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RACE REPORT

2020.09.13 - 全日本ラリー選手権 第9戦 RALLY HOKKAIDO Leg2
新井大輝、秒差の接戦を制して今季初優勝!
2020年の全日本ラリー選手権第9戦ラリー北海道は、9月13日(日)にすべての競技を終え、新井大輝/小坂典嵩が今シーズン初優勝を達成しました。2位に新井敏弘/田中直哉、3位に鎌田卓麻/鈴木裕が入り、国内で最も過酷とも言われるラリー北海道で、昨年の大会に引き続き、SUBARU勢が表彰台を独占する強さを見せました。
■SUBARU勢がベストタイムを獲り合う接戦

ラリー最終日となる競技2日目はSS9〜SS12の4SS、SS距離33.04kmで争われます。ふたつのSSを2回走行する構成で、SS9/11のオトフケ・リバースは昨晩からの雨でウエット路面となり、走行を重ねることで路面が荒れ、車両のコントロール性が問われる区間もある難しいステージです。多くの選手が最終日のポイントになるはずと語っていました。

この日のオープニングとなるSS9では、総合2番手につけていた新井敏弘がベストタイムをマーク。総合順位でトップを行く新井大輝との差を、2.1秒から0.6秒に縮める力走を見せます。続くSS10では鎌田が渾身の一番時計を刻みますが、上位ふたりとの差を詰める決定的なものとはならず。ここでラリーカーは北愛国交流広場のサービスパークに一端もどり、最後のセクションに向けた準備を進めます。SS11は「ここが勝負のポイントになる」と語っていた新井大輝が制し、2番手新井敏弘との差を2.9秒に拡大。最終ステージに向けて、リードを固めていきます。そして迎えた最終SS、ベストタイムはこの日再出走した勝田範彦/石田裕一が記録するも、新井大輝がそのまま逃げ切って今季初優勝を達成しました。新井大輝にとっては昨年のラリー北海道以来の勝利です。2位には4.8秒差で新井敏弘、3位には15.5秒差で鎌田が入り、SUBARU勢が1-2-3フィニッシュを達成しました。
■新井大輝「今年は距離が短いので逆に大変でした」

新井大輝にとっては2019年ラリー北海道以来の勝利です。「今年のラリー北海道は、距離が短いので逆に大変でした。すべてのSSを全開で走らないと、トップのペースに置いていかれてしまいますから。勝負は2走目のSS11(オトフケ・リバース)だと思っていました。雨で路面が非常に滑りやすいなか、どれくらいタイム差がつくのか。それが大きなポイントになったのだと思います。最終戦の唐津はターマックラリーですが、今シーズンは舗装路のセットアップに課題がありました。ラリーまでの間に正解を見つけていきたいですね」と、勝利を振り返りました。

2位の新井敏弘は、「(新井大輝とは)同じクルマ、同じ足まわりで走っているので、差はつきにくいですね。初日も含め、難しいステージで勝負ができたことが、今回僅差で優勝争いができた理由だと思います。最後のステージはシフトが抜けてしまって2~3秒ロスしてしまいました。次戦、ターマックでのセッティングもようやく方向性がつかめたので、その線で詰めたいと思っています」とコメント。

3位の鎌田も、「ちょっと濡れた滑りやすい路面が僕らのクルマに合っていなくて、少し苦労しましたが、SS10/12のパウセカムイは速かったので、クルマのポテンシャル自体はあったと思います。昨日の駆動系トラブルがすべてでしたね。とはいえチャンピオン争いに残っているので、次戦の唐津は頑張ります。唐津は初めての時期の開催となるので、しっかり準備をして挑みたいと思います」と、力強く語っています。

