NURBURGRING 24H RACE

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2017.05.24 - ニュルブルクリンク24時間レース・事前レポート
チーム力の要、ピットワークトレーニングは入念に

RACE REPORT

ドライバー全員が集合しレースカーのシート合わせを確認したのち、STIチームはドライバーを加えたピットワークトレーニングを繰り返しました。ディーラーメカニックの6名も耐火スーツに身を包み、本番さながらの緊張感が漂う中、タイヤ交換、ブレーキチェック、ボティのクリーンアップなど決められた作業をこなしていきます。燃料を補給している間にそれらの作業は行われるため、慌てず確実に担当作業を実行できれば、タイムロスゼロでレースカーをコースに戻すことができるはずです。戦っているのはレースカーとドライバーだけでなく、ピットクルー達も一緒に戦い、ライバルよりも前にレースカーを押し上げていくのがチーム総合力の「要」なのです。
2017.05.24 - ニュルブルクリンク24時間レース・事前レポート
今年多忙を極めているカルロも到着です

RACE REPORT

カルロ・ヴァンダムは、今年多忙を極めています。タイ・バンコクに住み、ドライビングアドバイザーを努めながら、アジアン・ブランパンシリーズ、ヨーロッパのブランパン・スプリントシリーズに出場しているからです。この数ヶ月は、ほぼ2週間ごとにアジアとヨーロッパを行ったり来たりしているとのことです。この日もタイでのミッションを終え、彼はバンコクから10時間の直行便でアムステルダムに到着。そこから約3時間の道のりを運転してニュルブルクリンクに入っています。彼は4月の予選レースにも出場しているため、装備品チェックは最短時間でクリア。書類チェックののち、ドライバーであることを示すリストバンドを締めてもらってやっと笑顔が出ました。
2017.05.24 - ニュルブルクリンク24時間レース・事前レポート
ライバル登場。お互いに健闘を誓い合いました

RACE REPORT

こちらもニュルブルクリンク水曜日の恒例行事。トヨタGAZOOレーシングの井口卓人がSUBARUパドックを訪問し、STIチームメンバーに挨拶しにきました。彼は、いつもはSUPER GTを共に戦うチームメイトですが、この数年ニュルではライバル同士です。今年、井口はSUBARU WRX STIと同じSP3Tクラスに出場するレクサスRCに乗ることになっており、同車は4月の予選レースでは、トラブルなく6時間レースを走りきり、SP3Tクラス1位となっています。レースカーの完成度、チーム総合力、ドライバーラインアップともに実力ではトップクラスであり、最も危険なライバルチームです。とはいえ、笑顔で握手を交わし、互いに健闘を誓い合いました。
2017.05.24 - ニュルブルクリンク24時間レース・事前レポート
ドライバーのチェックインが始まりました

RACE REPORT

水曜日朝から各種登録が始まりました。メディアの皆さんも世界中からぞくぞくと集まり、パドックは賑やかになって来ました。STIチームでは、地元ドライバーのマルセルとティムに加え、SUPER GTオートポリス戦を終えて飛んで来た山内英輝の3名が揃ってチームに合流。レーシングスーツ、ヘルメット、バラクラバ(耐火マスク)、アンダーウェア、グローブ、シューズ、HANS(首と頭をサポートする装備)などの安全装備や競技ライセンス、各国団体が発行する出場証明書のチェックを受けるチェックインを済ませました。ドライバー達は、これら装備類を自己管理しており、他人に預けたりはしません。いずれも己を守る大事な装備だからです。
2017.05.23 - ニュルブルクリンク24時間レース・事前レポート
レースウィーク最初のステップ、車検を通過しました

RACE REPORT

昨年のニュルブルクリンク24時間レースは、悪天候によってレースが中断したりしました。予選前から毎日のように天気が悪かったのですが、今年は週初から好天が続いています。現在のところ日中の最高気温は22度前後と暖かく、半袖で過ごせる程度です。しかも週間天気予報では、週末にかけてもお天気が続く、となっています。標高500〜600mのドイツ・アイフェル地帯は山の天気なので、油断はできませんが。さて、パドックにレースカーを移動した後、チームは車検場に向かい、公式車検を受けました。すでに予選レースやテスト走行にも参加しているSTIは、難なくこの車検をクリア。レースウィーク最初のステップを通過しました。
2017.05.23 - ニュルブルクリンク24時間レース・事前レポート
SUBARU WRX STIがアーデナウのガレージからパドックに向かいます

