Rd.10 ADAC Rallye Deutschland

17 Aug to 19 Aug 2007

PREVIEW

SWRTの3台がドイツの難舗装路に挑む

10 August 2007

The Event


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フィンランドの森を抜ける全開ステージからちょうど2週間後、SUBARUワールドラリーチーム(SWRT)は、南に向かい、同じようにタフではあるが全く資質の違うチャレンジに臨む。19SS・356.27kmのステージが、ドイツ西部モーゼル地方の舗装路でコンペティターを待ち受ける。

SUBARUインプレッサWRC2007にとっては初めての舗装ラリーであり、BFグッドリッチタイヤを履いての初舗装イベントでもある。WRCのサマーブレイク期間中、SWRTはターマック向けのマシンセッティングを煮詰めるために開発やテストを行い、非常に頼もしい結果を得ている。

ドイツラウンドは実に特徴的なイベントで、選手権のどのラリーと比べてもステージの特色が幅広い。いわゆるトラディショナルな舗装ラリーに挑むようには行かず、ドライバーはリズムをつかむことに苦戦する。また路面からの入力も多様であるため、グリップレベルとブレーキングポイントの判断が非常に難しい。加えて、ステージの中には、地元では「ヒンケルシュタイン」と呼ばれる油断ならないコンクリートの縁石が牙をむくところもあり、些細なミスが命取りになることもある。

ラリーの開催時期はドイツの真夏に当たるため、気候は暑く快晴と予想されているが、アイフェルとハンスラック山脈に近いため、常ににわか雨の可能性も残る。ウェットになるとコースの性格やグリップレベルが劇的に変化するため、クルーはステージ毎にめまぐるしい変化に遭遇することもある。ドライの時にはグリップが非常に高いが、スムースな路面は水はけが悪いため、ウェットになると非常に滑りやすい。ほとんどのステージではスタートセクションの速度域がとても高く、最初の数コーナーではタイヤ温度は低いことも重なり、変化しやすい路面コンディションが極めてトリッキーになることもある。

このドイツラウンドは多くの国から訪れやすい立地にあるため、世界各国からスペクテイターが集まってきても不思議ではない。今年のイベントではサービスパークがボスタルジーから、2002年にこのラリーが2カ所のサービスパークを設置した時に使用されたトリアーのメッセパルクに移動となった。この変更により、新しいスーパーSSが、ドイツ最古の街・トリアーの中心にあるユネスコ世界遺産、ポルタ・ニグラ周辺に設定されることになった。このスーパーSSは「サーカス・マキシムス・トリアー」と名付けられ、4台が1度に走行する画期的なシステムが導入される。

この他のラリールートは、2006年からほとんど変更はない。レグ1とレグ3はトリアー近郊がベースとなり2日目には、スムースで高速なサーランド周辺のステージと、バウムホルダー軍事施設のワイドで荒れたアスファルト、2つの有名なステージが含まれている。

エントリー

SWRTからは3台のSUBARUインプレッサWRC2007がFIA世界ラリー選手権(WRC)第10戦にエントリーする。ペター・ソルベルグ/フィル・ミルズ組はカーNo.7、クリス・アトキンソン/ステファン・プレボ組はカーNo.8、チェビー・ポンス/チェビー・アミーゴ組は、カーNo.20となる。ソルベルグとミルズは、このイベントに2002年から参戦している。アトキンソンは2005年に総合11位、昨年は8位に入っているが、プレボをコ・ドライバーに迎えてのラリー・ドイツは今回が初めてとなる。チェビー・ポンスにとっても、新しいマシンでの舗装イベント参戦はこれが初めてとなるが、このイベントには2004年から参戦するなど経験は豊富だ。