再出走となった勝田は、「ちょっとトラブルが出てしまいましたね……。それでも今日の高速ステージで上位についていけたのは、収穫になりました。最終SSでは0.1秒ですが鎌田選手にも勝ってベストタイムを獲ることもできました。最終戦の唐津に向けては、前戦の丹後でセッティングをガラリと変えて良い方向性が見えたので、唐津向けにどうアレンジするのか考えています。最終戦は優勝したいですね」と、得意とする唐津への意気込みを語りました。
■ディーラーメカニックコメント「メリハリとチームワークのすごさを感じました」

・担当車両:ラック STI 名古屋スバル DL WRX
・花香 匠
・東京スバル株式会社 江東店 メカニック

幼い頃から父親に連れられてラリーの練習会に行くなど、モータースポーツが身近にあったという花香。SUBARUディーラーへの入社後、ラリーに参加できるということで、ぜひ行ってみたいと応募したと言います。
「会社の先輩たちはこのプロジェクトに参加した方も多いので、色々な話を聞いて、ラリー北海道に応募しました。全日本ラリーの現場は初めてですが、チームにも温かく迎え入れていただき、大変いい経験ができました」

作業では主に足まわりの点検や増し締めなどを担当。普段とはまったく違う作業環境に対しても、「汚れながら仕事するくらいの方が好きですし、時間に制限があるのも逆に燃えてきます。普通のディーラーでは体験できない貴重な経験ができたと思います」と、頼もしいコメントを残しています。 実際に作業して印象に残った点を聞くと、「普段は和気あいあいとした雰囲気ですが、いざ仕事が始まった瞬間にスイッチが入るメリハリ、そしてチームワークがすごいと思いました。チームが一丸となって取り組むからこそ、決められた時間内で確実な作業を行うことができるのだと実感しました。店舗でも、連携力を強めていけば、もっといいサービスができるようになるのではないかと思いました」とのこと。

今後について質問すると、次のような答えが返ってきました。
「私は入社前からニュルブルクリンク24時間レースへの参加も目標としていましたので、ニュルにも“絶対に行ってやるぞ”と思っています。また、後輩たちにも、こういう機会を活用して、ぜひともラリーやモータースポーツに参加してほしいですね」

今シーズン最後のラリーとなる次戦は、11月27日(金)〜28日(土)の第3戦「Sammy ツール・ド・九州2020 in 唐津」です。佐賀県唐津市を拠点に行われるターマックラリーです。独特の曲がり込んだコーナーと、タイヤへの攻撃性が高い路面で知られています。例年は春の開催ですが、再編成により今年は晩秋の開催となったことが、どのような影響を見せるかという点にも注目が集まります。ポイントリーダーとなった新井大輝と、それを追う新井敏弘、鎌田、勝田の力走に応援をよろしくお願いいたします。
2020.09.12 - 全日本ラリー選手権 第9戦 RALLY HOKKAIDO Leg1
昨年勝者の新井大輝が2.1秒のリードで初日トップ
2020年の全日本ラリー選手権第9戦RALLY HOKKAIDOは9月12日(土)の競技初日を終えて、新井大輝/小坂典嵩が僅差ながら首位に立っています。2.1秒差の2番手には新井敏弘/田中直哉、8.1秒差の3番手には鎌田卓麻/鈴木裕と、SUBARU勢が上位を独占する強さを発揮しています。
■初日はSUBARU勢同士による白熱のバトルが展開

朝6時半、サービスパークの設置されている北愛国交流広場からラリーはスタート。昨晩まで降っていた雨は上がり、曇り空のもと、各車がスペシャルステージを目指し出発していきます。この日は、2カ所のSSを3回、北海道最大のオフロードコースである陸別サーキットを2回する構成の計8SS、SS距離74.66kmを舞台に、熾烈な戦いが繰り広げられました。

