2026.03.23 - スーパー耐久シリーズ2026 第1戦 もてぎ
61号車SUBARU HiPerfX2、トラブルを修復してフィニッシュ
3月22日(日)、栃木県茂木町のモビリティリゾートもてぎにてENEOSスーパー耐久シリーズ2026 Empowered by BRIDGESTONE第1戦「もてぎスーパー耐久4 Hours Race」決勝レースが開催され、Team SDA Engineeringからエントリーした61号車「SUBARU HIGH PERFORMANCE X version II」(以下HiPerfX2)は、予選26位からスタートし、途中駆動系トラブルによりコース途中でストップ。修復してコースに戻り、89周を走って完走を果たしました。
決勝レースに先立つ前日3月21日の公式予選後、61号車ピットにてメディアを集めたスバルのラウンドテーブル(プレスミーティング)が行われ、4月1日より組織改変してモータースポーツに取り組むことが発表されました。新組織の「スポーツ車両企画室」は、ブランドを際立たせることを目的に、モータースポーツ、スポーツ系商品、バリューチェーンを一体で企画推進する機能とのことです。また、このレースよりスーパー耐久シリーズに参加するHiPerfX2の詳細説明がありました。また、開発中の全日本ラリー選手権参戦車両についても触れられ、SUBARU BRZベースの2.4Lターボエンジンを搭載したAWD仕様であることが明らかにされました。詳細については、デビューラリー前に発表するとのこと。
22日のもてぎは、晴天に恵まれました。この日は、ST-X/ST-Z/ST-Q/ST-1とST-2クラスの合計30台が4時間の決勝レースに臨みました。61号車HiPerfX2は、Dドライバーの花沢雅史がスタートを担当。18周を終えてピットインして伊藤和広にバトンタッチしました。初めてスタートを担当した花沢は、「凄く緊張しましたが、周囲の様子に注意を払いながら無事スタートできました。その後の数周はポジション変更なしに走れていましたが、タイヤが温まってきた頃、第1コーナーで焦ってスピンしてしまいました。制御系のスイッチを押すとクルマの反応が変わるのですが、そんなアジャストをする余裕がなかったのが反省点です。しかし、クルマを壊すことなく戻ってこられて良かったです」、と語っています。その後、伊藤は27位で山内英輝に交代。伊藤は、「クルマに関しては、私のスティントの間は不安もなく、特別なことは発生しませんでした。ただ、ペース的には私のドライビングが、このクルマとこのコースに合わせきれていない感じが残っていました。練習のつもりでトライした結果、スティント後半で自己ベストラップが記録できました」と語りました。山内はハイペースで周回を重ね、ST-Qクラスのライバル28号車をリードしますが、63周目のバックストレートで突如ストップ。駆動が伝わらない状態でリペアエリアに運び込まれます。山内は、「ヘアピンを回っている時に突然駆動力を失ってしまいました」、と語っています。リペアエリアでは走れるように仮補修し、ピットで本格的な修理を行います。メカニックたちが手際よくリア左側のドライブシャフトを交換すると、井口卓人が乗り込み再スタート。井口は残りの時間をトラブル発生時以前と変わらぬペースで周回し、4時間目のチェッカーフラッグを受けています。
チーム監督兼チーフエンジニアの伊藤奨は、「駆動系のトラブルに関しては、予見できずトラブルとなってしまったのは残念です。しかし、起きたことははっきりしているので今後に向けて対策します。初戦の振り返りとしては、練習走行ではマイトラブルを幾つか出してしまいましたが、エンジニアやメカニックの対応/作業で確実に対処できたので、流れは良かったと思います。シャシーの完成度が高く、セットアップなど変化点に対してしっかり反応が返ってくるクルマになっているのが、ポジティブな印象です。乗りやすさなどドライバーからのフィードバックは良いのですが、一方で少し速さが足らない部分があるので、そこを集中的にやっていくべきだと考えています。また、これまでのクルマ(HiPerfX Ver.1)と比べると、シャシー剛性そのものや、力の伝播速度が上がっているため、ドライバー操作に対して車両挙動が出るまでの動きや速さが変わっています。そのため、これまでよりも高いGの領域を使えるようになり、ジェントルマンドライバーがアジャストしきれなかった部分もあり、プロとのタイム差が生まれている可能性もあります。データを解析しながら、誰が乗っても速く走れるクルマを目指して行きたいと思っています」、と語っています。
チーム代表の本井雅人は、「まずは、完走できて良かった、コース復帰できて良かったなぁと思います。初戦としては、クルマのポテンシャルがすごく上がっており、これまでの成果が結実したクルマで良いスタートが切れたのが何よりです。マイナーな不具合も含めて、多くのエンジニアがそれぞれ課題を持ち帰っているので、中長期を見据えてしっかりやっていけば良いと思います。いろんな新しいトライやアイディアも出てくるでしょう。みんなで盛り上げていけば良いですね。トラブルは残念でしたが、最近あまりケアしていなかった部分でもあるので、改めて抜け漏れなくということを心掛けてやっていかなければなりません。直接的な原因だけに限らず、車両全体の視点から、似たような課題も含めて確認し、再発防止に向けた対策を検討します」、と語りました。




