ステージレポート
SS1: 09時33分 Pirongia West 1 (20.38km)
今年のラリー・ニュージーランドは、前日夜の雨でピロンギア・フォレストパークの道が超ウェット&マディとなり、厳しい幕開けを迎えた。1番手からステージを走行しているフォードのマーカス・グロンホルムが、マーカーポールをヒットしステアリングのアライメントを狂わせたにも関わらず、チームメイトのミッコ・ヒルボネンを5.9秒離してのベストタイムをマーク。SUBARUのドライバー両名は、ロングステージを見据えてのタイヤチョイスを行ったためSS1のコンディションには固すぎた模様で、グリップ不足に苦戦。ペター・ソルベルグは15分51秒2、クリス・アトキンソンは16分28秒7でこのステージを走り終えた。アトキンソンは、ステージ序盤で小さなスピンも喫している。その他のトップドライバー勢では、ヘニング・ソルベルグに、プジョー307WRCのコックピット内にお湯が噴き出すアクシデント。SUBARUインプレッサWRC2005でこのイベントにプライベートエントリーしているモトGPのエース、ヴァレンティノ・ロッシは、この難コンディションに対して特に慎重に挑み、17分46秒9のタイムだった。ステージ終盤に向かい現れるテクニカルセクションには、多くのドライバーが苦戦を強いられた。
Fastest Time: マーカス・グロンホルム(フォード) 15:09.7
SS2: 10時31分 Te Koraha 1 (43.88km)
ピロンギア・フォレストパークの南側からワイトモ洞窟に向かうSS2は、マッドだらけのコンディション。1番手からステージを走行しているグロンホルムが、このラリー最長ステージでもペースをつかみステージウィンを獲得。ヒルボネンが総合2位の座を守り、プジョーのマンフレッド・ストールが続いている。ソルベルグは30分23秒1のタイムで5番手タイム、総合でも5位につけている。ソルベルグは、マシンの右リアから煙を出しながらこのステージを走り終えた。ブレーキのコンポーネントが曲がってリアタイヤに接触、それが最終的にパンクしたタイヤを焦がすこととなった。アトキンソンは31分6秒9のタイムで総合10位に上がったが、「まだ力を入れすぎずないように攻めている」と語った。シトロエンのダニエル・ソルドはこのステージ終盤数kmで左リアのパンクに見舞われながらも、総合4位をキープ。メカニックの腕も達者なヘニング・ソルベルグは、このステージのスタート前にプジョーの水漏れを修復。チェビー・ポンスは、シトロエン・クサラのオーバーヒートに見舞われながらも6番手。ロッシは堅実なアプローチを続けているが、ドライビングを満喫。ステージのコンディションはタフで「ボローニャの空港を走っているみたいだ!」と語った。
Fastest Time: マーカス・グロンホルム(フォード):29:44.7
Driver Quotes - Service A (SS2後)
- ペター・ソルベルグ:
- 「いい滑り出しではなかった。間違いなく、だいぶペースを離された。充分なグリップやトラクションを得られず、できることは何もなかった。夜の雨で路面は非常にスリッパリーになっており、泥もトルコのものとは違うタイプのものだった。サービスではセッティングをトルコに近い仕様に変える。おそらく、これで午後にはスピードが上がると思う」
- クリス・アトキンソン:
- 「あいにく、ラリー・ニュージーランドのスタートはベストな形では決められなかった。最初のステージでは小さなスピンをして、マシンにダメージはなかったが、いずれにしろタイムはよくなかった。一番の問題は、ハンドリングに対する自信が不足していること。これが原因でプッシュができなかった。サービスではマシンをチェックして、何ができるか考えてみる。もっとグリップが必要だし、おそらくセッティングを変えることで、午後のリピートステージでの状況を好転させられる部分があると思う」
SS3: 14時50分 Pirongia West 2 (20.38km)
