ステージレポート
SS8: 0857hrs Mandra 1 (12.60km)
アクロポリスラリーのレグ2が、道幅の狭い岩がちのマンドラ・ステージでスタートした。ここはアテネのサービスパークから西に34kmの距離にある。気温28度と明るい日差しもと、マーカス・グロンホルムが最速タイムを記録し、連続ステージウィン数を6に伸ばした。セバスチャン・ローブがセカンドベストで、SUBARUコンビのペター・ソルベルグとクリス・アトキンソンが3位、4位に続いた。ヘニング・ソルベルグが5番手タイムを出し、チームメイトのマンフレッド・ストールを抜いて総合6位となった。三菱ドライバーのユシ・バリマキがスタートから800m地点でコースオフ。ランサーWRCの右リヤにダメージを負ったが、走行を続行している。総合順位は10位から12位へと後退した。
Fastest Time: マーカス・グロンホルム (フォード) 8:50.7
SS9: 0950hrs Kineta 1 (37.33km)
午前中のループの2番目は、当ラリー最長ステージ。トップ10ドライバーの複数にトラブルが発生した。マシュー・ウィルソンはヘアピンでスピンし、立ち上がりで走行方向を誤ったためタイムをロスした。そして、ヘニング・ソルベルグはブレーキを使い果たしてフィニッシュ。SS8のアクシデントののち、バリマキのランサーはエキゾーストパイプがつぶれ、出力低下を招いている。フランソワ・デュバルは、10km地点でコースオフし、彼のシュコダはそれ以降不調をきたしているとのこと。セバスチャン・ローブがグロンホルムより9秒速いファステストを記録し、ステージウィン。ソルベルグはヘアピンでインプレッサWRC2006のエンジンがストールした際に4秒を失い、総合順位でローブに先行を許した。
Fastest Time: セバスチャン・ローブ (シトロエン) 25:39.1
SS10: 1113 Psatha 1 (17.41km)
岩が点在するファサのラフロード17km区間は、日中サービス前の最後のステージであった。路面温度は40度を超え、既に2ステージを戦っているタイヤにとってこの上りステージを攻めていくのは限界に近かったと言える。グロンホルムがここではファステストを奪還し、ローブがセカンドベストであった。そして、ステアリングアームを曲げながらも猛チャージをかけたSUBARUのクリス・アトキンソンが3位に入った。ペター・ソルベルグはフィニッシュの1.5km手前でコースオフ。ダメージなくコースに戻ることができた。SS9後のロードセクションでヘニング・ソルベルグは痛めたリヤブレーキのオイルラインを切り離す作業を実施。このため、SS10のスタートに遅れ、20秒のペナルティを受けることとなった。フロントブレーキだけで彼はこのSS10の4番手タイムを記録した。コスティ・カタヤマキはコースオフし、フォード・フォーカスのリヤ部分にダメージを受けた。
Fastest Time: マーカス・グロンホルム (フォード) 11:21.3
Driver Quotes - After Service E
- ペター・ソルベルグ:
- 実際のところ、今朝はうまくいかなかった。マーカスに追いつくために、昨晩セッティングを変更したが、それが狙い通りに作用しなかった。また、ステージの表面がとてもルーズで、タイヤにカットを追加する必要があったと思う。SS9ではヘアピンでエンジンがストールしてタイムロスしたが、SS10のコースアウトはクルマを傷つけずに済みむしろ大変ラッキーであった。オーバースピードでコーナーに進入し、ブレーキング中にコースオフしてしまった。まだまだフィニッシュまで先は長いし、争えるセッティング変更を進めて行くつもりだ。
- クリス・アトキンソン:
- 今朝は3ステージとも良い走りができたので、好タイムが出せた。僕らの前にいるマシンとの差を縮められたので、このタイムには満足している。セットアップを少し冒険してみたが、クルマには良い影響があったと思う。同時に、僕たちは大きなリスクも冒していない。午後のステージにも期待しているが、さらに路面はタフになるだろう。
SS11: 1408hrs Mandra 2 (12.60km)
