ステージレポート
SS6: 09時23分 Port Waikato (18.18km)
SUBARUの両名は、難しいコンディションの中、レグ2の滑り出しを順調に迎えた。海岸沿いのステージに挑む頃には予報されていた雨が降り始め、場所によっては視界は100m程度にまで悪化した。両ドライバーのタイヤチョイスは、ミックスコンディションにマッチ。ソルベルグは10分31秒3の4番手タイム、アトキンソンは1カ所で丸太に引っかけながらも10分33秒5の7番手タイムだった。このタイムでアトキンソンは総合順位を9位から8位に上げ、自信も高まってきた。「今朝はかなり調子がよくなった。昨晩はマシンに小さな変更を行い、今ではしっかりとハードにプッシュすることができる」SUBARUの2人は、インターコムのトラブルでペースノートが聞き取りにくくなっており、5、6速の全開セクションを走る時にタイムロスが生じている。さらに上位を見ると、フィンランドのマーカス・グロンホルムが、コンディションに対し固すぎるタイヤを選んだにも関わらずペースセッターを続けている。
Fastest Time: マーカス・グロンホルム(フォード)10:25.3
SS7: 10時01分 Klondyke (13.88km)
このイベントで最もナローなステージにクルーが挑む頃になっても、雨は降り続いた。グラベルロードは泥でコンディションが悪化、クリス・アトキンソンが語るように、どれだけハードにプッシュできるかの見極めが非常に難しい状況となった。「かなり高速でグリップがあるかと思ったら、突然グリップが全くなくなったりもする」この難しいコンディションの中、アトキンソンがこのステージでベストタイムをマーク。ソフトコンパウンドのピレリタイヤが、完璧に当たった。総合順位は8位と変わらないが、7位につけるヘニング・ソルベルグとの差を21.8秒縮めた。ソルベルグはアトキンソンよりもやや固めのコンパウンドを選んだが、コンディションが悪化したため、アトキンソンほどペースが上がらなかった。しかしそれ以外は問題はないと伝え、11分54秒のタイムで総合6位の座をキープした。グロンホルムがアトキンソンに続くセカンドベストタイムをマークし、ヒルボネンとの総合差を41.9秒に広げた。
Fastest Time: クリス・アトキンソン(SUBARU) 11:18.9
SS8: 10時34分 Wairamarama (31.58km)
この日の最長ステージでは、SUBARUのアトキンソンが再び大躍進を見せた。前SSに続いてここでもステージウィンを獲得したアトキンソンのタイムは、セカンドベストのチェビー・ポンスを19.5秒もちぎるスーパーリザルト。総合順位でもヘニング・ソルベルグとの差を一気に縮め、自分自身からもマシンからも、さらにペースアップを引き出せるという手応えを感じている。ソルベルグは23分12秒5のタイムで、ホイールリムのダメージと、フィニッシュ手前約7kmで左フロントのドライブシャフトを破損という、2つのトラブルに見舞われたと語った。グロンホルムは、ヒルボネン、ダニエル・ソルドを抑えてのラリーリードを堅守している。悪コンディションとなった午前中のセクションを終え、おそらく一安心を迎えているであろうクルーは、この後サービスへと戻る。
Fastest Time: クリス・アトキンソン(SUBARU) 22:23.3
Driver Quotes - Service D(SS8後)
- ペター・ソルベルグ:
- 「この午前は非常に難しく、期待していたものとはほど遠かった。最初のステージではインターコムにトラブルがあり、フィルの声を右耳からほんの少ししか聞くことができなかった。2本目のステージはOKだったがコースは極めてマディで、選んだタイヤが合っていなかったと思う。それから最後のステージでは、フィニッシュ手前7kmのところで左フロントのドライブシャフトが破損。このサービスでメカニックが直してくれるので、またステージに出て、午後はもっといい走りができるように願っている」
- クリス・アトキンソン:
- 「昨日とは全く別の世界だが、どうしてこんなに調子がいいのか、具体的な理由はよく分からない。この午前中のコンディションは非常にマディ&トリッキーで、最初のステージは見たことがないくらい雨が降っており、全く道が見えなかった場所もあるほどだった。他の2本はOK。ロングステージ(SS8)の終盤では少しタイムロスをしたが、大きな問題ではなかった。セッティングの感じはいいので、このサービスでは何の変更も行わないと思う」
SS9: 15時18分 Te Akau South (31.92km)
