SUPER GT

BACKSTAGE COLUMN

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2019.10.28

「厳しい条件の中でも、ベストな結果を出せるようチームを動かしていきます」

現在、STIとジョイントする形でSUPER GTに参戦しているR&D SPORT。このチームの代表である本島伸次は、かつてはヴィーマックというミッドシップのオリジナルスポーツカーをGTシリーズに投入。レーシングチームとしてばかりか、レーシングカーの設計・開発もできるR&D SPORTを率いてきた。2009年よりSTIとのジョイント体制となり、それ以来チームのまとめ役として現場入りしている。そこで今回は、かねてより経験豊富なチーム牽引者である本島代表にSUBARU BRZ GT300での戦い方を聞いた。
「SUBARU BRZ GT300は、小さな2リッターターボエンジンで大排気量のパワーのあるクルマに対抗しているわけで、やはり燃費がきつくどうしても給油に時間がかかり、ピットストップが長くなってしまいます。まずタイヤ交換をしなくて済むこと、それとポールポジションを取ること。それが戦略として大事になってきます。タイヤはダンロップさんも頑張ってくれているので、それに見合ったセットアップも重要です。
ですから、ピット回数の多いレースは、かなりしんどくなります。現状としてはピット回数の多いレースというのはかなり運も影響してくるわけです。かといって300kmレースでピットが1回だけだとしても、同じラップタイムで回っていたとするとピットで負けてしまいます。3位でピットインしても出て行くと10位ぐらいになっちゃうとか、そうなってくるとやっぱり二輪交換。つまり四輪交換しなくて済む手段、やっぱりフロントタイヤを痛めないように使ってリヤタイヤだけ交換するとか、その逆のこともありうるわけですよね。でもそれはエンジニアが分かっていることだし、それを戦略と言うのかと言われると、常にそれをやらないといけないわけです。

たとえば燃費に余裕のあるクルマで長距離のレースであれば戦略が組み立てられますが、先日の富士500マイルでランボルギーニの1台が先に早々とピットインさせて優勝しましたが、あれは戦略ですよね」。
では、本島代表の経験はどのように生かされているのだろうか。
 「もちろんやれる部分はありますよ。レース中に前が詰まったので、先に(ピットに)入れようとか、前が開いたからもうすこし引っ張っておこうとか。でもそれは、どのチームでも考えること。ピットもピットレーンも狭いSUGOであれば、ピットが混むときのピットインは避けようとか。そういうことの細かい積み重ねは大事でしょうね。しかも現場で決めているわけではなく、それはエンジニアの仕事ですし、レースの前に「じゃあこういう時はどうするの」と投げかけたりしています。
うちのチームでは、ミスせず良い結果につなげることを重要視しています。チームとして、しっかりレースをこなさないといけないわけですが、与えられた条件でベストの結果を出すというのが仕事なのです。ですから、思ったことは社内ミーティングで言います。私の仕事は、それが一番多いでしょうかね。「あの時あれはどうなっていたの」、「あれはなんでこうしなかったの」とかね。それで、「あれはこう考えたからそうしました」と返ってくれば納得しますし、そうでなければ次のレースで何かを判断する時の参考になるよう、私の経験をより詳しく話します。
実際にレース場に来てみると、あんまり口は出せないですよ。でもあれ、と思うことがあったら「どうなっているの」と聞きます。私がいろいろ言うと、こっちが間違っていてもスタッフは言われたことをやろうとするし、言われたことを気にして縮こまってしまいます。それではダメなんです。まずスタッフからちゃんとした答えが返ってくることが重要です。だからスタッフには、常に「こういう場合はこうする」という準備をしっかり用意してもらう。それが大事だと思います。まぁ大体は、「その判断は正しい」と思うようなことをしてくれているので、私が口を出すべきではない。他の仕事といえば、何かでコントロールタワーに呼びだされる時ぐらいですよ。謝るのも私の大事な仕事です。
やっぱりSTIさんと一緒に仕事をさせてもらえている以上は、チャンピオンを獲りたいですよね。とにかく前へ前へ。ドライバーはふたりとも優秀ですし、彼らが腐らないようなクルマを作って行かなければなりません。とにかく担当者が100%の力を出してくれるように、後ろからよく見渡してチームを組み立てていくのが私の仕事だと考えています」。

ミスなく、与えられた条件の中でベストを尽くす。これぞプロフェッショナルの真髄だろう。
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