SS1から快走を見せたのは、前戦で勝利を挙げた鎌田。2番手の新井大輝に1.7秒差をつけて、地元ラリーで最初のリードを確保します。しかし続くSS2では新井敏弘が一番時計をたたき出して逆転。総合2番手の新井大輝と親子1-2体制を築きます。SS3では再び鎌田がベストタイムをマークして、総合首位の奪回に成功し、陸別サーキットのリモートサービスへと戻ってきました。その後も鎌田がSS4とSS6、新井敏弘がSS5、新井大輝がSS7でそれぞれベストタイムを獲り合う展開となり、スバル3台が上位を占めたままラリーは推移しますが、鎌田の総合首位は揺るがず。鎌田は新井大輝に5.9秒、新井敏弘に7.7秒差をつけて、この日の最終SS、SS8へと向かいます。

ところが、このSS8で鎌田は駆動系トラブルに見舞われてしまい、ベストタイムの新井大輝に14秒差と大きな遅れを喫してしまうことに。この結果、総合首位に新井大輝、2.1秒差の2番手に新井敏弘、8.1秒差の3番手に鎌田という順位でラリー初日を終えることとなりました。また、勝田はSS5でシフトレバーにトラブルが発生し、この日の競技続行を断念。最終日に再出走する予定で、奮起が期待されます。
■新井大輝「様子を見ているとやられてしまう。最初からプッシュします」

首位に立つ新井大輝は、「前半は砂利かきに苦戦してしまった部分がありますね。セットアップを変更して、最後の2本は全力で踏みました。明日は後方2秒に父がいるので、それにどう対応するかですね。様子を見ているとやられてしまうので、最初からプッシュします」とコメント。一方の新井敏弘は、「最後、大輝に0.3秒負けてしまいましたね。午後のフィーリングは良くなってきていましたが、道が難しいので、クルマよりもドライバーの差が出るのかもしれませんね。今日の午前中はスタート順がかなり影響しました。明日のスタート順はホコリが出ないといいんですけど……」と、ラリー初日を振り返りました。

最後に3番手にポジションを落としてしまった鎌田は「最後の最後で駆動系トラブルが発生してしまいました。午後の2回目のサービスでセットを入れ替えたらかなり良くなって、調子良く走っていたんですが……。攻めた上なので仕方ないです。今年のラリー北海道は、距離も短いしハイスピードなので、みんな全力で走っています。クルマにも厳しいですね。明日はまだ僅差ですから、逆転を目指して頑張ります」と、力強くコメントしています。

競技最終日の13日(日)はSS9〜SS12の4SS、SS距離33.04kmで争われます。ふたつのSSを2回走行する設定で、残り距離の少ないなか、緊張感の高い戦いが予想されます。SUBARU勢のさらなる力走に声援をよろしくお願いします。
2020.09.07 - 全日本ラリー選手権第9戦RALLY HOKKAIDO
2020年全日本ラリー選手権、唯一のグラベルラリー
2020年全日本ラリー選手権第9戦となる『RALLY HOKKAIDO』が、9月11日(土)〜12日(日)に北海道帯広市を拠点に開催されます。新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大防止の観点から、2020年の全日本ラリー選手権は、多くのラリーで中止および延期という判断が下され、当初のスケジュールを大幅に変更。このラリー北海道が、今シーズン3戦目のラリーとなります。
今年のラリー北海道は、新型コロナウイルスの影響によりFIAアジア・パシフィックラリー選手権のタイトルを返上するとともに、第2戦新城ラリー、第5戦ラリー丹後と同様に感染拡大を予防すべく、無観客で競技を開催することが発表されました。これにより、毎年ラリーウィークの金曜日に行われていたラリーショーやセレモニアルスタート等の式典は行われず、日程も土日の2日間に短縮。サービスパークは見学不可、そのほか全体マップやスケジュールも関係者以外非公表とされています。競技関係者に対しても、人の密集する記者会見やブリーフィング等は行わないなど、様々な対策のもと開催されます。
また、このラリー北海道の後に開催が予定されていた第6戦モントレー(群馬)、第10戦ハイランドマスターズ(岐阜)、第4戦久万高原(愛媛)はそれぞれ開催中止を表明。2020年の全日本ラリー選手権は、11月下旬の第3戦唐津(佐賀)を含めた計4戦で争われることとなりました(9月2日、JAF公示による)。