オリンピックスタジアムでの30分サービスでリフレッシュ作業を受け、クルー達は午前中の山岳ループに向けて再び走り出した。朝のループで81台が通過したため、コースの路面はさらに激しく荒れたラフロードなった。マンドラの12kmステージは、鋭い岩と巨石が散りばめられたようになっていた。ご存知三人組のグロンホルム、ローブそしてソルベルグがそれぞれステージ1位、2位、3位となり、シトロエンのダニエル・ソルドが4位に入った。ソルドはレグ2を総合9位でスタートし、ここまでで6位に上がった。フランソワ・デュバルはギアセレクションのトラブルが発生しタイムロス。マニュアル操作に切り替えて、グロンホルムから57秒遅れでステージを走りきった。
Fastest Time: マーカス・グロンホルム (フォード) 08:43.1
SS12: 1501 Kineta 2 (37.33km)
37kmのキネタ再走ステージは、ここまでで最もタフなステージであったことが明らかとなった。何人ものドライバーが、これまでにこれほどのガレ場は走ったことがないと口を揃える。デュバルのシュコダがトラブル発生1号となり、ギヤボックスを破損してレグ2撤退が決まった。同じシュコダに乗るヤン・コペツキーがリタイヤ第2号。彼のファビアは、リア・ホイール破損が原因だ。SUBARUワールドラリーチームの2名のドライバーにもトラブルは襲いかかった。クリス・アトキンソンは、左側のステアリングアームのダメージを確認するためステージ途中に停車。すぐにコースに戻ったが、トップから1分34秒遅れでフィニッシュした。ソルベルグは、2本のタイヤパンクに見舞われ、その後パドルシフトのギアセレクターが壊れた。それでも冷静を保ったソルベルグは、サードベストのタイムでこのステージを終えた。
Fastest Time: セバスチャン・ローブ (シトロエン) 25:20.2
SS13: 1624hrs Psatha 2 (17.41km)
通常考えにくい異常な状況で、ペター・ソルベルグはレグ2からの撤退を強いられることとなった。SS13に向けてロードセクションを移動中、ソルベルグは対向車を避けようとして岩の壁に衝突してしまう。この事故で怪我人はなかったものの、ソルベルグ車はステアリングコンポーネントを破損しており、この時点で競技続行が不可能となった。このステージでは、SUBARUにはさらに残念なことが発生した。クリス・アトキンソンがステアリングアームのダメージによって、レグ2撤退となったからだ。そして、ローブにもトラブルが起きた。彼のシトロエンはスタートから1km地点で左リヤタイヤがバーストし、その後そのタイヤとホイールを置き去りにしてフィニッシュするものの、グロンホルムに1分22秒の先行を許すこととなった。コスティ・カタヤマキはフォード・フォーカスのギヤボックスを壊して戦線を離脱。アンドレアス・エイグナーのシュコダも3輪でフィニッシュラインを越えた。また、ガルデマイスター、ソルド、そしてストールはそれぞれタイヤ3本がパンク。ストールのプジョーはギヤボックスからの小さな出火があったとレポートしている。
Fastest Time: マーカス・グロンホルム (フォード) 11:23.6
チームのコメント
SUBARUワールドラリーチーム・スポーティングディレクター、ルイス・モヤ
我々のトップ3の戦いがこのような形で終わってしまうとは、まさに信じがたいことだ。チーム全体の作業がマシン、タイヤ、そしてパフォーマンスに注がれていたので、交通事故を避けて岩肌にヒットするというこのような全く奇妙な出来事によってペターの挑戦が終わってしまうのは理不尽である。クリスも今朝見せたパフォーマンスは力強かったが、ギリシャはやはり非常に過酷なラリーであり彼にとっても容赦はしなかったのだ。
ペター・ソルベルグ
今日起きたことは全く信じられないことだ。右のタイトコーナーに差しかかると、反対方向から来るクルマとの事故を防ぐために避けざるを得なかった。これによって岩肌にヒットし、ステアリングアームが壊れた。セバスチャンのトラブルを聞くととてもやるせないが、これが僕とフィルの今年の「運」なのだ。まずはクルマが戻ってくるのを待ち、明日のリスタートを望む。そしてこの位置から何ができるか考えたい。
クリス・アトキンソン
今朝は良いスタートが切れ、良いステージタイムが出せた。しかし午後は、最長のラフステージでステアリングアームがダメージを受けてしまった。それの修理のためにタイムをロスしたが、最終ステージを乗り切れると思った。が、残念なことにそれは叶わなかった。スーパーラリー規定による5分のペナルティタイムをもらうが、明日また再出走するつもりだ。