2020.03.15 - 全日本ラリー選手権第2戦 新城ラリー2020 supported by AICELLO レグ2
新井敏弘が2位、新井大輝が3位でフィニッシュ
2020年の全日本ラリー選手権第2戦新城ラリーは、すべての競技日程を終えて新井敏弘/田中直哉が2位、新井大輝/小坂典嵩が3位、鎌田卓麻/鈴木裕はひとつポジションを上げて4位で完走を果たしました。また、前日リタイアを喫して最終日に再出走を果たした勝田範彦/石田裕一は、レグ2すべてのステージを走り切り、次戦以降を見据えたサスペンションセッティングの精度向上について、しっかりとした手応えをつかみました。

ラリー最終日はSS7〜SS10の計4SS、SS走行距離46.44kmという構成です。前日とは一転、快晴のもとでのスタートとなりましたが、山間部に設定されたコースは濡れた路面が残り、刻一刻と状況が変化していく難しいコンディションに。総合2番手の新井敏弘を筆頭とするSUBARU勢は、前日首位の奴田原文雄/佐藤忠宜(三菱ランサーエボリューション)につけられた差を逆転すべくアタックを敢行しました。
SS7は新井大輝、SS8は鎌田卓麻、SS9は新井敏弘、最終SS10は勝田範彦がそれぞれSS2番手タイムをマークする力走を見せたものの、逆転優勝を果たすことはできませんでした。特に新井大輝はSS7でハーフスピンを喫しながらも、SSベストタイムの奴田原に1.3秒差と迫る速さを出せていただけに、次戦以降は光る走りを見せてくれるはずです。最終的に2位に新井敏弘、3位に新井大輝、4位に鎌田という順でラリーを終えることとなりました。また、SUBARU BRZの参戦するJN3クラスでは、竹内源樹/木村悟士がクラス優勝、鈴木尚/山岸典将が2位に入賞を果たしています。

2位の新井敏弘は、「午前中のコンディションは全体的にウェット路面ですが部分的に乾いたところもあり、すごく難しかったですね。天候とタイヤ選択の難しいラリーでしたが、もう少しセッティングを合わせ直す必要があると思います。なんとかしないといけないですね。次戦の唐津までにやることがたくさんあるので、頑張ります」とラリーを振り返りました。
「セットアップをドライコンディションに合わせていたので、雨の中でなかなかグリップを得られず、苦しいラリーになりました」と語るのは3位となった新井大輝。「最終日はドライになって行けるかと思ったら、ダンパーが壊れてしまったり……。クルマをフィニッシュまで運ぶという意味では、ラリーらしいラリーでした。最終的にこのような状況で表彰台に乗ることができた点は収穫だったと思います。シーズン開幕戦なので、やはり観客の皆さんが入ってくれればモチベーションも上がったと思いますが、こういった形でも開催できたことは、オーガナイザーの皆さんの努力が報われた気がします。そして、この状況でもラリーが走れたことに感謝したいと思います」と、大会主催者への感謝を述べました。

今回は悔しいリタイアとなってしまった勝田。「再出走で臨んだ今日の午前中はタイヤ選択をミスしてしまい、思うようにタイムを稼ぐことができませんでした。今回のラリーにはサスペンションセッティングの方向性を変更して臨みましたが、その検証も十分とは言えないですね。ターマックラリーが続くので、今後修正しないといけない点が山ほどありますが、ひとつひとつやっていくしかありません。次戦の唐津ではリベンジします」と、気持ち新たに臨む意気込みをコメントしています。
次戦は4月10日〜12日に佐賀県唐津市を拠点として開催される「Sammy ツール・ド・九州2020 in 唐津」です。タイヤに厳しいターマックラリーとして知られますが、勝田にとっては過去12連覇を記録(2006〜2017年大会)したこともあるなど、相性のいいラリーです。その勝田を筆頭に、今回悔しい思いをしたSUBARU勢の巻き返しに向けて、熱い声援をお願いいたします。