ステージレポート
SS17: 08時54分 Vavatsinia − Mandra Kambiou 1 (25.24km)
競技の最終日は、スリッパリーでチャレンジングな、ヴァヴァッシニアのステージから始まった。前日を総合首位で終えたローブが、後を追うマーカス・グロンホルムに8秒近くもの差をつける圧勝ペースでステージウィンを獲得。SUBARUのペター・ソルベルグはサードベストをマークしたが、フロントタイヤ2本のホイールリムが衝撃でダメージを受け、ドライバビリティのトラブルを伝えてきている。マシュー・ウィルソンには新たなトラブルが発生。インターコムの故障で、このステージ、最後の7kmは、コ・ドライバー、マイケル・オールからのノートコールが聞こえない状態での走行となった。ヘニング・ソルベルグもハンドリング不調のマシンとコースのグリップ不足でスローダウンとなっている。
Fastest Time: セバスチャン・ローブ(シトロエン) 22:24.1
SS18: 07時11分 Machairas − Agioi Vavatsinias 1 (12.94km)
マカイラスからアギオイ・ヴァヴァッシニアの13kmステージでは、フォードのマーカス・グロンホルムが、ラリーリーダー、セバスチャン・ローブに対して失ったタイムを取り戻すべくチャージ。首位奪回を目指して気合いの走りを見せたグロンホルムだったが、縮めた差はわずか2秒で、5ステージを残すところでその差は依然27秒残っている。プライベーターチーム、ストバートのジャン・パブロ・ライエスは、前ステージの間にコ・ドライバーのジョージ・ペレス・コンパンクが気を失ったため、このステージをスタートしなかった。医師のチェックを受けた結果、ライエスは続行しないことを決めた。SUBARUのペター・ソルベルグもそれほど運には恵まれず、フロントリムの破損がハンドリングに影響したままのSUBARUインプレッサWRC2006で苦戦。グロンホルムのタイムに1分以上遅れのタイムでのフィニッシュとなった。
Fastest Time: マーカス・グロンホルム(フォード) 10:56.6
SS19: 07時54分 Lageia - Kalavasos 1 (8.99km)
ローブのアドバンテージを減らそうと猛追を続けるグロンホルムが、ここでもステージウィン。しかし、ローブもセカンドベストタイムをマークし、その差はわずか1.5秒しか詰まっていない。ヘニング・ソルベルグにはさらにドラマが起き、コ・ドライバーサイドのドアが開いたままでステージのほとんどを走行しなくてはならなかった。このため、コ・ドライバーのカト・メンケウルドはドアをつかみながらペースノートを読まなくてはならなかったが、この複雑なドライビングにもかかわらず、ヘニングは5番手タイムをマークした。クリス・アトキンソンは、ペター・ソルベルグをわずか0.5秒先行しての7番手タイムをマーク、総合9位を堅守している。
Fastest Time: マーカス・グロンホルム(Ford) 7:21.6
Driver Quotes - Service G (SS19後)
- ペター・ソルベルグ:
- 「今日最初のステージでフロントタイヤ2本がパンクし、おそらくジャンプの後に両方のリムに穴が開いた。その後は、それ以上のトラブルを避けたかったので、確実にサービスパークに戻るために、とても慎重にドライブした」
- クリス・アトキンソン:
- 「この午前中は大きなトラブルはなく、ポジションもキープしたので、まずまずの出来。午後はこのペースを維持して、トラブルなくフィニッシュを迎えたい」
SS20: 12時35分 Down Town Special (3.40km)
30分サービスの後、クルーはシーフロント・プロムナードに新設されたスーパーSSに挑むため、リマソル中央部の市街に向かった。何千人ものスペクテイターが観戦する中、クルーは古い町の狭い通りを抜けるコースを走行。しかしこのステージは、スペクテイターの安全面確保を考慮して、単純に観覧するだけの演出となり競技タイムからは除外された。競技走行ではないものの、ダニエル・ソルドは最初のコーナーを誤って直進し、コンクリートバリアに突っ込んだ。ソルドのマシンは、コースから牽引された。
Fastest Time: セバスチャン・ローブ(シトロエン) 2:53.9
SS21: 14時03分 Vavatsinia - Mandra Kambiou 2 (12.94km)
ステージを1番目、2番目から走行しているペレス・コンパンクとマシュー・ウィルソンは、このステージを競技走行でスタートしたが、SS20でのソルドのアクシデントにより進行に大幅な遅れが生じ、両クルーと後続が大きく離れてしまった。3番目、4番目に走行するクルーとのギャップがかなり長いことから、主催者はこのステージのキャンセルを決定。残りのクルーはリエゾン走行でステージを通過することとなった。全ドライバーには、ノーショナルタイム23:19.8が与えられた。
Fastest Time: ウィルソン(フォード) / アトキンソン(SUBARU) / ガルデマイスター (シトロエン) / H.ソルベルグ(プジョー) / P.ソルベルグ(SUBARU) / ポンス (シトロエン) / ストール (プジョー) / ヒルボネン (フォード) / グロンホルム (フォード) / ローブ (シトロエン) 23:19.8
SS22: 14時52分 Machairas Agioi Vavatsinias 2 (12.94km)
2006年のキプロス・ラリーは、マカイラスから始まる石だらけの急なダウンヒルステージでフィニッシュを迎えた。最後の最後までプッシュを続けるグロンホルムは、ローブとのギャップをさらに4秒詰めたが、追撃もここまで。ローブがWRC28勝目を獲得した。ペター・ソルベルグはステージ終盤に、ライン上に落ちていた石にヒット。左フロントのホイールリムを曲げ、グロンホルムに2分以上遅れのタイムでのフィニッシュとなった。この遅れで、総合順位でも7位から8位へ後退した。クリス・アトキンソンは7番手とこの日ベストのタイムをマークし、ポイント圏内まであと一歩の総合9位でラリーをフィニッシュした。
Fastest Time: マーカス・グロンホルム(フォード) 10:48.8
チームのコメント
SUBARUワールドラリーチーム・マネージングディレクター、リチャード・テイラー
「この週末に向けては、現実的なアプローチとして、現状の我々のマシンでは、キプロスは非常に難しいラリーとなるだろうことも分かっていた。この3日間で、それが明らかになった。ドライバー勢は、ハンドリングの不調にも関わらず、この週末で素晴らしい仕事をしてくれた。この先に残る4戦に挑むため、マシンの内容を向上させるためにも、テストと再開発に改めて専念していくことが我々の使命だ」
ペター・ソルベルグ
「もちろん、この結果よりもいい内容を目指してキプロスにやってきたのだが、金曜日のタイムロスがなければ、もっと上のポジションでフィニッシュしていただろう。この先のイベントに向けては、まだまだマシンにかける作業がたくさん残っている。我々は懸命に取り組んで、再び争いに加わることに全てをかけている。」
クリス・アトキンソン
「昨晩コースオフするまでは、トップ5で走っており、今の位置よりもいい内容となるはずだったことを示している。今日はリスクのないドライビングで使命を果たし、完走に結びつけた。ラリー・トルコを考慮してリスクは負わなかった」