Rd.6 Rallye Argentina

4 May to 6 May 2007

PREVIEW

広大でどこまでもうねるように広がるパンパス、何度も現れるウォータースプラッシュ、そして限りなく予想のつかない気候……。これら全てが、FIA世界ラリー選手権第6戦でSUBARUワールドラリーチームを待ち受けている!

27 April 2007

The Event


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このラリーは、ブエノスアイレスから北西に700km、シエラス・チカス山脈の麓に広がるコルドバ郊外の街を拠点に開催される。22本のステージは標高の変化が激しい他、高地に広がるナローでルーズなグラベルロードと渓谷エリアの固く締まった地盤の全開セクションが組み合わされるなど、事前準備が最もハードなイベントの一つ。

コンディションは、ステージが変わる度に大きく変化する可能性も秘める。南米の秋に山岳路を抜けるステージに挑むドライバー陣は、雨、風、霧にも挑まなくてはならない。3月に開催されたラリー・メキシコ同様、標高の高いステージでは空気が薄くなるため、ラリーマシンのエンジンパワーも制限されてしまうことにもなる。

SSの多くは、このイベントで長年使われてきたおなじみのステージ。プニラ,カラムチタ、トラスラシエラと、コルドバの3つの渓谷に設定される。しかし大きな変更もあり、5月3日にはラリーの開幕として、ブエノスアイレスのリバー・プレート・スタジアムで堂々開催される室内スーパーSSが登場。5万5000人の集客が見込まれており、地元では「記念碑」とも慕われサッカーの殿堂として知られるこのスタジアムで、まるでカーニバルのようなにぎやかなイベントが繰り広げられると見られている。

金曜日には、クルーは郊外での7本のグラベルステージに挑んだ後、この日の終わりにはコルドバのサッカースタジアムでのスーパーSSを走行。土曜日には9本、日曜日には3本のステージが設定され、ラリーのフィナーレは、13時05分(現地時間)、再びコルドバスタジアムでのスーパーSSでの走行で迎える。ラリーの総走行距離は1383.14km。うち総ステージ走行距離は346.55km、リエゾンの総走行距離は1036.9km。

エントリー

SUBARUワールドラリーチーム(SWRT)は、2台のSUBARUインプレッサWRC2007をラリー・アルゼンチンにエントリーさせる。いつも通り、ペター・ソルベルグ/フィル・ミルズ組がカーNo.7を、クリス・アトキンソンがカーNo.8をドライブ。今回は、ステファン・プレボが、クリス・アトキンソンのコ・ドライバーとして初めて参加する。このイベントは、ソルベルグとミルズにとって、SWRTからの参戦100戦目のWRCイベントとして、ラリーキャリアの中でも大きな岐路となるもの。クルーにとって、ラリー・アルゼンチンはこれまで大活躍を見せてきたイベントであり、参戦した過去7年のうちポイント圏内でのフィニッシュを6回果たしている。このラリーでのベストリザルトは、2002年と2006年の総合2位。アトキンソンのアルゼンチン参戦は過去2回のみで、昨年は総合6位でフィニッシュした。SUBARUは、1999年にユハ・カンクネン、2000年にリチャード・バーンズと、このイベントで2回の優勝経験を持っている。

ドライバー・コメント

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ペター・ソルベルグ
「気候の変化が激しく、ブエノスアイレスでスーパーSSも行われるので、アルゼンチンがとてもエキサイティングなラリーになることは間違いない。リバー・プレート・スタジアムまで遠征してのステージは、コルドバで開催されているラリーイベント開催を多くの人々に周知するためにも、非常に重要な意味を持つと思う。これまでにラリーを見たことのない人もいるだろう。このラリーの予測を立てるは難しいが、ベストの結果を期待している。チームのモチベーションは最高潮に達しており、いいバトルを展開するための準備は万端だ」

