ステージレポート
SS12 07時16分 S. Giacomo 1 (12.70km)
ラリー・イタリア・サルディニアのサバイバル戦は、レグ3になっても続いており、ナローでトリッキーなセント・ジアコーモからのステージでは、さらに上位陣にアクシデントが発生した。レグ1,2共にトラブルに見舞われてきていたジャンルイジ・ガリは、このSSの終わりにランサーのギアボックスが壊れ、ついにリタイアを迎えてしまった。この日は総合45位から挽回を目指していた。新しいオイルタンクを装着してこの日朝に再スタートを迎えたフォードのトニ・ガルデマイスターは、6番手タイム。ポイントノミネートしているチームメイトのロマン・クレスタは15番手タイムだった。安全に、トラブルなしの走行を第一優先としたペター・ソルベルグは、先行車のダストを避けるために、1分遅れてSSをスタートし10秒のペナルティを受けることを選んだ。ソルベルグはSS中にエンジンストールに見舞われ5番手タイムだったが、総合2位は堅守。再スタートしたクリス・アトキンソンとステファン・サラザンは、それぞれ4番手、14番手タイムだった。シュコダのアーミン・シュワルツは、サービスエリア外でのアシスタンスを受けたことで失格裁定を受け、この日は再スタートしていない。シュワルツは、レグ2で、タイムコントロールを出た後にオイルの入ったボトルを受け取り、それがFIAレギュレーションに抵触した。
Fastest Time: セバスチャン・ローブ(シトロエン) 10:31.6
SS13 08時29分 S. Bachisio 1 (9.41km)
この日に設定されている、ツイスティでナローな計66km・6本のステージには、サービスの設定が1回もなく、コンペティターにとっては、今日は正確なペースをつかみつつ、いかにタイヤを持たせるかの勝負となっている。このステージでは、プジョー307でハードに攻めたマーカス・グロンホルムがペースセッターとなり、ファステストタイムをマーク。総合でもロバンペラを0.1秒かわして3位に浮上した。ランサーの右フロントサスペンションにダメージを抱えたロバンペラは、グロンホルムに16秒遅れての8番手タイム。ロバンペラはステージ終了後、コ・ドライバーのリスト・ペティライネンと共にダメージの修復に臨んだが、損傷がひどくリタイアとなった。SUBARUのソルベルグがセカンドベスト、アトキンソンはサードベストをマーク。チームメイトのステファン・サラザンは、初めてのグラベルラリーで経験取得に徹し、13番手タイムだった。
Fastest Time: マーカス・グロンホルム(プジョー) 8:13.0
SS14 09時02分 Bortigiadas 1 (11.05km)
前2本のステージよりもワイドで高速な、ボルティジアダスからのステージは、スタートから9kmのアップヒルの後、フィニッシュまでが下りとなる。アベレージ速度86.35km/hをマークしたソルベルグがファステスト、グロンホルムがセカンド、アトキンソンがサードベストをマークした。トップ3に総合順位の変動はないが、総合4位につけていたロバンペラがスタート前にリタイアしているため、残りのコンペティターが1つずつ順位を上げ、フォードのプライベーター、アントニー・バルンボルトがポイント圏内に入ってきた。
Fastest Time: ペター・ソルベルグ(SUBARU) 7:40.7
SS15 10時36分 S. Bachisio 2 (9.41km)
気温が23度まで上がってきたセント・バチーシオのステージ・リピート走行では、ペター・ソルベルグがファステストタイムをマーク。グロンホルムがセカンド、ガルデマイスターが3番手だった。午前中に既に1回目の走行が行われているため、ステージ上のルーズグラベルのほとんどが路面から掃かれていた。このため、2番手からステージを走行しているステファン・サラザンには、この再走回でのディスアドバンテージが減り、より経験豊富なドライバー勢を抑えての9番手タイムをマーク。フォードのプライベーター、マーク・ヒギンズは、フォーカスのセミオートマチック・システムが故障し、マニュアルシフトで操作しなくてはならなくなったため、ベストから40秒遅れとなった。
Fastest Time: ペター・ソルベルグ(SUBARU) 8:00.9
