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ニュルブルクリンク24時間レース・レースウィークレポート
88号車WRX NBR CHALLENGEは予選総合53位

RACE REPORT

20日(金)午後4時40分、3回目の予選が始まりました。元々のスケジュールでは4時15分スタートの予定でしたが、午後1時20分からのトップクォリファイが始まってすぐに、アレンベルクコーナーで大きなクラッシュが発生。ガードレールの差し替えを要する修復作業が必要なため、トップクォリファイは2時間40分遅れの4時からとなり、公式予選3回目が押し出される形となっています。天気は快晴、気温は25度となっていましたが、直射日光は肌を指すほどの強さでした。
予定通りSUBARU/STIチームは、フレッシュなソフトタイヤを装着した88号車に久保凜太郎が乗り込んでいます。久保は、グランプリコースを1周してノルドシュライフェに向かっていきました。この予選は元々走る台数が少なく、コースがクリアな状態で走ることができます。しかし、路面温度は45度を超えており、「ソフトタイヤはグリップ感が高いので良いのですが、このような路温が高い時にはしっかりマネジメントしてやる必要があります。明日も日中は暑そうだし、ミディアムが適していると思いますが、気温が低くなった夜にはソフトが有効だと思います。昨日あった異音は、冷却対策のためにボンネット内側に導風しているのですが、それがしっかり留まっていなくてバタバタしていたようです。今日は、全くそれはありませんでした」、と語っています。
続いてチェック走行を行う佐々木孝太は、ミディアムタイヤでフルコースに向かいました。2周しましたが、「ソフトに比べるとグリップ感は薄く感じますが、もちろん問題ないレベルです。路温が40度以上ならミディアム、以下ならソフトで行くことになりました。パーコレーションの問題は、ピットインしてタイヤを交換したのちスタートするという昨日の不具合発生時と同じ条件を再トライしてみましたが、症状は全くありませんでした」、とコメントを残しています。この時の佐々木のベストラップタイムは前日タイムを更新する8分56秒629であり、88号車の記録は総合53位、SP-4Tクラス首位となりました。
この日は午後7時半からピットウォークが行われ、ドライバー達は集まった観客のサイン要求に応えていました。
ニュルブルクリンク24時間レース・レースウィークレポート
レースウィーク金曜日の過ごし方

