SUPER GT

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 第1戦 岡山国際サーキット
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RACE REPORT

2017.04.09 - SUPER GT第1戦 岡山国際サーキット・決勝
SUBARU BRZ GT300、残念なリタイアに終わる
4月9日(日)に岡山県美作市の岡山国際サーキットで開催されたSUPER GT 第1戦『OKAYAMA GT 300km RACE』において、6番グリッドからスタートしたSUBARU BRZ GT300(井口卓人/山内英輝)は、レース中盤に起きたトラブルのためリタイアに追い込まれました。ただし、マシンのパフォーマンスが高いことは確認できたので、チームは今後の追い上げに全力で取り組むことになります。
序盤から猛チャージを見せた山内
ときおり霧雨がぱらついた昨日とは打って変わり、決勝日は曇りがちながらも雨が降ることのない空模様となりました。昨年まで決勝日の午前中に行われていたフリー走行は、「天候の急変により無駄になることもあるので、直前のウォームアップ走行時間を延ばしてほしい」というエントラント側の声を受け、今シーズンから実施されないこととなりました。これを受け、従来の8分間から20分間に時間を延長して行われたウォームアップ走行でマシンの最終チェックを行ったチームは、スターティングドライバーの山内にステアリングを委ね、SUBARU BRZ GT300を6番グリッドにつけます。

昨日よりやや涼しい気温17℃、路面温度19℃というコンディションのもと、フォーメーションラップを迎えようとしたところ、GT500クラスの車両に次々とトラブルが発生。このため赤旗が提示され、あらためてセーフティカーに先導されてスタートすることとなりました。また、これに伴い、レース周回数は82周から81周に減算されています。3周目が終わったところでセーフティカーは退去し、いよいよレースがスタート。山内は序盤から積極的なレースを展開し、5周目にはライバルの攻略に成功して5番手に浮上します。その後も赤旗、セーフティカー先導での再スタートを経て、山内は17周目にも直前のライバルをオーバーテイク。4番手へと順調に駒を進めます。

26周を迎えたころからGT300クラスの上位陣がピットインしはじめ、29周目で山内は暫定首位に浮上します。SUBARU BRZ GT300も、その3周後にピットストップ。前半を戦い終えた山内は「スタートしてからポジションも上げられましたし、周囲のマシンと比べてもペースは良かったので、そのまま井口選手に渡したかったのですが、タイヤからのバイブレーションがひどく、何か起きる前にピットに入った方がいいと思い、ほぼミニマムの周回数で入らせてもらいました。次に向けていい部分も悪い部分もあったので、速さはまだまだ出せると思います」とレースの様子を振り返りました。
悔しさをバネに、第2戦富士に挑む
4輪を交換したSUBARU BRZ GT300は井口のドライビングで再びコースに復帰、周回を重ねていきましたが、この頃になると路面温度がさらに低下しており、井口はタイヤのウォームアップに手こずります。それでも36周目には1分28秒台のタイムをマークしましたが、直後に電気系のトラブルが発生。37周目のパイパーコーナー先で井口はマシンをコースサイドに停止することとなりました。
リタイア後、井口は次のように語っています。「山内選手がいい走りをしてくれていたので、かなり上位を狙える位置でレースができていたと思います。ところが、山内選手が走行している時もトラブルの兆候はあって、僕に変わってからその症状が悪化し、バッテリーが充電されない状況となりました。今回のレースは解決しなければならない部分も見えましたし、山内選手の担当した前半の走りはいいものがあったので、色々な収穫があった1戦だったと思います」