<2020年全日本ラリー選手権 再編スケジュール>
3/13~15 第2戦新城ラリー2020 Supported by AICELLO(愛知)
7/31~8/2 第5戦NISSINラリー丹後2020(京都)
9/12~13 第9戦RALLY HOKKAIDO(北海道)
11/27~29 第3戦Sammyツール・ド・九州2020 in 唐津(佐賀)
(9月2日現在)
短縮日程での開催も、シリーズ随一の走行距離

2日間に短縮されたラリーは12SSを走行し、SS距離は107.70km、総走行距離は849.66kmで争われます。例年よりもSSが短縮されたとはいえ、その総走行距離はシリーズ随一。ポイント係数も高く、チャンピオンを狙うSUBARUドライバーたちにとっては非常に重要な1戦となります。また、SS距離が約28kmと国内最長のうえ、5速全開区間やガレ場などこれまでラリー北海道最大の難所とされていたクンネイワが今年は設定されず、新たにラリー北海道では初となるステージが採用されるほか、1本あたりのSS距離が約4km〜12kmと、例年のラリー北海道よりもスプリント化されているのが、今年のラリー北海道の大きな特徴です。シーズン唯一となるグラベルラリーでどの選手が主導権を握るか、緊張感の高い戦いが予想されます。

現在JN1クラスは、鎌田卓麻/鈴木裕がランキング2番手、3番手に新井敏弘/田中直哉、4番手に新井大輝/小坂典嵩という順位となっています。勝田範彦/石田裕一は2戦連続のトラブルが尾を引いており、なんとか上位フィニッシュを果たしたいところ。ランキング首位の奴田原文雄/佐藤忠宜(三菱ランサーエボリューション)と鎌田のポイント差は5点と、まだまだ逆転のチャンスは大きいと言えるでしょう。

●ラリー北海道
https://www.rally-hokkaido.com/

RACE RESULT

2020.09.13 -
全日本ラリー選手権第9戦RALLY HOKKAIDO
総合順位 クラス順位 No. ドライバー コ・ドライバー 車両名 クラス DAY1 DAY2 総合
1 1 52 新井 大輝 小坂 典嵩 ADVAN KYB AMS WRX JN-1 45:49.3 19:59.4 1:05:48.7
2 2 51 新井 敏弘 田中 直哉 富士スバル AMS WRX STI JN-1 45:51.4 20:02.1 1:05:53.5
3 3 55 鎌田 卓麻 鈴木 裕 itzz DL SYMS WRX STI JN-1 45:57.4 20:06.8 1:06:04.2
4 4 53 奴田原 文雄 佐藤 忠宜 ADVAN-PIAA ランサー JN-1 46:17.2 20:22.2 1:06:39.4
5 5 57 堀田 信 河西 晴雄 DL itzz MAP ランサー JN-1 50:27.0 21:44.6 1:12:11.6
6 1 62 山本 悠太 山本 磨美 Sammy☆K-one☆ルブロスYH86 JN-3 50:59.1 22:54.5 1:13:53.6
7 2 63 曽根 崇仁 竹原 静香 P.MU☆DL☆SPM☆INGING86 JN-3 51:41.6 22:53.5 1:14:35.1
8 1 60 中平 勝也 石川 恭啓 DL シムス R-ART 86 R3 JN-2 51:58.9 23:10.7 1:15:09.6
9 1 78 大倉 聡 豊田 耕司 アイシンAW Vitz CVT JN-5 52:08.8 23:16.9 1:15:25.7
R R 54 勝田 範彦 石田 裕一 ラックSTI 名古屋スバル DL WRX JN-1 - 20:16.8 -
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