RACE REPORT

いよいよニュルブルクリンク24時間レースは、今週末に迫りました。5月15日に当地でテスト走行を行ったのち、レーストラックからほど近いアーデナウの街中にあるガレージで、STIチームはレース本番に向けた整備を行いました。21日にはディーラーメカニック達、22日月曜日にはSUPER GTオートポリス戦に出張していたエンジニアなども合流し、23日は朝からピットワークトレーニングを繰り返しました。一方、手分けしてパドックの設営・準備も進み、23日午後にはレースカーをパドックに輸送しています。取材班も23日早朝にフランクフルト空港に到着してからアーデナウに直行し、すぐに取材に臨んでいます。長い一週間が始まりました。お楽しみに。
2017.04.24 - ニュルブルクリンク24時間レース・QUALIFYINGレースレポート
SUBARU、ニュルブルクリンク24時間QUALIFYINGレースに出場

RACE REPORT

4月23日(日)にドイツ・ニュルブルクリンクにて、5月の24時間レースに向けたQUALIFYINGレースが行われ、STIチームは、本年仕様のSUBARU WRX STI (カーナンバー90 カルロ・ヴァンダム/マセール・ラッセー/ティム・シュリック//山内英輝 組)を走らせました。2回行われた公式予選でいずれもトップタイムを記録したWRX STIは、本番レースのためのデータ収集を主目的に6時間レースに臨みました。良いリズムで走行していましたが、残り約1時間の時点でマシントラブルがあり、大事をとってピットインしたままレースを終えることとなりました。

3月にシェイクダウンを終えた時点から、STIは課題対策や走り込みのため国内サーキットで数回走行テストを実施。その後ドイツに車両を輸送しています。4月14日にはエンジニアやメカニックの一部も現地ガレージに入り、時間をかけて走行準備を行いました。本番のレースを前に6時間レースを走れるのは、24時間を走りきるために必要なことを学ぶよい機会だからです。19日にはさらにドライバーの山内を含む日本からの後発隊も到着し、全ドライバーのシート合わせなども済ませて22日土曜日の予選1回目に臨みました。これまでの事前レースではドライバー全員を揃えることが難しかったのですが、今年は全員で新マシンに慣れることができたのも大きな収穫です。
決勝日朝に行われた2回目の予選では、ヴァンダムがベストタイムを更新。目標のラップタイム8分台に近づく9分4秒を記録。ヴァンダムは、「クルマのイニシャルフィーリングはとても良いです。ヒデキ中心に日本で仕上げてきたセットアップは間違い無いと思います。走るたびにタイムを詰めていくことができます。このクルマであれば、目標の8分台は達成できると思います」とコメント。彼が得た感触の良さを聞き、他のドライバー達も明るい表情を見せていました。

クラスポールポジションからスタートした6時間レースは、ヴァンダムがスタート。次に山内、ラッセーへとつなぎ、シュリックまででドライバーは一巡し、さらに2巡目に入って6時間目のチェッカーフラッグを受ける予定となっていました。路面はドライコンディションながら、摂氏10度に満たない低い気温の中、ヴァンダムは水を得た魚のように伸び伸びと走り、予選で記録したベストタイムをさらに2秒縮めることに成功しました。その後の山内、ラッセーも良いリズムで周回を重ね、エンジニアが求める走り方を徹底し、データ収集にも貢献しています。最終ランナーのシュリックも同様に良いペースを築いていましたが、彼のスティントが終わろうとする直前に、マシンから排気系の温度上昇のワーニングが発せられ、ピットインすることとなりました。原因は排気系パーツのトラブルではありましたが、走りきれないほどではなく、チームは2巡目トップランナーのヴァンダムに代えて山内をマシンに乗せ、チェック走行することにしました。しかし、症状は好転しないばかりか、2次的不具合発生への心配もあったため、1周で走行を切り上げ、ピットでレース終了を待つ決断を下しています。
STIチーム監督の菅谷重雄は、「今回の予選レースは、他のチーム同様、24時間レースを走りきるための準備と位置づけ、そのためのデータを取りながら、レーシングコンディションでどの程度パフォーマンスを発揮できるかを確認することを目的としていました。予選アタックを担当したカルロを始め、ドライバー達のフィーリングはとてもよく、レース中に9分2秒台までラップタイムを詰めていけたので、性能面は検証できたと思っています。また、山内やマセール、ティムにはそれぞれ課題に則した走り方を指示し、本番レースを想定したデータ収集もほぼ予定通りに実施できました。でも、不測のトラブルが出てしまってチェッカーが受けられなかったのは事実です。まだ不備があったということですから、きっちりと振返らなければならないと思います。この事実を真摯に受け止め、残り1ヶ月の間にしっかりとした準備をして24時間レースに臨み、目標のSP3Tクラス3連覇を果たしたいと思います」、と語っています。
本年のニュルブルクリンク24時間レースは、5月25日にプラクティスが始まり、同27日午後にスタートを切ります。
2017.03.09 - シェイクダウンレポート
「SUBARU WRX STI NBR 2017」が富士でシェイクダウン