不本意な結末となったレースをチーム総監督の辰己英治は次のように総括しました。「原因についてはクルマを詳しく調べてみないと分かりませんが、おそらく電気系統でしょう。これは対策できると思います。走りについてはまあまあのタイムを出せていたので、せっかくのレースを棒に振ってしまいました。マシンバランスも悪くなかったので、次戦ではなんとしてでも今回の分を取り返しにいきます。引き続きの応援をどうぞよろしくお願い申し上げます」
次戦のSUPER GT 第2戦は、静岡県駿東郡小山町の富士スピードウェイで5月3日(水、祝)と4日(木、祝)に開催されます。全長1.5kmのロングストレートでの高速バトルに挑むSUBARU BRZ GT300に熱いご声援をお送りください。
2017.04.08 - SUPER GT第1戦 岡山国際サーキット・予選
SUBARU BRZ GT300は、予選6番手から上位を目指す
4月8日(土)に行われたSUPER GT第1戦『OKAYAMA GT 300km RACE』の予選セッションで、SUBARU BRZ GT300(井口卓人/山内英輝)は、6番手タイムを記録。さらなるポジションアップを目指して、決勝レースに臨むこととなりました。
難コンディションとなった午前中にはあわやというシーンも
8日(土)午前中に行われた公式練習は、前日の晩に降った雨が残るウェットコンディションでのスタートとなりました。SUBARU BRZ GT300はウェットタイヤでコースイン、路面が乾いてきた段階でスリックタイヤにスイッチして走行を重ねました。井口からステアリングを引き継いだ山内はウェットパッチに乗ってスピンするシーンも見られましたが、幸いにも大きなダメージはなく、メカニックの素早い修復によってコースに復帰。山内はセッション終盤にかけて自己ベストタイムを重ね、マシンの感触を確かめました。 チーム総監督を務める辰己英治は、「ちょっとマシンと路面が合っていなかったのかもしれませんね。雨が降ったあとで、一番滑る状況なんです。それでアンダーステアが出ていました。今後は路面コンディションも変わるでしょうし、予選に向けて先日の富士テストで使ったタイヤを投入します。Q1セッションは山内ですね。本人の要望もありましたし、昨年の岡山では山内、井口という組み合わせがうまく行っているので、そのプランで行きます」とコメント。
セットアップ変更でタイムは向上。6番手で決勝へ
14時45分からスタートした予選Q1セッションは、コースの一部で小雨となる部分もありましたが、ほとんどのマシンはスリックタイヤでのアタックとなりました。途中、赤旗中断を挟みながら周回を重ね、山内は1分33秒695というタイムを記録。13番手で予選Q1セッションを通過することに成功しました。Q1を走行した山内からのフィードバックを得て、チームはQ2セッションに向けてSUBARU BRZ GT300のセットアップを変更。この変更が功を奏し、井口は6番手タイムを記録し、決勝レースの3列目グリッドを確保しました。
Q1セッションを担当した山内は、次のようにこの日を振り返ってコメントしています。
「午前中は自分のミスでスピンしてしまいましたが、チームが一生懸命直してくれたので、本当に感謝しています。予選では想像以上に苦戦してしまいましたが、精いっぱい走り、なんとか井口選手につなげることができました。決勝レースは全員で頑張れば、いいところにいけると思います。優勝できるよう頑張りますので応援よろしくお願いします」

山内の後を受けてQ2セッションを担当した井口は、「Q2で、ようやく今までのフィーリングが戻ってきたかなと思います。山内選手がQ1で苦しんだ部分があったので、公式テストの時のセットをベースにしたものに戻しました。新品タイヤのアタックラップで赤旗が出てしまい、おいしいところが使えなかったのは残念ですが、それもレースですから仕方がないですね。レース向きのタイヤで磨耗もきれいなので、6番手は決して悪くありません。明日もいい状態で走れると思います」と、前向きなコメントを残しました。
チーム総監督を務める辰己は、「やっとまともに全開アタックができた感じですね。決勝に向けては作戦をよく練って臨みたいと思います」とコメント。車両の仕上がりについては、「やはりセットアップがまだ十分ではないと感じますね。まあまあ、という段階には来ていますが、トランスアクスル化してからの走り込みが、まだ足りていない。もっとも、今後走り込みを重ねられれば伸び代はあるということです。もう一歩ですね」と分析しています。