アトキンソの猛チャージは、ミステリー・クリークのサービスを出発後、最初のステージでレグ撤退、悔しい形で終わりを迎えた。このステージの5−10km地点の間で石にヒットし、左フロントタイヤがもがれ、スライドしながらコースオフした。その後マシンはどこにもヒットしなかったが、最初に石に当たった衝撃によるダメージがひどく、走行を続けることができなかった。ソルベルグは、場所によってかなり乾いたこのステージに対し選んだソフトコンパウンドのタイヤが合わず、5番手タイムだった。ソルベルグは19分00秒1のタイムで、総合6位をキープした。グロンホルムがステージウィンを獲得し、ヒルボネンとの総合差をちょうど50秒にまで広げた。
Fastest Time: マーカス・グロンホルム(フォード) 18:37.4
SS10: 16時01分 Te Akau (32.64km)
テ・アカウのステージに雨が再び降り始めると、午後のループにソルベルグが選んだピレリのソフトタイヤが威力を発揮し始めた。ソルベルグは18分14秒8の3番手タイムをマーク。「このステージでは、すべてがよくなった」と語るソルベルグは、総合5位につけるシトロエンのチェビー・ポンスとの差を15秒詰めた。ポンスとの差は、これで45秒となった。ソルベルグの兄、ヘニング・ソルベルグはプジョーで転倒したが、走行は続けられている。ヴァレンティノ・ロッシは快走を続け、このステージで9番手タイムをマーク。ミッコ・ヒルボネンは、このイベント初のステージウィンを獲得したが、チームメイトであるラリーリーダーのグロンホルムとの差は、わずかコンマ3秒しか縮まっていない。
Fastest Time: ミッコ・ヒルボネン(フォード) 18:08.2s
SS11: 18時15分 Mystery Creek Super Special 2 (3.14km)
ミステリー・クリーク・イベントセンターの周辺を走るラリー・ニュージーランド、レグ2最終SSのショートステージでは、コンディションはドライとなった。ソルベルグはこのステージを3分03秒1の8番手タイムで終えたが、メインライバル・ポンスとの遅れは1秒に留めたことは重要な意味を持つ。グロンホルムはこのイベント8回目のステージウィンを獲得して、ヒルボネンとの間に築いた余裕のアドバンテージをキープ。マンフレッド・ストールはこの日を通じて続いたソルドとの争いの末に、総合3位を堅守。プライベートでエントリーしているSUBARUインプレッサWRC2005での調子をだんだんと上げてきたロッシは、この日最後のステージで7番手タイムをマーク。この日を総合13位で終え、その成果に満足を見せ「今日はマシンのフィーリングがうんとよくなった」。
Fastest Time: マーカス・グロンホルム(フォード) 2:59.5
チームのコメント
SUBARUワールドラリーチーム・マネージングディレクター、リチャード・テイラー
「我がチームにとっては、いろいろなことが起こった1日だった。午前中はクリスがベストタイムを2回マークして、非常に喜んでいた。的確なタイヤチョイスと共に、セッティング変更がコンディションに完璧にマッチし、大きな変化を生み出したことは明らかだ。しかし午後には、クリスはほんの小さなミスが大きな痛手となってしまったようで、不運にも小さい部分だがロールケージにダメージを負ったため、明日は再スタートすることができない。ペターは堅実な攻めを見せたが、午後にはペースは上がりラスト2本目のステージではサードベストタイムもマークしたが、期待していた上位争いにまでポジションをアップさせることはできなかった。明日も、ペターと共に、我々のパフォーマンス向上への努力を続けていく」
ペター・ソルベルグ
「午前中はトラブルがいくつかあり、タイヤチョイスも変化の激しいコンディションにはベストではなかったため、我々にとってはかなりタフな1日だった。しかしポジティブなこともあり、今日はマシンのフィーリングがよくなり、タイヤが合わなくてもドライブしやすくなったし、コースは昨日よりもツイスティではなくなったので、マシンの動きもよく、我々もよりコンペティティブに争うことができた。しかし、もっとトラクションが必要で、それが一番重要だ。明日は新しい試みにチャレンジするので、出来る限りハードにプッシュすることを約束する」
クリス・アトキンソン
「午前中はベストタイムをマークしたので、プッシュを試みていたが、ブラインドクレストの後、ホイールが石にヒットし、タイヤがもぎ取られてしまった。よくあるラリーでのアクシデントだ。もし僕の順番で走っていたら、誰でもあの石にヒットしていただろう。僕たちが警告を出していたので、みんなそれを避けるようにハンドルを切っていた。どちらにしても、僕たちにはツキのなかったラリーだったので、あまり落胆しないようにする。実際、今日はその時まではとても期待の持てる内容だった。マシンの動きは格段によくなったし、僕たちもよりプッシュすることができ、自分自身、とても満喫していた。そうできることは、本当に気分がいいよ」