SS16 11時09分 Bortigiadas 2 (11.05km)
このイベント、残りのステージがあと2本となってもなお、勝利を狙うSUBARU勢の勢いは衰えを見せない。SUBARUのヤングガン、クリス・アトキンソンが、このイベント初のステージウィンを獲得。ソルベルグも、総合3位のグロンホルムに2分以上のマージンを築いてもなおペースを上げ続け、セカンドベストをマークし、このステージはSUBARUが1-2を達成。ローブが3番手だった。サラザンも5番手と、今回これまでの自己ベストをマークした。マーク・ヒギンズはフォーカスのシフトチェンジのトラブルでSSスタートの到着が12分遅れ、2分のペナルティを受けた。さらにステージでは16秒のロスとなり、総合順位も7位から10位に転落した。このステージの後、クルーは最終ステージ・SS17へと向かった。
Fastest Time: クリス・アトキンソン(SUBARU) 7:30.5
SS17 12時52分 S. Giacomo 2 (12.70km)
セバスチャン・ローブが最終ステージも無事に走り切り、ラリー・イタリア・サルディニアの総合優勝を獲得。ソルベルグは、このステージでファステストタイムをマークし、総合3位のグロンホルムに2分7秒7の大差をつけて、総合2位を堅守した。ステファン・サラザンは9番手タイムをマークして、初めて参戦したグラベルラリーを総合12位で見事にまとめた。クリス・アトキンソンも、再び4番手タイムという好タイムをマークして締めくくっている。このステージの後、クルーは20分サービスのためオルビアに戻り、その後、リゾート地、ポルト・ロトンドに設定されたフィニッシュランプへと向かった。
Fastest Time: ペター・ソルベルグ (SUBARU) 10:23.1
チームのコメント
SUBARUワールドラリーチーム代表:デビッド・ラップワース
「予想外に温暖なコンディションで、この週末は、勝利を確実に獲得することが常に難しいということを痛感させられた。特にペターは、レグ1では先頭スタートという難しさもあった。ペターはこのラリーを通していい走りを見せ、セバスチャンとの一騎打ちのバトルを展開したが、2番手から走行するローブのアドバンテージの影響が大きすぎた。8ポイントは守ったことで、チャンピオンシップの争いはさらに読めなくなり、この先に控えるグラベルラリーの行方が楽しみになってきた。次の3連戦は、このシーズンでも最もタフな山場。我々もここ数ヶ月、これらのイベントに焦点を絞って特に念入りに準備してきた。クリスとステファンは、2人共、イベント前の計画をしっかりとこなし、一日一日ペースを上げて、たくさん経験を積み、とても期待の持てる速さを出すようになってきた。クリスのステージウィンは、間違いなく今日一番の目玉ニュースだが、ステファンが今日の午後に見せたタイムも、初めてのグラベルラリーとしては非常に価値の高い成果だった」
ペター・ソルベルグ
「とてもハッピーだよ。この状況においては総合2位はいい結果だし、このハードワークをこなしてくれたチームのみんなには、心から感謝したい。セバスチャンとはいいバトルが展開できたが、もちろんもっと詰め寄ることができればよかったと思っている。しかし、それは叶わなかったし、自分はできる限りのリザルトを獲得した。チャンピオンシップという点ではまだまだ接戦だし、今年はとても面白い年になると思う。我々がしなくてはならないことは、唯一、さらにパフォーマンスを上げるために懸命に作業を続けること。しかし我々はいいプランを立てているので、100%成功するという自信が僕にはある」
ステファン・サラザン
「最高。とてもハッピーだし、この週末は格段に成長することができた。常に前向きにステップアップしていけたし、クレスタやヘニング・ソルベルグ、ヒギンスなど、僕よりももっと経験を積んでいるドライバー達と渡り合うことができた。この3日間、クラッシュもなくいい走りができた。まだ100%の自信を持てていないので大きなリスクは負わないようにしていたが、この先のグラベルラリーに向けていいスタートになった。1週間前まで、一度もグラベルをドライブしたことがなかったが、今はどんな路面でもいいドライバーになれるというフィーリングをつかみ始めているよ」