ドライバー・コメント

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ペター・ソルベルグ
「ドイツはいいラリーで、最も配慮が必要なイベントだ。2004年の僕のアクシデントは、みんなの心にいつまでも残ることだろう。このアクシデントのおかげで、ヒンケルシュタインが並ぶセクションがあることで、このラリーがいかに油断ならないイベントであることが知られるところとなった。マシンは現状、舗装でもいい動きをしているし、先月初めに行ったテストの内容は、非常に頼もしいものだった。僕はノルウェーではゴーカートをやっており、トレーニング代わりとドイツに向けての舗装ドライビングでよりよいフィーリングをつかむことに役立てている。先月のテストは順調だった。我々にとって、これまでで一番の舗装テストだったと思うので、いいフィーリングをつかんでいるし、ラリーを心から楽しみにしている」

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クリス・アトキンソン
「ドイツでも、さらにパフォーマンスのステップアップを図ることができることを期待している。マシンはモンテカルロよりもよくなっているので、すべて順調だと思う。ドイツはグラベルクルーに頼るところが大きく、ステージは次から次へ移る度に劇的に変化することもある。また、スタートポジションによるところも大きい。各ループの1回目の走行では、走行順が早いほどアドバンテージになることはもちろんだ。特にぶどう畑では、ダートや泥が路面に出てきてしまう。各ステージでのタイヤチョイスも重要で、いい決断をしたのかどうかさえも分からない。誰もがスリックを選ぶような状況なのに、いきなり大雨になってしまうということもあり得る。それが、このラリーなんだ。でも、僕たちにはチャンスがあると期待しているし、トップ4入りも現実的、モンテカルロよりも上位でのフィニッシュはもちろんだと思う。とはいえ、エントリーの顔ぶれもよく、プライベーターにも強豪が多いので、簡単には行かないだろうね」

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チェビー・ポンス
「ラリー的にはドイツは好きだが、もちろん易しいイベントではないね。天気はまったく予想がつかないし、あっという間に変化することもあるから、より難しい。雨が降ったかと思えば晴れたりと、的確なタイヤを選ぶのは本当にハードだ。また、サービスではドライでも、ステージに入った途端にまた変わることだってある。あらゆるチャンスをつかむためには、うまく戦略的な決断を下さなくてはならないので、チームやグラベルクルーからのインフォメーションを頼りにしている。ロングコーナーは多くはないが、代わりにとても短く高速なコーナーが多いので僕たち向きだし、見るのも楽しいと思う。SUBARUでの初めての舗装ラリーなので完走することが僕にとって重要だけれど、もちろんトップ8に入ってまたポイントを獲得したいと思っている」

マシン&挑戦

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SUBARUワールドラリーチーム・マネージングディレクター、リチャード・テイラー
「7月にドイツで我々が行った舗装テストでは、非常にいい手応えをつかんでおり、来週のラリー・ドイツに向けての準備内容から、我々は3台すべてのマシンがコンペティティブなパフォーマンスを発揮する自信を持っている。ペター、クリス、チェビーは、シーズン後半戦に控えている舗装4戦の緒戦を楽しみにしている。ドイツでの競技は非常に激しくなることは間違いなく、我々の目標は3台すべてをポイント圏内でフィニッシュさせることにある」

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SUBARUワールドラリーチーム・オペレーションディレクター、ポール・ハワース
「ドイツ戦は、BFグッドリッチを使っての2回目の舗装イベント。我々とドライバーは、テストを行ってきたことでタイヤの経験も増えたので、このことがアドバンテージになるはずだ。この地方では天気が慌ただしく変わるため、このラリーでは天気が重要な鍵を握る。最も大きな課題の一つとなるのは、的確な情報をつかみ、ドライバーとエンジニアが適切なタイヤチョイスを行えるようにすること。ドイツの道はフラットでスムースなので、セッティングが大きな影響を与えることはないが、タイヤチョイスはそれだけでラリーの勝負を決めることもある。英国ではドライバーと共に多くの作業をこなしてきており、ドイツのテスト中は新型マシンでの基本セッティングを煮詰め、満足した結果を得ている」