決勝レースは4月9日(日)の14時30分から82周で争われる予定です。SUBARU BRZ GT300のエントリーするGT300クラスは総勢30台の激戦区。シーズンの開幕戦で見せるSUBARU BRZ GT300の奮闘にご期待ください。
2017.04.07 - SUPER GT第1戦 岡山国際サーキット直前情報
多くの改良が施されたマシンとともに臨む開幕戦
SUPER GTシリーズは4月7日(土)〜8日(日)、岡山県美作市の岡山国際サーキットで2017年シーズンの開幕戦を迎えます。現在ピットではSUBARU BRZ GT300の準備が着々と進行中。トランスアクスル化されて初めての実戦ということもあり、心地よい緊張感が漂っています。
新機軸のスワンネック式リヤウイングを投入
岡山国際サーキット入りに際し、チームはSUBARU BRZ GT300にさらなる改良を実施。リヤウイングのステーをスワンネック形状とし、吊り下げ式としました。こうすることで下面の面積を100%使えるようになり、さらなる効率アップが見込めるものです。実走行での装着はこのレースが初めてとなりますが、SUBARUの風洞施設で実験が行われており、効果が得られたため今回の投入となりました。 さらにフロントセクションでのダウンフォース発生を狙い、アンダーパネルを新たな形状としています。トランスアクスル化と相まって前後バランスの向上にも寄与することが期待されます。今回のレースでSUBARU BRZ GT300はBoP(性能調整)として30㎏のウェイトを搭載することが定められていますが、すでに公式テストもウェイトを搭載した状態で走行しており、セットアップ等について不安な点はないと言っていいでしょう。
予選では3番手以内がターゲット
ドライバーを務める井口卓人は、「今年はいちばんクルマの変更点が多いスタートになったと思います。これまでの岡山・富士の公式テストを経て、マシンの進化を感じます。また、タイヤの合わせ込みという意味でも、柔らかいタイヤで出していたタイムを固いタイヤで出せるという点は、決勝レースでの強みになると思います。早く走るのが待ち遠しいですね」と意気込み十分です。 また、山内英輝は次のようにコメントしています。 「初期トラブルが出ている部分はありますが、メカニックの皆さんが一生懸命やってくれているので、信頼して全力で攻めていきます。調子も悪くありませんし、自分たちのパフォーマンスを発揮できるように集中して頑張っていきたいと思います。今までのテストのなかでは一番良かったかなと。決勝に向けてできることをしっかりやって、いい走りができればと思っています。頑張ります」
チームの総監督を務める辰己英治は、「クルマは100%万全かと言われれば、まだ走り込みが足りていない部分も正直あります。ただ、トランスアクスル化によって重量配分が改善し、リヤタイヤにしっかりと荷重がかかるようになりました。わずかではありますがエンジンの搭載位置も下がっています。リヤウイングのスワンネック化は今年に入って私が言い出したことなので実走は初めてですが、試験でいい結果が出たので投入を決めました。予選では3番手以内を狙っていきたいと思います。表彰台を狙おうとすると、やはり上位にいないとなりませんから」と、週末に向けて決意に満ちた表情で語っています。
公式練習は8日(土)の9:00からスタート予定。14:45から公式予選が行われます。天候は不安定な状況となっていますが、全方位的な改良が施されたSUBARU BRZ GT300が見せる力走にご期待ください。

RACE RESULT

2017.04.08 - 予選
第1戦 岡山国際サーキット
Pos. No. Machine Driver Q1 Q2 Diff Tire
1 65 LEON CVSTOS AMG 黒澤 治樹 蒲生 尚弥 1'26.254 1'25.044 BS
2 4 グッドスマイル 初音ミク AMG 谷口 信輝 片岡 龍也 1'25.825 1'25.166 YH
3 25 VivaC 86 MC 松井 孝允 山下 健太 1'26.362 1'25.473 YH
4 51 JMS P.MU LMcorsa RC F GT3 中山 雄一 坪井 翔 1'26.374 1'25.801 BS
5 88 マネパ ランボルギーニ GT3 織戸 学 平峰 一貴 1'26.723 1'26.244 YH
6 61 SUBARU BRZ R&D SPORT 井口 卓人 山内 英輝 1'26.898 1'26.248 DL
7 87 ショップチャンネル ランボルギーニ GT3 細川 慎弥 佐藤 公哉 1'26.552 1'26.484 YH
8 11 GAINER TANAX AMG GT3 平中 克幸 ビヨン・ビルドハイム 1'26.594 1'26.512 DL
9 31 TOYOTA PRIUS apr GT 嵯峨 宏紀 久保 凜太郎 1'26.631 1'26.686 BS
10 10 GAINER TANAX triple a GT-R 富田 竜一郎 吉田 広樹 1'26.941 1'26.912 YH
2017.04.09 - OKAYAMA GT300km Race 決勝
第1戦 岡山国際サーキット
Pos. No. Machine Driver Time / Diff Laps Best Lap Tire
1 4 グッドスマイル 初音ミク AMG 谷口 信輝 片岡 龍也 2h13'18.040 77 1'26.428 YH
2 65 LEON CVSTOS AMG 黒澤 治樹 蒲生 尚弥 3.825 77 1'26.304 BS
3 9 GULF NAC PORSCHE 911 ジョノ・レスター 峰尾 恭輔 14.234 77 1'09.318 YH
4 25 VivaC 86 MC 松井 孝允 山下 健太 21.899 77 1'26.805 YH
5 55 ARTA BMW M6 GT3 高木 真一 ショーン・ウォーキンショー 22.562 77 1'15.877 BS
6 10 GAINER TANAX triple a GT-R 富田 竜一郎 吉田 広樹 25.342 77 1'27.727 DL
7 3 B-MAX NDDP GT-R 星野 一樹 高星 明誠 25.822 77 1'10.073 YH
8 51 JMS P.MU LMcorsa RC F GT3 中山 雄一 坪井 翔 26.836 77 1'27.224 BS
9 33 D'station Porsche 藤井 誠暢 スヴェン・ミューラー 27.258 77 1'20.525 YH
10 31 TOYOTA PRIUS apr GT 嵯峨 宏紀 久保 凜太郎 34.897 77 1'27.433 BS
61 SUBARU BRZ R&D SPORT 井口 卓人 山内 英輝 41Laps 36 1'27.569 DL

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