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RACE REPORT

2025.07.06 - 第4戦 SUGOスーパー耐久4時間レース
SUBARU Hi-Perf X、アップデートによる進化を発揮
7月5日(土)〜6日(日)、宮城県のスポーツランドSUGO(1周3.585km)にてENEOSスーパー耐久シリーズ2025 Empowered by BRIDGESTONE第4戦「SUGOスーパー耐久4時間レース」が行われ、61号車SUBARU High Performance X Future Concept(伊藤和広/山内英輝/井口卓人/花沢雅史)(以後Hi-Perf X)は、酷暑の4時間レースをノートラブル、ノーペナルティで襷をつなぎ、総合17位でフィニッシュしました。
コース幅やピットエリアが狭いSUGOでは、グループ2(ST-2 7台、ST-5F 8台、ST-5R 7台の計22台)、グループ1(ST-X 3台、ST-Z 10台、ST-TCR 5台、ST-Q 1台、ST-1 2台の計21台)の2グループに分け、それぞれ5日(土曜日)と6日(日曜日)に決勝レースを行います。61号車SUBARU Hi-Perf Xが属するグループ1は6日午前に予選を行い、同日午後に4時間の決勝レースを行うタイムスケジュールが組み込まれました。
グループ1の公式予選は朝8時15分からとなっていましたが、その前に行われた走行イベントで広範囲にわたって路面にオイルが漏れていたため処理に時間を要し、25分遅れでスタートすることになりました。今回は、Bドライバー予選が先に行われ、そのクラス順位によってAドライバー予選の走行枠が決まるノックアウト形式が採用されましたが、ST-Q車両は61号車1台のみだったのでAドライバー予選はQ2A枠に出走しました。Bドライバー予選は山内が、Bドライバー予選は伊藤がステアリングホイールを握り、21台中20番手タイムで予選を通過しましたが、決勝レースはクラス分けによって最後尾の21番グリッドからスタートすることになりました。Aドライバーの伊藤は、「(練習走行を行った)金曜日の路面とはコンディションが変わっていて、全体的にグリップが薄いと感じました。オイル処理の影響は僅かだと思いましたが、それらをちゃんと吸収しているのがプロドライバーである山内さんのタイムで、さすが引き出しが広いと感じました。私はまだその領域には至りませんね。精進します」、と語っていました。それでも伊藤のベストタイムは山内に対して約1.1秒差でした。
決勝レースは、12時39分に炎天下でスタートとなりました。気温は30℃を示していましたが、直射日光下ではより高温に感じます。グリッド最後尾からスタートした61号車SUBARU Hi-Perf Xは、山内の力強い走りで周回を重ねます。上位車の後退などにより、44周目に18位でピットインし、2番手の井口に交代しました。井口のスティントでは、レーススタートから1時間20分後の57周目にS字カーブでストップした車両があったためFCYが発動され、全車スローダウン。酷暑のレースでは、スロー走行によるオーバーヒートが心配されるものの、4分後には再スタートとなり混乱は見られませんでした。しかし、それから約30分後に井口は緊急ピットイン。SUBARUピットに緊張が走りましたが、キャビン内の導風ダクトが外れたためでした。真夏のレースでは、キャビン内への導風によってドライバーの周辺温度を下げて負担を減らすことは重要な要素です。給油してピットアウトしていったため、井口の担当は1時間50分近くのロングスティントとなりました。午後3時半、井口は総合18位でピットインし、最終走者の伊藤に交代しました。その後、伊藤もコンスタントに周回を重ね、4時39分のチェッカーフラッグを受けています。61号車は、走周回数149周(約534.2km)を走り抜き、総合17位で完走を果たしました。
チーム監督兼チーフエンジニアの伊藤奨は、「今回は目標としていたST-2クラスと競えなかったのが残念ですが、昨日のグループ2レースを見ていてレース中のラップタイムでは61号車は決してST-2車に引けをとっていないし、十分競えるところに来ていると実感しています。今回、リアデフの制御を改めたこと、四輪の駆動配分を少しリア寄りにしたことでリアタイヤが有効に使え、フロントの負担を減らせたので曲がりやすさに繋げることができました。また、若手エンジニアが力を注いでくれたリア周りのシャシー補剛によって、より安定感が増したことも進化として顕著となりました。また、暑いレースを想定して行ったプライベートテストでは、インタークーラーが冷えていないことがわかり、導風ダクトの形状変更やエンジンフード上の”しぼシート”(表層の空気を整流するテクスチャーシート)を導入したことで、この菅生の方が気温は高いにもかかわらず冷却効果を効かせることができました。おかげでドライバーのインプレッションがだいぶポジティブになってきて、嬉しいです」、と語ると、近くを通った山内は、「リアデフ制御もリア補剛も効いて、良いクルマになってきました。あっ、あとはもっとエンジンパワーが欲しいですね」、と笑顔で答えてくれました。
チーム代表の本井雅人は、「やはり、準備してきたことがきちんと成果を出していて、このクルマの進化を確実にしているところが良かったかなと思います。もちろん、まだまだ改善提案はありますけれども、”さらに良くするには”、という会話がどんどん出てくるところが、この活動を活性化させていると実感します。今シーズンは、とても良い流れで前半を終えることができました。クルマの速さ的にも目標に届いたかなと感じています。この後、オートポリスと岡山国際はスキップとなるので、次戦は最終戦の富士となります。インターバルは長いようで短いので、学んだことを将来に活かせるようしっかり準備し、たゆまず進めていければ、と思っています」、と語っています。
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