ピロンギア・ウェスト、2回目の走行はかなりドライとなり、マシンたちがこのステージをパワフルに走り始めたためダストが巻き起こった。路面はルーズグラベルの下層がかなり固いため、前走がウェットコンディションであったにも関わらず轍はそれほど問題にはならなかった。今回もグロンホルムが、ヒルボネンを抑えてベストタイムをマーク。SUBARU勢の両名は、ステージ前のサービスで施したセッティング変更の効果が現れ、トップペースに近づいてきた。ソルベルグは15分11秒9の7番手タイム、アトキンソンは15分23秒0の9番手タイムで、総合順位を1つ上げて9位につけた。プジョーのマンフレッド・ストールは、ソルド、ポンスを抑えての3位を堅守している。さらに後方では、ロッシが堅実な走りを続け、ステージ中にパンクに見舞われながらも20番手タイムをマークした。
Fastest Time: マーカス・グロンホルム(フォード)14:53.6
SS4: 15時48分 Te Koraha 2 (43.88km)
このラリーの最長ステージ・2回目の走行では、ソルベルグが調子を上げて4番手タイムをマーク。29分19秒4のタイムで、総合順位ではポンスとの差を射程圏内に留めている。ソルベルグは高速セクションでのペースに満足を見せたが、低速コーナーではまだタイムロスがあると感じている。アトキンソンは1回目の走行から1分以上タイムを縮めたが、ステージ後のリエゾンでトラブルに遭遇。電気系のトラブルで、バッテリーからのパワーが漏れてしまった。アトキンソンは車載ツールのハンディ・ガンのバッテリーを使ってマシンのリスタートを行った。その他、グロンホルムとヒルボネンが、トップを堅守。マンフレッド・ストールは、コースオフでタイムをロスしたが、それでもソルドを抑えての総合3位の座は死守した。
Fastest Time: マーカス・グロンホルム(フォード)29:10.2
SS5: Mystery Creek Super Special 1 (3.14km)
SWRT勢が、大勢の観客が押し寄せたこのステージで快走を披露。ラリーのサービスエリアの外周を走るタイトなショートステージで、アトキンソンがグロンホルムにわずか0.4秒遅れのセカンドベストタイムをマーク。ソルベルグもアトキンソンに0.5秒遅れのタイムだった。ソルドはストールをかわして総合3位に浮上したが、グロンホルム、ヒルボネンの1-2体制は変わらず。
Fastest Time: マーカス・グロンホルム(フォード)2:59.8
チームのコメント
SUBARUワールドラリーチーム・マネージングディレクター、リチャード・テイラー
「今日のコンディションは特にトリッキーで、とりわけ午前中は昨晩の雨で路面が非常にスリッパリーだった。最初のループではタイヤチョイスを誤り、タイムとドライバーの自信に影響が出た。午後には特にソルベルグの調子が上がり、ドライバーたちはよりコンペティティブなタイムをマークすることができ、上位ペースにも近づくことができた。マシンにまだ作業が必要であることは明らかだが、この週末の間にさらに改善が現れ、両マシンが上位争いに食い込むことを期待している」
ペター・ソルベルグ
「今日は先に進むにつれて向上していき、最後の2ステージは午前中の走行よりもよかった。日中のサービスではマシンに変更を行い、SS4の高速セクションでは我々が最速だったが、ツイスティセクションではタイムロスが続いたので、この点に集中していかなくてはならない。明日はステージの性格が少し異なるので、我々に向いていることを期待しているが、どうなるか」
クリス・アトキンソン
「今日は、理由はともかく、とにかくスピードが上がらなかった。手を尽くしたが、プッシュするだけの自信を感じられなかったので、リスクは負わずにとにかく確実にステージを走り切るようにした。午後にはマシンのフィーリングはよくなったが、コンディションが全く変わってしまったので比較することもできず、活用できる情報も入手困難だった。明日は、天候次第となる部分が多く、ドライになれば、一番手からステージを走行する僕たちにとっては非常にタフとなるので、ウェットになった方がベターだろう。今日はだいぶタイムロスをしたが、明日はポジションアップを目指して全力を尽くす」