RACE REPORT

20日(金)、ニュルブルクリンク24時間レースウィーク四日目は、前日同様暖かな晴れ空で朝を迎えました。前日が夜遅くまで予選対応だったため、本日は、決勝レースに向けた整備日となります。それでもトップグループのスターティンググリッドを決めるトップクオリファイが午後1時20分から行われます。88号車SUBARU WRX NBR CHAALLENGEは、午後4時15分からの予選3回目で走行する予定です。昨日の予選1回目で発生したトラブルについてパワーユニット担当の菊地渉は、「気温的には国内テストの方がより厳しい環境でテストしているのですが、現象的には燃料ライン内の気泡化だと考えられるので、燃料圧力を上げエンジン房内の雰囲気温度を下げる対策をしました。グリルの上段のダクトからフレッシュエアを積極的に房内に導きながらも、冷却水温は下がり過ぎないようにする必要があります。その結果、予選2回目には症状が発生していません。原因は、当地のガソリンに含まれるアルコール成分だろうと思います。アルコールは沸点が低いので、気泡化を促している可能性があります」、と説明しています。予選3回目は、久保が最初に乗る予定だそうです。
予選2回目にクォリファイを完了したカルロ・ヴァンダムは、「僕のスティントは、トラフィックが多くイエローも出ていたので、フルアタックとはなりませんでした。でもクルマは昨年よりもパワフルに感じるし、ハンドリングも文句なしです。僕は予選3回目も乗る予定はないので、明日の決勝レースで走るのが楽しみです」、と語り、ティム・シュリックは、「昨日の予選は路面温度が高く、どうしてもタイムが出しづらいコンディションでした。トップチームでもQFレースのベストより3秒以上遅いので、昨日カルロが出した8分56秒はこのクルマが予想通りのパフォーマンスを発揮している証拠だと思います。天気も変わらず良好と予想されるので、良い状態で決勝レースが迎えられるでしょう」、と語っていました。
ドイツでの生活が六日目となったSUBARUディーラーメカニック達も、すっかり環境に順応した様子です。大阪スバルから派遣されている安井茂雄(右リア担当)は、「こちらでの生活リズムにはしっかり馴染んでいます。睡眠も取れているので、時差調整も順調です。私は39歳で、千葉の柳さんと共に今回の最年長です。私が入社した時の憧れはやはりWRCラリーでしたが、その後このNBR活動に変化してもこれに参加することが目標であり、日々の励みとなっていました。これからはこの経験を活かして自分の仕事のクォリティアップや、後進の指導に当たりたいと思います」、と発言しています。トレーナー役のチーフメカニック藤岡は、「今年のメンバーはそれぞれコミュニケーション能力も高く、落ちついていて、昨日はセッション中にブレーキ交換をやってもらいましたが、狭いピットガレージでも声を掛け合いながら、スムーズに作業してくれました。昨年の暮の研修会の時に感じたのですが、今年のメンバーはとても連携が円滑でまとまり感がありますね」、と話しています。
SUBARUオブアメリカ(SOA)からゲストがやってきました。SUBARUラリーチームUSA所属ドライバーのスコット・スピードです。彼は、2006年にトロロッソからF1グランプリデビューを果たしたアメリカ人ドライバーで、現在は同チームからアメリカで人気の高いラリークロスに参加しています。今回はSOAのニュルブルクリンク24時間レース紹介ビデオの撮影のための来訪とのこと。カルロ・ヴァンダムにコースや車両について、またニュルブルクリンク24時間レースそのものについて質問していました。
ニュルブルクリンク24時間レース・レースウィークレポート
予選初日、ドライバー4名のクォリファイを完了

RACE REPORT

19日(木)午後1時から予選1回目が行われました。気温25度、路面温度35度、陽射しが強いので日向の体感温度はさらに5度くらい高く感じます。それでも乾燥した空気は日陰では少しひんやりするくらいです。最初に88号車SUBARU WRX NBR CHALLENGEに乗るのは、このクルマの走行実績が最も多い久保凜太郎です。まずは、新しいブレーキパッドやローターに当たりをつけるためグランプリコースを数周し、続いてフルコースに向かっていきました。気温・路温ともに高いのでタイムアタックには不向きなコンディションです。それでも9分11秒台で2ラップを走行し、ティム・シュリックに交代するためピットボックスに戻っていきました。
シュリックが再始動しようとした時、エンジンが吹けない症状を発生しました。強い日差しの中を約50km走行した後なので、エンジンベイの雰囲気温度が上がり、燃料系統がパーコレーション(液体の気泡化)を起こしているのかと思われます。日本国内のテストではさらに高い気温・路温で走行しているので、当地の燃料の特性が影響しているかもしれません。チーフエンジニアの宮沢竜太は、「症状的にはパーコレーションだろうと思います。気温というよりも強い日差しが影響した可能性があります。考えられる箇所の冷却、エンジン房内のエア抜き、燃圧の調整などの対策を施します」、と語っていました。その後、シュリックはフルコースを2周。ベストラップは、9分2秒986でした。その後、カルロ・ヴァンタムに交代しましたが、フルコースを1周した時点でタイムアップとなったため、クォリファイ完了とはなっていません。
ニュルブルクリンクでの最初の走行セッションに立ち会った東京スバルの三上嵩は、「(このクルマでは)今まで起きたことのないトラブルだと聞きましたが、ニュルブルクリンクはやはりいろんなことが起きる、ということを実感しました。しかし、そんなにシリアスなトラブルではなさそうなので、私としては落ち着いています」、と語っていました。午後8時15分からの予選2回目は、まずヴァンダムがタイムアタックし、続いて残る佐々木孝太がクォリファイ条件を満たすことが求められます。
午後8時15分より2回目の予選がスタートしました。この時間帯はまだ周囲は明るく、9時をすぎてようやく陽が傾いていきます。念願の8分50秒切りを目指してヴァン・ダムがコースイン。しかし、アタック周にペースの遅いクルマに行手を阻まれてタイムロスします。さらに後半セクションではコースサイドにストップしている車両のためイエローフラッグが提示されており、さらにはコード60(60km/hで走行する指示)が提示されてタイムアタックは不完全となります。ベストラップタイムは、8分56秒879でした。ヴァンダムが計測2周を終えてクォリファイを済ませたのち、佐々木孝太がマシンに乗り込みます。
ヴァンダム同様に2周の計測を終えてピットインすると、決勝レースを想定したブレーキの交換作業を受けました。グランプリコースでブレーキの慣らし運転を済ませてフルコースに入った佐々木はそのまま3周を走ってピットイン。予選の時間はまだ90分残されていましたが、チームは切り上げを決断しています。宮沢チーフエンジニアは、「1回目の予選で起きた症状は、対策のおかけで発生しませんでした。ただし、2回目の予選はだいぶ気温が落ち着いていた時間帯だったので、明日の予選3回目でもう一度確認する予定です」、と語っています。明日金曜日の予選3回目は、午後4時15分から90分間の予定で行われます。
ニュルブルクリンク24時間レース・レースウィークレポート
チーム全員が揃いました。

