2025.10.18 - 全日本ラリー選手権第8戦 第52回M.C.S.C.ラリーハイランドマスターズ 2025 supported by カヤバ レグ1
難しいコンディションのなか、新井敏弘が6番手発進

前戦の久万高原からわずか2週間という短い期間のなか、チームは久万高原で手応えをつかんだSUBARU WRX VBHについて、サスペンションは前戦と同じ仕様のまま、エンジンとともに信頼性の向上を目指します。シーズン前半はテストで良かったことがラリーでは成果につながらないなど苦しい作業が続いてきましたが、最終戦を迎えて出口が見えてきた感触をつかんでおり、性能で上回るラリー2車両、R5車両との差を詰めることに臨みました。
ラリーはこの日、高山市位山交流広場の駐車場に設置されたサービスパークをスタートした後、高山市役所でセレモニアルスタートを実施。多くのラリーファンの見送りを受けた後、高山市内の観光名所である高山陣屋など風情ある景色のリエゾンを通過しながら、競技ステージへと向かいました。
この日は『牛牧下り Short(4.35km)』、『あたがす(9.54km)』、スタート地点に観戦エリアが設けられた『アルコピア-無数河(6.08km)』を2度ずつ走行する6SS、合計39.94kmというステージ構成となりました。ラリーエリアは朝から厚い雲が空に広がるなか、時折青空も見えましたが、昼過ぎからは断続的に小雨が降るなど複合的なコンディション。路面には落ち葉や泥が出ているところも多く、部分的に濡れた場所があるなど、グリップレベルの判断が難しい状況となりました。

ほとんどのドライバーがドライセッティングで臨んだ午前のセクション、同じくドライセッティングでSSに向かった新井は、3本のSSをいずれもクラス7番手タイムでまとめます。午後のセクションに入ると、上位のリタイアにより順位がひとつ上がり、新井自身もタイム差を詰めるなどペースがアップ。この日最後のSS6では1回目の走行を5秒以上もタイムアップするSS5番手タイムをマークし、この日をクラス6番手で折り返しました。
チームをサポートする嶋村誠は「天気がなかなか読めないなかでドライのセットアップで行ったのですが、予想よりもライバルからは離されていません。特に午後のループはかなりまわりのペースについていけたので手応えを感じていますし、ドライバーもネガティブなフィーリングではありません。明日の天候が変わるかどうか微妙な様子なのでいろいろ悩んでいるところですが、しっかり走り切り、来年に向けた目標を設けなくてはいけないと思っています」とこの日の手応えを語りました。
競技最終日となる19日(日)は、サービスパークの北東部エリアを走る『青屋上り(8.72km)』、『駄吉下り(6.24km)』という長年使われている伝統のSSと、同じく観戦エリアをもつ『無数河-アルコピア(6.08km)』を、サービスを挟んで2回ずつ走る6SS、合計42.08kmで構成されます。今シーズンの全日本ラリー選手権を締めくくる最後の一日、奮闘するSUBARU WRX VBHに熱い応援をお願いいたします。