NURBURGRING 24H RACE

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2024.10.25

NBR CHALLENGE 2024をさらに進化させるために

10月24日(木)、富士スピードウェイにおいてSTIチームによるSUBARU WRX NBR CHALLENGE 2024の開発テストが行われました。
当初は雨の天気予報が出ていましたが、朝方こそ路面に湿った部分が残るダンプの状態でしたが、その後時折強い陽射しが差し込む温暖な陽気となりました。今回のテストでは、開発ドライバーの佐々木孝太がこのクルマをドライブしました。
チーム監督の沢田拓也は、「クルマが戻ったのち継続して進めているのは、2024車の信頼性確保のためのロングランです。今年の24時間レースは、あまりにも短かったのでデータ蓄積も不足気味でした。既に10時間ほどのサーキット試験を実施しました。それと並行して、2024車をベースに次の24時間をどう戦うかを議論した結果の仕様変更を織り込んでいます。例えば、これまでφ39エアリストリクターを装着していましたが、サイズの大きいリストリクターをつけてトライしています。空気の吸入制限が緩くなっても、それを出力やトルク増に振り分けることなく、快適に走れて燃費も良いスペックを追求しようとしています。もちろんそれとトレードオフとなる重量増も受け入れなければならないので、どの部分に重量増を負担させるかも課題です。また、昨年から進めているホイールのチューニングも合わせて進めています。さらに、新しいボディ補剛のパーツをトライしています。レースカーでは効果が明らかなので、スポーツパーツとしての設定や特別仕様車への展開なども考えながらテストを繰り返しています。空力も少しモディファイを入れる予定です」、と語っています。
また、技術監督の渋谷直樹は、「来年のニュル24時間に出場するなら、6月開催なのでかなり気温が高いことを予想しています。なので、主にキャビン内の冷却や放熱を工夫しなければならないと思います。外気が暑いとキャビンの中は部分的に60度近くになるので、ドライバーの負担をどうやって減らすかを考えています。もちろん電気系統、特にECUは熱を嫌うので、これらユニットも強制的に冷やさないとならないですね」、と話しています。
この日は、ドライブシャフトのブーツにグリスが滲んだため、アッセンブリー交換した以外は特にトラブルはありません。ポルシェGT3 RSやニッサンGT-R GT3、インタープロトなどの速いクルマと共に、合計1時間30分を走り、テストを終えています。佐々木は、「まだタイヤとホイールも色々な組み合わせをトライし、それぞれ良いところや不足しているところがあるので、早くベストマッチを見つけたいですね。クルマは、とっても乗りやすいです。それをさらに乗りやすく、効率的に走らせるかというのをみんなで考えながら開発を進めているところです。エアリストリクターはパワーアップやトルク増に使っていないとエンジニアが言っていますが、全くその通りで、パワー感は変化なしですね。少し音が小さくなったかな。それより、開発中の補剛パーツが良い役割を果たしそうです。僕にとっては良い感触です」、と語っていました。
辰己総監督が敷いたレールから外れることなく、SUBARUらしい走りの味を維持しながら、現役のエンジニアが独自のアイディアを持ち寄り、パフォーマンスアップを図っていく。現在は、そんな段階だと言えます。
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