ステージレポート
SS15 08時01分 Lesjofors 1 (22.33km)
主催者は、この日の最初のステージの短縮を決定。最初の12.16kmをカットし、10kmのステージとした。一晩降り続いた雪は路面に1cmの積雪を残したが、コンディションはほとんどが固く締まった凍ったグラベル。マーカス・グロンホルムとの激しいトップ争いを再開したSUBARUのペター・ソルベルグがベストタイムをマークし、総合リードを13秒に広げたが、総合3位のセバスチャン・ローブにはアクシデントが発生した。レグ2の終わりにシトロエンのエンジン冷却システムにトラブルが伝えられていたローブは、最終レグにもその影響が出ている模様。10kmのステージをトップから14秒遅れのタイムで終えたローブは、エンジンをいたわりながらの走行となっていると見られる。三菱のジャンルイジ・ガリはナローで油断のならないステージでコースオフしたが、ベストから20秒遅れでステージをフィニッシュ。チームメイトのハリ・ロバンペラはペースを上げ、サードベストタイムをマークした。クリス・アトキンソンはSUBARUインプレッサWRC2004でのデビュー戦で衝撃的な走りを続け、7番手タイム。ステファン・サラザンは14番手だった。このステージの後、クルーはSS16へと向かった。
Fastest Time: ペター・ソルベルグ(SUBARU) 5:32.2
SS16 08時41分 Rammen 1 (23.35km)
初日からペター・ソルベルグと首位争いを展開してきた、スウェディッシュ・ラリーを3回制覇しているマーカス・グロンホルムが、最終日・2本目のステージでクラッシュ。プジョー307で転倒したグロンホルムは、左フロントタイヤを失い続行が不可能となった。グロンホルムの後方を走行していたソルベルグは、このアクシデントで8秒のタイムロスとなったが、総合首位は維持し依然50秒のマージンを築いている。長年このイベントで使われているラメンからのステージは、凍ったアップヒルのセクションが8km続いた後、高速の下りとなり、最後の2kmは森を抜けるスローでテクニカルなセクションに続いていく。アベレージ速度117.08kmを記録したマルコ・マルティンがベストタイムをマークし、プジョーでの初めてのステージウィンを獲得。トニ・ガルデマイスターがセカンドベスト、ダニエル・カールソンがサードベストだった。このステージの後、クルーは給油に寄り、13km西へ移動しながらSS17へと向かった。
Fastest Time: マルコ・マルティン(Peugeot) 11:58.0
SS17 09時28分 Malta 1 (11.25km)
気温が2度まで上がったマルタからのショートステージでは、マルコ・マルティンがこのイベント・2回目のステージウィンを獲得。ガルデマイスターがセカンド、ヘニング・ソルベルグがサードベスト、ハリ・ロバンペラが4番手だった。北欧トリオの間では、総合4位争いが始まった模様で、3人は14.7秒差にひしめいている。プレッシャーがなくなったイベントリーダーのペター・ソルベルグは7番手タイムで、イベントの残りステージをエンジンをいたわりながらの走行となっているローブに10.5秒先行した。クリス・アトキンソンは、ここでもトップ10タイムをマークし、総合8位のジャンルイジ・ガリにわずか0.4秒差まで詰め寄った。ナローで厳しいステージを終えた後、クルーは30分サービスに入るため、ハグフォースへと戻った。
Fastest Time: マルコ・マルティン(Peugeot) 5:35.3
Driver Quotes - Service H(SS17後)
- ペター・ソルベルグ:
- 「この後のプランは、ミスをしないようペースを落とし、力を抜いてとにかく最後まで走り切ることを目指すよ」
- クリス・アトキンソン:
- 「悪くない。最初の2本では、少しドライビングが荒いように感じたが、3本目ではフィーリングは良くなってきた。この状況では、自分にとってはリスクを負う必要はないが、感じは良くなってきているので、少しだけハードにトライしてみようと思う。今日のコンディションはトリッキーで、昨日よりも難しくなっていると思う」
- ステファン・サラザン:
- 「とてもハッピーだよ。今日はとても上達していることが感じられるし、タイムはトップ陣にも近づいている。うまくジャッキを扱うことができなかったので、タイヤ交換はしなかったが、3本とも同じタイヤで走っても新しいセットアップの方がいいことが感じられたし、これでいっそう自信を高めることができた」
SS18 11時29分 Lesjofors 2 (22.33km)
