2025.10.05 - 全日本ラリー選手権第7戦 久万高原ラリー レグ2
難コンディションへの模索を続け、新井敏弘が6位フィニッシュ

この日は、ハイランドパークみかわに設置されたサービスパークに隣接するパルクフェルメをスタートした後、15分のサービスを経て、前日走行した2本のSSを逆方向に走行。SS5/SS7『大川嶺リバース(13.57km)』とSS6/SS8『大谷リバース(14.00km)』を、サービスを挟んで2回ずつ走行する4SS、55.14kmで競われます。ラリー開催エリアで夜の間に降った雨は朝には止み、昼頃からは日差しが照るようになり、路面コンディションの変化を見極めたタイヤやセッティングの選択が非常に難しくなりました。

前日はコンディションに対してセッティングを合わせ込むことに苦戦し、クラス7番手に留まった新井。可能な限りの調整を行って臨んだこの日は、SS6で5番手タイムをマークし、残る2SSを6番手、5番手タイムでまとめ、JN-1クラス6位でフィニッシュしました。
コ・ドライバーを務める小坂は「(路面が乾き始めた後半セクションでは)フロントに新品のタイヤを2本装着して臨みました。路面状況もどんどん良くなっていったので、不安要素も減っていきました。次に向けて準備期間は短いですが、やれることをやって、万全の状態で臨みたいと思います」と振り返りました。

・堀田淳平
・スバル中四国株式会社福山店 メカニック6年目
昨年、メカニックとしてGR86/BRZ Cupに参加したことをきっかけにモータースポーツの楽しさを知り、興味を持ったという堀田。職場にラリー現場に参加した経験を持つ先輩がいたことから、ラリーメカニックとしての参加経験についても話を聞いていたそうです。
「普段とは違う早さを求められて、まったく違う作業ができる。シビアなコンディションのなかでも体をうまく使って、整備の技術の向上にもつながるよ、と聞いたので参加したいと思いました。このラリーカーは、外観はVBHですが中身はまったく違い、工具も普段業務で使用しているものとは違うものが多いことが印象的でした」
今回は、土曜日は霧が深く雨にも見舞われ、ラリーならではの作業に独特の雰囲気を感じたようです。
「ラリーの現場は、緊張感がありつつ、それでもみなさんがコミュニケーションをたくさんとってくれるので、すごく作業のしやすい環境で、とてもいいチームだなと思いました。自分は右リヤを担当しましたが、ラリーが始まってからの作業は、泥だらけのクルマの下に潜って、ねじ山を探すことから始まりました。印象的だったのは、最初のサービスに戻ってきたクルマの状態が想像をはるかに越える状態だったことです」
「普段の整備では決してお目にかかれないような、激しいクルマの使われ方にも驚きました。ボディの状態を確認するにも泥が邪魔になるため、通常では経験できない作業で、とても貴重な経験となりました。作業で分からないところや疑問に思ったところは質問してしっかり構造を理解し取り組むこと、そして準備がとても大切だと感じました。また、チームでの作業なので、コミュニケーションの重要性にもあらためて気付くことができたと思います。SUBARUメカニックの認定資格制度であるTS-1級を取得して、ニュルブルクリンクにも応募できるよう、これから経験や整備の勉強をしっかりやっていきたいです」
今季の全日本ラリー選手権も、いよいよ最終戦を迎えます。次戦は10月17日(金)〜19日(日)に開催される「M.C.S.C.ラリーハイランドマスターズ2025 supported by カヤバ」です。岐阜県高山市を拠点とするターマックラリーに向けて、さらに改良を目指すSUBARUへの応援をよろしくお願いいたします。