RACE REPORT

ニュルブルクリンク24時間レースウィーク三日目。6月19日(木曜日)の朝、前夜遅れていたカルロ・ヴァンダムがチームに合流し、また、ドイツのSUBARU開発拠点であるSTCEからふたりが到着してついにSUBARU/STIチームは全員集合となりました。ヴァンダムは、「昨日は遅れてゴメンなさい。私用で外せない用事ができてしまい、皆さんをお待たせしてしまいました。このクルマには、昨年の24時間レース以来乗っていませんが、凜太郎やティムからクルマの進化について聞いているので、ドライブするのがとても楽しみです」、と朝礼で挨拶しました。その後、恒例のチーム集合写真を撮影。午後1時からの予選1回目に備え、メカニック達はマシンをピットガレージに移しました。
静岡スバルから派遣されている望月聖也は、右リア担当です。会社の同僚のサインおよびメッセージ入りの応援フラッグを携えてニュル入りしました。また、千葉スバル代表として参加の柳佑介(左フロント担当)も同様にメッセージ入り応援フラッグを持参しています。柳は、「僕が左手に持っているのは、千葉スバルのマスコットであるチバルです。僕と共に24時間一緒に戦う仲間です。よろしくお願いします」、と語ってくれました。SUBARUディーラーメカニック達8名にとって、この予選が最初の走行セッション体験となります。整備マニュアルで学んだこと、ピットワークトレーニングで覚えたことを実践し、24時間レースに向けてギアを上げていく事になります。
午前11時からはドライバーズブリーフィングが行われました。各チーム3名から5名のドライバーがいるので、400名以上がメディアセンターに集まり、競技団から走行上の注意事項などを受けます。これが終わるといよいよ予選モードとなります。
ニュルブルクリンク24時間レース・レースウィークレポート
ディーラーメカ達のトレーニングが始まる

