャンルイジ・ガリから総合5位の座を奪取した。フォードのロマン・クレスタはエンジンストールに見舞われ40秒近くのタイムロスを喫し、チームメイトのガルデマイスターに続いての総合8位にまで順位を落とした。ハリ・ロバンペラは、総合2位につけるマクレーとの差を3.5秒にまで縮めてきている。
Fastest Time: クリス・アトキンソン(SUBARU) 2:59.6
SS22 08時03分 Helena North 1 (29.93km)
約30kmのステージ、ヘレナ・ノースは、このラリー最長のSS。2004年に使用されたコースを2本つなげて新設されたこのステージは、高速セクションからスタートし、連続する水たまりやクレストの他、フィニッシュには6速の大ジャンプが控えるローラーコースターのようなステージ。この日を総合首位でスタートしたフランソワ・デュバルが、この日最初のステージウィンを獲得しポジションをキープ。しかし、トップ3残りの順位には変動が見られ、ハリ・ロバンペラがコリン・マクレーを捉え総合2位を奪取した。アトキンソンは上位浮上を目指してのハードチャージを続け、セカンドベストタイムをマーク。ステージ4本の走行を残した時点で、総合4位につけるマンフレッド・ストールとの差を約25秒にまで縮めている。ジャンルイジ・ガリがこのステージでデュバルに37秒遅れのタイムでのフィニッシュとなったため、トニ・ガルデマイスターもトップ6に入ってきた。
Fastest Time: フランソワ・デュバル(シトロエン) 17:13.2
SS23 08時44分 Helena South 1 (17.31km)
前ステージ、ヘレナ・ノースと同じ森に設定されたレグ3・3本目のSSは、マンダリン・ダムに沿って走行した後、グラベルの滑走路を通過する。路面は大量のルーズグラベルで覆われており、どのクルーも非常にスリッパリーだと伝えている。走行順の早いクルーにとってはこの球状グラベルを掃く役目を負うことになり、大きなディスアドバンテージとなる。この日8番手からステージを走行しているハリ・ロバンペラが、走行順の利を活かしてこの日初めてのステージウィンを獲得。わずか0.2秒差タイムでアトキンソンが続いた。ストールとアトキンソンのギャップはわずかに縮まり、これで22秒となった。デュバルは36秒のマージンを築いての総合リードを維持している。
Fastest Time: ハリ・ロバンペラ(三菱) 9:09.4
Driver Quotes - Service H (SS23後)
- クリス・アトキンソン:
- 「今日はとても手こずっている。タイムの上ではそう悪くはないが、もっと速く走れるはずなのに、マシンのハンドリングが本調子ではない。昨日の最終サービスでリアディファレンシャルを変更したのだが、今はコーナーでマシンが曲がらずラインもスムースに取ることができない。それでも差を縮めることができているのが何より。これでストールが視野に入ってきたので、最後までベストを尽くしていく」
SS24 11時33分 Atkins 2 (4.42km)
レグ2以降、熾烈な総合2位争いを展開してきたシュコダのコリン・マクレーだったが、このステージ前に設定されたサービスでリタイアとなった。ルーティンのクラッチ交換を行った際、予想以上にトラブルが発生する疑いが生じ、クルーはサービスを時間内に出発することができなかった。マクレーのリタイアで、後続の総合順位が1つずつ浮上。トニ・ガルデマイスターとクリス・アトキンソンは同タイムでステージウィンを獲得し、新型フォーカスが初のステージウィンをマークした。ストールとアトキンソンはそれぞれ3位、4位に浮上。アトキンソンが猛追を見せているため、両者の争いはさらに熾烈を極めてきた。
Fastest Time: トニ・ガルデマイスター(フォード) /クリス・アトキンソン(SUBARU) 2:57.2
SS25 12時03分 Helena North 2 (29.93km)
残るSSはあと2本となり、全ての注目はストールとアトキンソンのバトルに集まった。母国オーストラリアからの大激励を受けるアトキンソンは、このステージを総合3位のストールまで22秒差でスタート。しかし、すべてのスプリットポイントでストールを上回るタイムをマークし、ステージフィニッシュの時点でその差を約8秒にまで詰め寄った。トニ・ガルデマイスターは、ウォーターポンプの供給トラブルでコース脇にストップ。この結果、ガリとクレスタがそれぞれ総合5位、6位に浮上。スペインのダニエル・ソラもポイント圏内に入ってきた。チェコ出身のフォードドライバー、クレスタがこの30kmステージでアトキンソンに1秒以下差のセカンドベストタイムをマーク、デュバルがサードベストだった。
Fastest Time: クリス・アトキンソン(SUBARU) 17:04.5
SS26 12時44分 Helena South 2 (17.31km)
ストールとのバトルに挑むSUBARUのクリス・アトキンソンが、17kmステージで再び高いパフォーマンスを発揮。アトキンソンの猛チャージでストールとのギャップは6秒にまで縮まったが、総合3位を奪取するまでには及ばなかった。シトロエンのフランソワ・デュバルがサードベストタイムをマークし、総合2位のハリ・ロバンペラに50秒以上の大差をつけてWRC初勝利を飾った。ジャンルイジ・ガリが、ストール、アトキンソンに続く総合5位でフィニッシュ。クレスタが、新型フォーカスのデビュー戦で3ポイントを獲得した。さらにソラ、シュワルツがトップ8入り。このイベントで引退を決めているシュワルツが、自身最後のWRCチャンピオンシップポイントを獲得した。
Fastest Time: ロマン・クレスタ(フォード) 8:59.6
チームのコメント
SUBARUワールドラリーチーム代表:デビッド・ラップワース
「もちろん、昨日のペターのリタイアと金曜日のクリスの不運については、しばらく悔しさが残ると思うが、今日のクリスの見事な挽回が何よりの慰めだ。SWRTのドライバーは2人とも、この週末を通して素晴らしいパフォーマンスを発揮し、シーズンの終わりを見事に締めくくった。高いモチベーションを維持して、また1月の新シーズン開始に向かっていく」
クリス・アトキンソン
「とても興味深いラリーだった。山あり谷ありだったが、金曜日にどれだけタイムロスしたかを考えれば、今日総合4位でフィニッシュできたなんて最高だ!今日は出来る限りハードにプッシュしてストールを捉える寸前まで迫ったが、50秒近くあったギャップを6秒まで縮めたのだから、よくやったと思うしとにかくうれしい。懸命な作業を続けてきてくれたチームのみんなに感謝したい。本当に素晴らしい仕事をしてくれたし、ステージで応援してくれたサポーターにも励まされたよ!もちろん、好リザルトでWRCフル参戦の初シーズンを終えることができたことにも満足しているが、今年はどのラリーでもポジティブな要素を得ることができたと思っている。グレンと僕は本当に多くのことを学んだし、来シーズン、ステージに戻るのが今から待ち切れない」