NEWS

SGT RALLY
2019.12.19

盛り上げよう、日本のモータースポーツ

TOYOTA GAZOO RACING FESTIVAL

12月15日(日)、富士スピードウェイにてTOYOTA GAZOO FESTIVAL(TGRF)が開催され、SUBARU/STIもSUBARUファンの皆様への感謝を込め、レースカーやラリーカーのデモラン、メカニック体験のほか、AパドックにSUBARUブースを設置するなど、様々な形でイベントに参加しました。
レーシングコースでは、SUBARU WRX STI NBR(2019)、SUBARU BRZ GT300が、それぞれニュルブルクリンク出場車、SUPER GT出場車枠でデモランを行い、全日本ラリー選手権に出場しているSUBARU WRX STIはチャンピオンとなったマシンをはじめとする3台が特設ダートコースでラリーカーによるデモランやタクシーライドに対応しました。ドライバーは、山内英輝、井口卓人、新井敏弘、新井大輝、勝田範彦、鎌田卓麻、久保凛太郎、池島実紅らが参加し、辰己英治や渋谷真らSTIの関係者もファン対応しています。AパドックのSUBARUブースでは、往年のレガシィやインプレッサグループAラリーカー、WRX STI EJ20ファイナルエディションの展示のほか、STIグッズ即売コーナー、ホットドリンクサービスコーナーなどを実施。各カテゴリーのドライバートークショーやBREEZE撮影会などで、ドライバーやSTI関係者はSUBARUファンの皆様と交流しました。
レーシングコース上で行われたジャパンモータースポーツパレードでは、WRC、ダカールラリー、ルマン24時間レース、ニュルブルクリンク24時間レース、スーパー耐久シリーズに出場しているマシンやレジェンドマシン、そしてドライバーが集合。集まった各自動車メーカーの代表として、SUBARUは辰己英治STI NBR総監督があいさつ。最後にイベントの主催者であるトヨタGAZOO RACINGカンパニープレジデントの友山茂樹さんが、「SUBARUをはじめ、日野自動車やマツダ、KONDOレーシングの皆様のご協力で、素晴らしいイベントとなりました。このイベントは、もはやTOYOTA GAZOO RACING FESTIVALではなくジャパンモータースポーツフェスティバルです。みなさん、日本のモータースポーツをもっと盛り上げましょう」と挨拶しました。メーカーの壁を超えた友好関係っていいですね。
さて、SUBARUブースで行われた「ありがとうEJ20トークショー」の様子をご紹介しましょう。SUBARUファンの応援メッセージがびっしりと書き込まれた応援フラッグで埋め尽くされたSUBARUブースの前には、アクリルケースに収められたSUBARU EJ20型2.0L 4気筒水平対向ターボエンジンが展示されています。モータージャーナリストの河口まなぶさんのMCで進められたトークショーは、富士重工業(現SUBARU)でEJ20エンジンの開発に携わった平岡泰雄STI社長、ニュルブルクリンク24時間レース用のエンジンチューニングを長く担当したSTIの沢田拓也(現NBRチーム監督)、EJ20の進化に関わったSUBARU設計者3名が、そのエンジンディスプレスを囲むように配置してトークを展開。レガシィによる10万km最高速チャレンジやWRC、SUPER GTやニュルブルクリンク24時間レースでのエピソードなどが紹介されました。
イベント後に、あらためて平岡社長にEJ20エンジンのモータースポーツ適性について伺いました。平岡社長は、「それまでのEAエンジンに代るこのEJエンジンの設計は、1984年にスタートしました。時を同じくしてレガシィの開発もスタートし、エンジンの組立工程を担当する大泉工場も完成しています。また、SKC(スバル開発センター)も同時期に稼働開始するなど、1980年代後半は、SUBARUとして様々な投資を行った時期です。そんな時代なので、ある程度制約なくこのエンジンを開発することができたと聞いています。当時は各社からDOHCエンジンやターボ仕様車がリリースされ、我々としても高性能化を目指さなくてはならない必要性がありました。当初はシングルカムしか計画されていませんでしたが、のちにダブルカム4バルブが追加され、インタークーラー付きターボも追加されました。水平対向エンジンは横方向にピストンが往復するので、サイズ的には車体フレームの内側に収まらなければなりません。燃費を考えれば、ロングストロークが理想なのですが、ボクサーの宿命として必然的にショートストローク、ビッグボアという形になっており、結果的に高回転型になったというのが実情です。その後、燃焼効率や制御の技術が進歩し、燃費やトルク特性も大幅に改善されています。そんな時代だったので、将来の高性能化のためにブロックなどは頑丈に設計されています。耐久性が確認されるとハイパフォーマンス化が追及され、当時の220psから最終仕様では308psまで高出力化が図られました。同じブロックを使っているSUPER GT用エンジンは、いまや500ps対応となっています。元々高回転型として生まれたこのエンジンが、30年間ロードカーに採用され続け、モータースポーツ活用されてきたのはそのような生い立ちがあるから、と言えるでしょう。EJ20がロードカーのラインアップから消えてしまうのは寂しいですが、モータースポーツ用としてはまだもう少し活用することになります。モータースポーツ用の新しいエンジンとなると簡単には形にできないのですが、将来的には新たなパワーユニットを作らないとならなくなるでしょう。それは、構想の中には入っていますが、まだお話しできる段階ではありません」と語っています。
EJ20エンジンを搭載した特別仕様車のSUBARU WRX STIファイナルエディションは、すでに限定台数の555台を完売しています。一方、同エンジンを搭載する通常カタログモデルのWRX STIも、惜しまれつつ2019年12月23日をもって受注を終了します。迷っていた方には、本当の最後のチャンスです。お近くのSUBARU特約販売会社に是非ご相談ください。
Scroll to top