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クリス・アトキンソン
「昨年のラリー・アルゼンチンは、僕にとって一喜一憂の内容だったが、期待が持てる部分もあった。総合6位でのフィニッシュだったが、ドラマなしに走り終えたわけではなかったので、もっとポイントを獲れるポテンシャルもあった。ステージは僕好みで、路面が実に多様で、全てが少しずつ盛り込まれたようなステージもあった。このイベントでは、初めて実戦でステファン(・プレボ)がコ・ドライバーとして僕と組んでくれる。彼との参戦を楽しみにしているし、コンペティティブな争いを見せてトップ5でフィニッシュすることを目指していく」

マシン&挑戦

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SUBARUワールドラリーチーム・オペレーションディレクター、ポール・ハワース
「伝統的に非常にタフなイベントで、特に土曜日のレグ2には高速ステージも待っている。道は場所によっては地盤が固く石の多いロッキーなところもある。レグ1のステージは他と比べるとサンディで、ここではタイヤチョイスが特に重要になる。金曜日午前に設定されるSS2とSS3は特にテクニカルで、ここでは様々なことが発生する。

レグ2の、特にSS10、SS11では丘で霧が発生することが多く、ベリーウェットになる可能性もある。コンディションが悪化すると、大量にタイムを失うこともある。またコルドバ南部に設定されるレグ2のステージは、速度域が非常に高い。一方でレグ3のステージは、まるで月の表面の様にも見え、とてもユニークな路面となっている。

我々は積極的なプッシュを目指し、マシンのパフォーマンス向上を続けていく。速度域が非常に高いラリーなので、ドライバー主体のイベント。特にペターのお気に入りだ。ポルトガルでは2位を獲得したが、他チームが受けたペナルティによる繰り上げなので、アルゼンチンでは、純粋にステージでの速さを見せてのポディウムフィニッシュを目指していく」

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SUBARUワールドラリーチーム・エンジニアリングディレクター、スティーブ・ファレル
「チーム一同は、とても個性的な特色を持つラリー・アルゼンチンを非常に楽しみにしている。気候の予測がつきにくいため、抜け目のないように、多様なコンディションにベストな形で対応できるためのタイヤチョイスとセッティングを見つけなくてはならない。率直に言えば、たとえ天気が安定していても、他のどのラリーよりもステージ間の違いが大きいため、幅広い路面に対して最も安定してバランスの取れたマシンが最速となる。

我々はこのラリー前にはサルディニアで5日間のテストを行う。現行型インプレッサの開発は予定通りに進んでおり、とても満足している。各テストでは、様々なエリアでの改良が得られている。いくつかはすぐにでも投入準備が整いアルゼンチンでも採用していくが、中にはまだ時間が必要なものもある。今回のラリーに向けては、前戦のポルトガルから、サスペンションとエンジンマッピングの調整を変更している。ラリー参戦を重ねる毎に、上位チームとのギャップを埋め続けていける自信を持っている。昨年のアルゼンチンでは、我々は長く激しい争いを展開したが、総合2位に甘んじることとなった。現状、WRCの上位争いは非常にタフになっているが、我々は一層、やりがいを感じている」

ラリーの合間

ドライバー陣は、チームと共にサルディニアでの5日間のグラベルテストに参加した。ソルベルグとミルズが2日間を担当。その後アトキンソンとプレボが、今週末のイベントに向けてコンビネーションに慣れるために3日間担当した。ラリー以外では、ソルベルグはノルウェーで、友人や家族と共に時間を過ごした。「この先、5週間の間にラリーが3回もあり忙しくなって時間が取れなくなるので、家族と一緒に過ごしたんだ」とソルベルグ。4月中旬には、オスロにほど近いヘレルドスレッタで開催されたモーターショー、モーターフェスティヴァレンにも訪れた。このショーでは、ペター・ソルベルグ・サポーターズ・クラブの会員と交流を深め、ラリーシミュレーターでは兄のヘニングと対戦。どちらが勝つかという予想は、5分5分に分かれたのだった!一方、アトキンソンは体力トレーニングにいそしみながら、モナコの自宅でリラックスした。