2025.06.08 - 全日本ラリー選手権第4戦 加勢裕二杯 MONTRE 2025 Leg2
新井敏弘が地元ファンの前で奮起の走り

この日は、SS5/SS7『Shionosawa Touge(4.05km)』、SS6/SS8『Nostalgic Dojo(7.09km)』という4SS(SS総距離22.28km)の構成。ラリーエリアの天候は曇天となりましたが、路面はドライ。しかし、Shionosawa Tougeは恒常的に湧き水が流れるエリアがあるほか、Nostalgic Dojoは舗装の質が異なりグリップレベルが変わるなど、難しい構成となりました。
前日はセッティングが合わずに模索の走りとなった新井は、この日の4本はすべてJN-1クラス7番手タイムと辛抱のラリーが続きます。それでも2回目の走行では、いずれのステージもタイムアップを果たすなど前進を見せました。また、SUBARUの地元イベントでチームを応援しようと、沿道や安中しんくみスポーツセンターに設定されたサービスパーク、ラリーパークに集まった大勢の観客の声援に応えました。

チームをサポートするSUBARUモータースポーツプロジェクトの嶋村は「前回のラリー飛鳥でリタイア原因となった問題については対応できており、事前テストでもいい状態まで作り込めたのですが、良い結果に結び付かず、非常に申し訳ありませんでした。今シーズン初のグラベルである次のラリーカムイまで時間がありませんので、技術本部の協力を受けながら、至急建て直しを図っていきたいと思います。
今回は SUBARU の地元イベントということで、ラリーパークや観客のみなさまが集まるところで、応援旗がたくさん振られていました。そんな声援に応え『おお、すごい!』と言っていただけるように頑張りますので、引き続きの応援をよろしくお願いいたします」

・髙澤思優
・新潟スバル自動車本社黒埼店
メカニック6年目、26歳の髙澤は、同じ店舗にディーラーメカニックとしてモータースポーツへの参加経験をもつ上司が何人もいることもあり、経験談を聞くなかでステップアップのためにも参加を希望していたと言います。
「昔、持っていたラリーのビデオやDVDを繰り返し見ていました。そのなかに新井敏弘選手の映像もあり、“圧倒的にカッコいい!”と感じて、モータースポーツのチームに携わりたいと思っていました」
今回はSUBARU WRX VBHの左リヤサスペンションを担当した髙澤。店舗の業務では経験することのない環境で行う作業のなかで、ラリー現場ならではの雰囲気も感じ取ったようです。
「ラリーカーのSUBARU WRX VBHは、今年からリヤサスペンションがストラット式に変更されているので、思っていたよりも調整式の項目が多いだけでなく、屋外という普段の業務とは違う環境で整備しなければいけない点にも頭を使いました。サービスの制限時間についても、普段なら45分は長いというイメージを持っていましたが、実際にラリーのサービスが始まってみると、想像以上に短くシビアで、一瞬のようでした」

「店舗に戻ったら、今回の経験で得た臨機応変さを活かしたいと思いますし、店舗のメカニックなど従業員とも共有したいと思います」
全日本ラリーは、ここから北海道でのグラベル2連戦を迎えます。次戦は7月4日〜6日、北海道虻田郡ニセコ町を拠点に開催される「2025 ARK ラリー・カムイ」です。今年最初のグラベルラリーに挑むSUBARU WRX VBHの熱い戦いに、応援をよろしくお願いいたします。