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RALLY
2024.11.24

競技最終日、戦線に復帰した新井敏弘は好ペースを披露

世界ラリー選手権第13戦 フォーラムエイト・ラリージャパン2024 DAY4


11月24日(日)、2024年世界ラリー選手権第13戦「フォーラムエイト・ラリージャパン」の競技4日目、最終日が行われました。この日は合計5SS、総SS距離70.57kmで競われます。SUBARUがサポートするSUBARU WRX S4の新井敏弘/井上草汰は、修復されたエンジンを搭載したSUBARU WRX S4で戦線復帰、5つのSSで力走を披露しました。

愛知県の豊田市と岡崎市を中心とするエリアを走る最終日、新井は最初のステージであるSS17『Nukata 1(20.23km)』でJR1クラス2番手タイムをマーク。続くSS18『Lake Mikawako 1(13.98km)』ではクラストップタイムを刻み、さらにSS17の再走となるSS19でもクラス2番手タイムと、前日のトラブルを感じさせない走りで観客の声援に応えます。

豊田スタジアムでのサービス作業を経て行われたSS20『TOYOTA STADIUM SSS(2.15km)』 は、豊田スタジアム内に設けられた特設コースが舞台となります。ここでも新井はJR1クラスでのベストタイムをマーク、そして最終SSのSS21では、再びクラス2番手タイムを刻み、最終日の5SSを走り切りました。

■新井敏弘「たくさんのファンに見てもらえたのは良かった」


この週末はトラブルに見舞われ思うような走りができなかった新井。最終日も好走を見せることはできたものの、エンジンの改良などで速さが増している分、ブレーキへの負担が増えている点など、新たな課題も見つかったと語ります。
「クルマはだいぶ良くなったし、エンジンも本当に良いと思います。サスペションのセッティングも悪くありませんでした。ただ、ブレーキの調子があまり良くなかったですね。これまでこんなことはなかったので、車速が上がったことが影響したのかもしれません。そういう課題があると分かった点は、良かったと思います。全日本を走っているだけでなく、ハイスピードで長い距離を走らないと分からないこともあるので、今後は原因を突き止めて、良い部分をさらに詰めていくことになります。最終日に走ることができて、たくさんのファンに見てもらえたことは良かったと思います。応援ありがとうございました」

■エンジニアコメント「ラリーで得た知見は量産車の開発にも活かせる」

今回のラリーに帯同したSUBARU技術本部 車両環境開発部の阿津慧は、「量産車と同様に、エンジンのコンピュータのセッティングを担当しています。乗りやすさや運転しやすさのバランスを重視する量産車と違い、競技車両は速さが求められます。ドライバーとして経験豊富な新井選手からフィードバックをいただけるのは大変助かりますし、量産車の開発にも活かすことができると考えています」と、モータースポーツへの取り組みを語ります。

今回、競技2日目に発生したトラブルに関しては「ブレーキで発生したトラブルに対処するため、通常とは少しエンジンの使い方を変えていたのですが、その点が我々としても想定できておらず、対応しきれませんでした。まず原因をしっかりと見極め、対策していくことが必要だと考えています」とコメント。
また、「量産車の開発は担当業務が細分化されていますが、ラリーはひとりが見る領域が広く、クルマ全体を見てバランスを考える必要があると感じています。これはラリーならではのことで、とても勉強になります。トラブルの原因を究明し、新しく得た知見が、量産車の開発にも活かしていけるはずです」と、力強く締めくくりました。

今回のWRCラリージャパンで、2024年の主要なラリーは終了します。全日本ラリー選手権では、SUBARU技術本部とともにSUBARU WRX S4の開発を進めることができたシーズンとなりました。得られた知見を活かして課題を解決し、時に試行錯誤しながら、さらにSUBARUの良さを磨いてまいります。今後ともSUBARU勢へのご声援をよろしくお願いいたします。
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