RACE REPORT

ニュルブルクリンク24時間レースは、今年で53回目となります。昨年のレースウィークは、予選タイムアタック時に雨が降り、ご存じの通り決勝レースは濃霧のため長時間サスペンドとなりました。しかし、今年は天気予報では一週間を通じて晴天となっています。とはいえ、ニュルの天気は変わりやすく、油断はできません。晴れている現在の気温は23度程度(午前11時)で、日差しが強く半袖シャツで十分です。ところが、朝晩は寒いので、コースサイドを歩くカメラマンなどは雨具やライトダウンジャケットなどが必需品です。また、コースサイドとは言っても未整備で草ぼうぼう。足場も悪いためトレッキングシューズがないと怪我する可能性があります。
18日水曜日の午前中は、ディーラーメカは朝から新調の耐火オーバーオール、バラクラバ(耐火マスク)、ヘルメット、グローブをつけてピットワークトレーニングを反復練習しました。彼らのトレーニングに立ち会っているトレーナー役のSTI藤岡眞史は、「24時間レースが通例の5月開催であれば、気温・路温ともに高くないため、ブレーキパッドの交換はレース中に実施するものの、今回は夏モードなので、ブレーキローターも交換する可能性があります。そのため、今回はローターおよびキャリパーのアッセンブリー交換の練習をしてもらっています」、と語っており、ディーラーメカ達はそれぞれ相互に声を掛け合いながら、ミスなく安全に作業が終えるよう練習を続けました。
富士スバル(群馬県)から参加の福山聡志は、「私たちは、まず今朝パドックのSUBARUテントに集まり、それぞれ車体の右側を担当する4名、左側担当の4名を決め、その中でフロントおよびリアの担当を決めました。走行中はそれぞれペアとなって、車体に触れるメカとサポート役として作業をこなす事になります。私は左側フロントを橋本さん(山梨スバル)と組んで担当します」、と話していました。ディーラーでは、走行直後のブレーキローターやキャリパーを触ることは安全管理上禁止されていますが、レースでは迅速に交換できないとタイムロスに繋がります。十分に練習を積んでおかないとならないのは、彼ら自身がよく理解しているのです。
昼前には、ドライバーの佐々木孝太と久保凜太郎がパドックにやってきました。前夜に現地入りし、本日はドライバーチェックインを済ませる予定です。久保は、「僕は先週末スポーツランドSUGOで行われたGR86/BRZ CUPレースを終えてからこちらに来ました。(5月の)QFレースは寒くて雨がちでしたが、今回はドライで走れそうなので楽しみです。QFレースではたっぷり走っていますし、クルマは非常に乗りやすく仕上がっていたのであまり不安はありません」、と話しています。
佐々木は、「僕は、レース前から目のトレーニングやピラティスで徹底的に身体を整えてきました。もともと僕は体が固いのですが、背骨をきちんと動かせて姿勢を整えるトレーニングや体幹を機能させるトレーニングなどを繰り返してきました。約1ヶ月の間、ほぼ毎日のように近所のスタジオに行っていたので、体調はすこぶる良いです」、と話しています。ふたりがチェックイン(ライセンス類と装備品のチェック)を終えてチームテントの前で話していると、トヨタGRルーキーレーシングのモリゾー選手が通りかかり、ふたりと共にパチリ。午後5時過ぎには地元のティム・シュリックがチームと合流。同様にチェックインを済ませています。なお、所用のため遅れるとの連絡があったカルロ・ヴァンダムは、午後7時過ぎにパドックに到着する予定です。
さて、このニュルブルクリンク24時間レースの様子は、日本ではYouTubeライブで配信される予定となっています。オンボード映像やドライバーのインタビュー、レースウィークのチームの様子録画などが24時間見られます。配信は決勝スタート1時間前の21日午後10時に開始される予定です。お楽しみに。
ニュルブルクリンク24時間レース・レースウィークレポート
NBRレースウィークが始まりました

RACE REPORT

本年のニュルブルクリンク24時間のレースウィークが始まりました。まずは恒例の車検です。お昼の12時に車検は始まりましたが、なかなか車列は進みません。車検場の中にはメディアは入れないのでラインの最後にある主催者のオフィシャルカメラマンの撮影ポイントで待っていると、13時半を過ぎてからやっとWRXが戻って来ました。何かあったのかを尋ねると、STI技術監督の渋谷直樹は、「なぜか車検委員の数が少なくて、チェックが進まないんですよ。しかし、何の指摘もありませんでした」、と語り、車検完了のステッカーを指して笑顔を見せてくれました。ディーラーメカニック達も元気に月曜日の朝からチームに合流しています。
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