SUPER GT

Editor's COLUMN

  • TEST
  • Rd1
  • Rd2
  • Rd3
  • Rd4
  • Rd5
  • Rd6
  • Rd7
  • Rd8
第4戦 スポーツランドSUGO2017.07.28

「僕達の動きにも是非ご注目ください」 SUPER GTメカニックの仕事~その1

【タイヤ交換メカニック編】

今シーズンのSUPER GTは、いよいよ中盤。夏の3連戦を迎えます。アップダウンの激しいSUGO、そして屈指のハイスピードコースである富士、そして真夏の長丁場鈴鹿1000kmレースまで、6週間で3レースをこなすことになります。真夏のレースでは、ドライバー達の頑張りや消耗ばかりが取りざたされますが、実は耐火スーツでピットロードに立つメカニック達も過酷な重労働をしいられているのです。7月中旬のある日、富士スピードウェイで行われたSUBARU BRZ GT300の走行テストに立ち会い、R&D SPORTチームのレーシングメカニックに話を聞きました。
R&D SPORTメカニック 岡田祐嗣 福井県出身 32歳
メカニック歴6年の岡田は、かつてはレース好きな少年のひとりでしたが、レーシングメカニックになろうと決意して上京。26歳の時にR&D SPORTに本採用となりました。岡田は、「26歳の時、チャンスは今しかない。一度きりの人生なんだから、どんなに過酷な世界でも挑戦してみようと思いました」と当時を振り返っています。「映画やコミックによると、レーシングメカニックの世界には恐ろしい徒弟制度が残っているというイメージでしたが、そんなことはなく、先輩達は皆やさしく、丁寧に教えてくれました。フィクションの世界は、誇張しすぎですね(笑)」。岡田は普段、平塚の工場では、BRZ GT300のオーバーホールやスペアパーツの準備、ピット備品の用意や補修などを行なっており、SUPER GTレース時には、BRZ GT300の左側タイヤ交換を担当しています。
「レースウィークは、SUBARUピット全体にピリリッと緊張感がみなぎり、僕達も気合が入ります。まずは、フィニッシュラインまでマシンを無事に走らせることがもっとも大事な任務だと思っていますし、ドライバーが安心してパフォーマンスを発揮できるよう、責任感を持って整備にあたっています」と岡田は語っています。「ファンの皆さんにとっては、ピットワークを見るのも楽しみのひとつではないかと思います。僕らはピット作業を0.1秒でも縮め、レースマネジメントに協力しようという意気込みでピットレーンに立っています。耐火スーツや耐火マスク、ヘルメットを装着しての力仕事なのですが、弱音を吐くわけにはいきません。工場では、毎日ルーチンワークの最後にピットワークトレーニングを行なって、感覚を鈍らせないようにしています。また、GT500チームに名物メカニックの先輩がいて、ピットワークが抜群に速いので有名です。その動画をネットでみつけ、毎日それを見ては動きを研究しています。その先輩の作業はとにかく速いので、まだ追いつけていませんが、トレーニングでかなり近いところまではいけると思っています」と続けました。

「SUBARUファンの皆さんの熱い応援と視線には、いつも勇気付けられています。この真夏の3連戦は、僕らの日頃のトレーニングの成果をお見せする良いチャンスです。暑い中だと思いますが、ピットでの僕らの働きにも是非注目していただきたいです」と岡田は話し、笑顔を見せました。
R&D SPORTメカニック 佐藤雅巳 愛知県出身 27歳

大学理工学部で輸送機器に関する機械工学を学び、大学院に進んで研究活動していた頃、「自分は他人とは違う面白い仕事に就きたい」と思うようになり、佐藤はR&D SPORTの門を叩きました。「大学の時に学生フォーミュラに関わり、レースカーの開発と育成に興味を持ちました。その時は特にエンジンやECUセッティングに興味があったのですが、もっともっとクルマを学びたいという欲求が強く、まずはメカニックから始めようと決心しました。当初はボディパーツの成形を担当し、その後念願のレーシングメカニックになることができました」と語ります。
「今年からSUPER GT車両の右側タイヤ交換を担当しています。岡田先輩をまずは目標に、早く追いつけるよう工場では毎日ピットワークトレーニングに励んでいます。でもまだ3レースが終わっただけなので、はっきりいって反省ばかりです。あとから思い起こしても体がついていっていないし、リズムに乗れていない。また、タイヤ交換以外の作業が発生すると、やっぱり慌ててしまいます。しかし、タイヤの締め付けが完全でないと、取り返しがつかないことになってしまいます。とにかく落ち着いて確実に、しかも恐れずに(スピートディな作業に)チャンレンジする、今の僕にはそれしかないと思っています。それでもこの数カ月のトレーニングで、ベストタイムでは岡田先輩に0.5秒差程度までは近づけています」

「SUBRUファンの皆さん、クルマの右側前後タイヤ交換がピットイン時の僕の担当です。先輩に負けない意気込みでレースに臨みますので、是非見ていてほしいです。左側(スタンド側)が岡田先輩で、ピット側が僕です。作業が完了したら手を挙げることになっています。先輩と同時に挙げられていれば、ヘルメットの中の僕はニヤッとしているはずです」

レーシングメカニック達もそれぞれの立場でチームに貢献しようと努力し、トレーニングに励んでいます。もしSUPER GTレースのパドックで彼らの姿を見かけたら、是非声をかけていただきたいものです。

TEAM PARTNER

  • Facebook
  • Twitter
  • YouTube
  • ニコニコチャンネル
Scroll to top