2020.09.28 - 86/BRZ Race 2020第4戦十勝スピードウェイ・決勝
史上初のBRZワンツーフィニッシュを達成 久保と井口が順位を入れ換え2ヒートを完全制覇


プロフェッショナルシリーズはいつもの3台、CG ROBOT RACING TEAMの#87久保凜太郎と#88手塚祐弥、そして漆黒のカラーリングが印象的なRECAROチームに移籍した#988井口卓人。雨の予選、まず久保凜太郎がトップタイムをマークするが、それを井口卓人が更新し、さらに久保凜太郎が更新するという、シーソーゲームの展開に。最終的には久保凜太郎がポールポジションとなり、2番手に井口卓人という、BRZのフロントロー独占という結果となりました。
手塚祐弥も10番手と、入賞が狙えるポジションを得ました。
クラブマンシリーズ・エキスパートクラスには#358池島実紅がエントリー。しかし予選タイムアタック中にエンジントラブルが発生。それまでのタイムで予選7番手となったものの走行することはできず、残念ながらリタイヤとなってしまいました。

今回もCG ROBOT RACING TEAMにSUBARUディーラーからレースメカニックとして、スタッフが応援に駆けつけてくれました。いずれも東京スバルからで、練馬店の土肥弘明さん、板橋店の清宮浩輝さん、多摩店の菊地晟さんの、以上3名でした。通常のレースメカニックの作業も興味深かったとは思いますが、それ以上に優勝に沸くチームの雰囲気を経験できたことは、とてもラッキーだったことでしょう。
オープンクラスの江原聖洋は、雨の中の第1ヒート、セーフティカーが入る滑りやすいコース状況で、ひとつ順位を上げて12位でゴール。また翌日の第2ヒートでは、ウエットの路面が少しずつ乾いていく難しいコンディションで、7位にまで順位を上げました。
前戦オートポリスに続く、2戦連続の入賞は、これからの進化にも注目されます。

最終的に第1ヒートは、久保凜太郎のポール・トゥ・ウィン! 2013年の初年度から参戦し、ついに初めての栄冠を手にした瞬間でした。同時に2位に井口卓人が入り、BRZにとって初めてのワンツーフィニッシュとなりました。
翌日の第2ヒート、午前中は曇天でしたが、プロフェッショナルシリーズが始まる午後には、北海道らしい雲の合間から青空が覗くような明るい天気へと変わっていました。

しかしレースはそのオープニングラップでコースオフしたマシンの回収に、いきなりセーフティカーが入りました。そして5周目の再スタート、再び久保凜太郎がミスをしてしまいました。再スタートに備えて加速していた最終コーナーでコースオフしてしまい、トップの井口卓人との差が開いてしまったのです。再スタートのタイミングで1秒556のタイム差となってしまい、久保凜太郎はその差を詰めるべく、ファステストラップを記録しながら、追いかけていきました。
ラスト3周、井口卓人のラップタイムが落ちはじめ、久保凜太郎が詰め寄っていきます。着実に差を縮めていったものの、しかしオーパーテイクには至らず、チェッカーフラッグを受けることになりました。
第2ヒートもまた、BRZのワンツーフィニッシュを達成。ただしウィナーは井口卓人となりました。久保凜太郎はこの2ヒートでもポイントを積み重ね、ランキングトップへ躍り出ることになりました。

「本当に嬉しいです。優勝するために呼ばれて来たのに、開幕戦のSUGO、この前のオートポリスと、何のためにチームを移籍してきたのか判らない! っていう悔しい結果だったので、チーム初優勝を挙げることができて嬉しいです。また好成績を挙げるためにチームもさまざまな協力をしてくれて、感謝しています。
今日の第2ヒートはスタートも上手く決まって、凜太郎とお互いラインを開けながら2台並んで3コーナーまで走りました。最終的にボクが前へ出ることができました。再スタートの時に凜太郎がコースオフしてしまい、間隔が開いたのが大きかったですね。あれがなければ、最後にオーバーテイクされていたかもしれません。ブリヂストンの雨でのパフォーマンスが高くて、その中でも予選2位を取れたことが、こういう結果につながったと思います」
次戦は、10月17日(土)〜18日(日)に行われる第8戦岡山国際サーキット。今回の十勝と同様に、2ヒート制となります。BRZが完全制覇した十勝に続いて、どんなレースが展開されるのか? チャンピオン争いにとっても大きく影響することになるので、白熱したレースとなることは間違いありません。