最初の12.6kmがカットされ、クルーは残り10kmのステージに挑んだ。テクニカルでクレストに隠れたジャンクションが多く、油断できないセクション。初めてのWRカーでの参戦で見事な活躍を見せているクリス・アトキンソンは、ステージを6番手からスタートしたが、トリッキーなコンディションの餌食となり、スタートから8km地点でコースオフ。走行を続けることはできたが、トップから12分以上の遅れを喫し、総合順位も9位から21位へと後退した。1分以上の大量マージンを築いて総合首位を走るチームメイトのペター・ソルベルグは、ペースを落ち着かせラリーを走り切ることに専念、5番手タイムだった。サラザンは15番手タイムで、総合でも15位を堅守している。総合4位争いへ食い込むことを目指すダニエル・カールソンがベストタイムをマーク、ライバルのガルデマイスターがセカンド、ヘニング・ソルベルグが3番手タイムだった。ローブは13番手タイムでステージを乗り切ったが、SSフィニッシュの後、ついにエンジンがストップ、再スタートを果たすことはできなかった。残ったクルーは、SS19のスタートへと向かった。
Fastest Time: ダニエル・カールソン(Peugeot) 5:31.8
SS19 12時09分 Rammen 2 (23.35km)
ラメンからのステージ・2回目の走行となっても、スウェディッシュ・ラリーのコンディションは変わらず難関を極め、今回はシュコダのヤニ・トーヒノがトラブルに見舞われた。フィニッシュ付近でファビアのホイールを引っ掛けたトーヒノは、ステージは走り切ったものの、30秒以上のタイムロスを喫した。上位陣では、ダニエル・カールソンがベストタイムをマーク、ジャンルイジ・ガリがセカンド、マティアス・エクストロームがサードベストだった。ハリ・ロバンペラはランサーの5速ギアを失った状態での走行となった。総合4位の座は維持したもののその差は詰まってきており、このステージ終了時点で、5位のヘニング・ソルベルグとの差はわずか0.9秒。ペター・ソルベルグは7番手タイムで、このステージ終了時点で2分11秒のマージンを確保。自身初のスウェディッシュ勝利をほぼ手中に収めた。チームメイトのアトキンソンとサラザンは、それぞれ13番手、14番手タイムだった。このステージの後、クルーは最終ステージSS20へと向かった。
Fastest Time: ダニエル・カールソン(Peugeot) 11:44.1
SS20 12時56分 Malta 2 (11.25km)
ペター・ソルベルグが、スウェディッシュ・ラリー最終ステージのフィニッシュラインを越え、2005シーズン初、自身としては11回目のWRC勝利を獲得。そして、SUBARUとピレリにとっては、1997年以来のスウェディッシュ制覇となった。SUBARUの最後のスウェディッシュ勝利は、8年前、スウェーデンドライバー、ケネス・エリクソンのドライブによるもの。マルコ・マルティンは8番手タイムをマークし、トップから2分11秒差の総合2位でフィニッシュ。ガルデマイスターが総合3位に入った。ロバンペラはこのステージでベストタイムをマークし総合4位を死守、ヘニング・ソルベルグは総合5位となった。
Fastest Time: ハリ・ロバンペラ(Mitsubishi) 5:34.9
チームのコメント
SUBARUワールドラリーチーム代表:デビッド・ラップワース
「これまでペターが獲得してきた中でも、最も素晴らしい勝利の一つだと思う。彼にとっては母国に近いイベントでもあるので、その意味でも非常に感慨深い。ペターは、選手権ポイントや勝利への欲望など様々な思惑をよくコントロールして、見事な走りを見せた。プレッシャーを与えることで非常にうまく対応し切ったという事実は、真のチャンピオンの兆候とも言える。クリスとステファンの2人も、非常に見事な仕事を見せ、それぞれの目的を達成した。この週末、2人が得た経験は、来年、アタックしていく際に生かされることだろう」
ペター・ソルベルグ
「大きな夢を実現したような、最高の気分だよ。信じられないくらいだ。スウェディッシュは本当に特別なラリーだが、これまで自分にとっては厳しい結果が続いていた。そして今年、完璧な結果を得ることができた。マシンも、チームも、全くミスがなく、すべてが最高の形でかみ合った。たくさんの人に感謝を捧げたい。フィル・ミルズ、マシンに携わった仲間たち、素晴らしいタイヤを作り出してくれたピレリ、そしてステージで応援してくれたサポーターたち。みんな、本当にありがとう!」
ステファン・サラザン
「このラリーでの出来栄えにはかなりハッピー。特に今日はセッティングを変えて、格段によくなった。まるで全く別のラリーを走っているかのようだった。マシンはとてもドライブしやすくなり、自分の自信も高まったので、いいリズムをつかむことができた。まだ先は長いが、とても励みになった。ペターの勝利のこともうれしい。彼にとってもチームにとっても、素晴らしいリザルトだ」