RACE REPORT

 3月7日(火)に静岡県の富士スピードウェイにて、本年5月のニュルブルクリンク24時間レースに出場するSUBARU WRX STIレースカーのシェイクダウン(初試走)が行われました。  取材陣を前に、スバルテクニカインターナショナル株式会社(STI)社長の平川良夫は、「私どもSTIは、パートナー企業様の多大なるご協力を賜りながら、本日ご覧いただいた新しいSUBARU WRX STIレースカーを開発しました。今年はスバルにとって、2008年以来10回目のニュルブルクリンク挑戦の年となります。これまでのノウハウと経験を生かし、3年連続・通算5回目のSP3Tクラス優勝を目指します」と挨拶しました。続いてチーム監督を務めるSTIの菅谷重雄は、以下に列記するマシンの改良点・改善点を説明。2016年車両からの課題を挙げた上で、いかにそれらを解決したかを解説していきました。
【パワーユニット】
 昨年はエアリストリクター(空気吸入制限装置)の小径化によるパワー低下に苦しんだため、それを補うためエンジン内部部品の最適化や高圧縮比化による燃焼効率改善を施し、4-2-1エキゾーストマニホールド、シングルスクロールターボへの変更などが盛り込まれ、出力向上・トルクアップを図っています。さらに、ドライバーの負担軽減のためパドルシフトを採用し、追い抜き加速性能重視のためのトランスミッションギヤ比のクロスレシオ化、センターデフ制御見直しなど、パワートレイン全体を改良しています。
【エアロダイナミクス】
 新しいWRX STIのフェイスを採用したボディワークも、フロントのダウンフォース増を目指して各所にモディファイを施しています。さらに、タイヤハウス内のエアを効率的に抜くことなどで、空気抵抗を減らしながらダウンフォースを増加させるセッティングとなっています。また、課題のひとつであったドライバー環境改善のため、コクピット内への導風経路も変更しています。
【シャシー】
 定評のあるハンドリングをさらにリファインすべく、ロングホイールベース化、リヤトレッド拡幅、フロントサスペンションストローク増加などのメニューを盛り込んでいます。住友ゴム製ファルケンタイヤは、コーナリングフォースを改善しつつ、耐摩耗性を見直す改良が盛り込まれており、タイムロスの低減とラップタイムの安定化を狙っています。フロントサスペンションのバンプストローク増は上下左右の入力の多い区間に対応し、また効率的補剛、電気ハーネスの簡素化、外装部品の再設計による徹底した軽量化、重量配分の最適化などのメニューはくねくねと曲がりくねった中低速セクションで効果を発揮すると目論んでいます。
 これらの課題を抽出し、STIパワーユニット技術部、車体技術部、車両実験部などの各セクションを戦略的に統括して効率的な車両開発を行うため、STIは新たにモータースポーツ技術統括部を設置し、開発体制を強化しています。また、昨年までNBRチームのSTI総監督を務めていた辰己英治は、テクニカルアドバイザーとしてプロジェクトに参加することになりました。また、シェイクダウンを終えたドライバーの山内英輝は、「マシンの挙動はさらにしなやかになり、全体のバランスはより進化したと感じました。今回もニュルブルクリンク24時間レースへチャレンジするチームの一員として僕を迎えていただき、大変光栄に思います。皆様のご期待に添えるよう、精一杯頑張ってきます」と抱負を語っていました。
 WRX STI NBR 2017は、このあと国内での最終調整を経て、4月中旬までにドイツに輸送され、4月22日・23日に現地で行われる24時間レースのためのクォリファイレースに出場。5月25日〜28日の24時間レース本番に備えます。

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