SUPER GT

BACKSTAGE COLUMN

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2020.08.29

井口卓人、真夏の鈴鹿サーキット戦を語る

8月23日(日)に鈴鹿サーキットで開催されたSUPER GT第3戦をTVライブやオンボードライブ中継でご覧になったSUBARUファンの方も多いと思います。普段はサーキットに来場され、SUBARUファンシートで応援いただいている方々も、モニターを通してみるSUBARU BRZ GT300の姿は新鮮だったのではないでしょうか。レースはご存知の通り、17番グリッドからスタートを担当した山内英輝は、最初のセーフティカー(SC)ラップのあとの23周目にピットインして井口卓人に交代。このピットインのタイミングは抜群で、井口は実質7位でレースに戻っていました。SCラップで後方に追いやられたマシンも多い中、61号車BRZ GT300はいつもよりもピットロスも少なかったこともあり、この順位で戻れたのはチームの戦略とピットクルーの迅速な作業のおかげだったと言えます。レース後、終盤の見せ場を作った井口に何故あのようなアグレッシブな走りが可能だったのかを聞きました。
「前日の予選で僕がタイムアタックに失敗し、Q2進出できなかったことでチームに迷惑をかけたので、どうしても挽回してやろうという気持ちは確かに強かったですね」と井口は話し始めました。「実はオフシーズンの間にクルマの基本的な部分に手を入れてもらったおかげで、3月と6月に鈴鹿で行われたテストではとても良いフィーリングだったんです。元々BRZは、鈴鹿を得意としていますが、それはRの小さいコーナーや切り返しのあるセクター1(フィニッシュラインから逆バンクまで)が特にハンドリングマシンであるBRZにマッチしているということが挙げられます。僕も実はここが一番好きだし、楽しいと感じるセクションでもあります。大きく重いマシンは切り返しでロスするはずですし、ブレーキも厳しいはずです。富士の第3セクターも同じようなキャラクターです。その富士でも今年のマシンの素性の良さが出て、2位表彰台でしたから、45kgのハンディウェイトを背負ってもそれほど大きな違いはないだろうと考えていました。チームからも、富士よりも路温の高いレンジに合わせたタイヤを用意していると聞いていたので」。
しかし、練習走行を走った山内から”リアの接地感が薄い”という意外なコメントが出ていました。「少しシャシーのセッティングを調整してはもらいましたが、根本は変わっていませんでした。事実僕がQ1予選のアタック中には、予期せぬ箇所でクルマのステア特性が乱れ、それを抑えながら走り抜いたもののわずかに届かず、Q1敗退という厳しい結果になってしまいました。そんなはずはないという思いで、悔しさだけが残る結果でした」、と井口は予選を振り返ります。
一方、レース終盤ではFIA GT3勢を抑え、上位車の隙をつく井口のアグレッシブな走りが光りました。「実は、終盤は今年のクルマのアップデートで好印象だったブレーキ性能が効果を表し、セクター1だけでなく、ヘアピンや最終コーナーのシケインで先行車に仕掛けることができたのです。さすがに直線や、車速の速いコーナーでは離されてしまいますが、スローコーナーで仕掛けているうちにチャンスは来るものです。終盤はどのクルマもタイヤは厳しいんです。BRZはリアのフィーリングが完全ではなかったですから。もう少し余裕が持てれば、あとひとつかふたつ順位を上げることができたかもしれません。しかし、そんな状況ですから、もがきながら”Q1の雪辱だけは晴らさないと”という気持ちでプッシュし続けました(笑)。しかもGT3勢も空力性能が上がったのか、簡単には譲ってはくれません。特に130Rからシケインまではこれまでの感覚であれば速いGT3勢の後ろでベタベタにつけていられたので、ブレーキが良い今回はシケインで飛び込んでやろうと考えていたのですが、なかなかそんな状況にはなりませんでした。それでも結果的には56号車には負けなかったし、レース前には想像できなかったポジションで終われたのでよかったと思っています」と話してくれました。
最後に、体力的にはキツかったのでは、という質問に、「いや、意外と暑さは大丈夫でした。一応、暑さに慣れるためレース前1週間は屋外でトレーニングしていましたけど」との答えが返ってきました。「今年は、もう一度10月25日に鈴鹿でSUPER GTレースがあります。今度はファンの皆さんに目の前でBRZ GT300の走りを見てもらえるはずです。レース中はグランドスタンドで応援していただける方々も、練習走行や予選は是非セクター1でBRZの走りを見ていただきたいです」。
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