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RACE REPORT

2016.09.21 - グローバル・ラリークロス第10戦 シアトル
クリス・アトキンソンはGRCデビュー2戦目で6位を獲得
グローバル・ラリークロスの第10戦は9月16日(金)、17日(土) エバーグリーンスピードウェイにて開催され、SUBARUラリーチームUSAのクリス・アトキンソンは、彼の2回目のGRCイベントで6位でフィニッシュ。チームのシーズン最高位となりました。また今シーズンで初めて、出走全車がLCQ(ラスト・チャンス予選)に参加せず、メインイベントに進出することできました。
エバーグリーンスピードウェイに設置されたコースは、8のコーナーがあり、長さ0.791マイル(1.27キロ)。77.5%がターマック、残りの22.5%がダートとなっています。ジョーカーラップへのエントリーはターン4にあり、右ターン。レースが開催された週末は日中を通じて断続的に雨が降り、レースが進んで行くにつれてトラックコンディションは徐々に悪化、ターマックまでダートの泥がひろがり、マシンにアンダーステアをもたらしました。

エバーグリーンスピードウェイはNASCARの開催で知られるオーバルコースがあります。今回のコースはその0.625マイル(約1キロ)のオーバルの内側にレイアウトされており、一部をダートとし、また70フィートのジャンプを配しています。

今回、SUBARUラリーチームUSAのマシンを駆るのは初参加のデビッド・ヒギンズ(カーナンバー#75)と、前戦のアトランティックシティで GRCデビューしたクリス・アトキンソン(#55)です。ヒギンズは、ラリーアメリカでチャンピオンシップのタイトルを7回獲得しています。
金曜日のプラクティスでは、ヒギンズとアトキンソンの両方が、セッション最速タイムから約1秒差からスタート。アトキンソンは「マシンはかなり良い。セッティングが進んだら 最速になれると思う」とコメント。彼のいうとおり、最後のプラクティスではトップタイムとの差を1秒以内に縮めることができました。ヒギンズは「最後のセッションでマシンにいくつかの改良を施し、うまくいっていることが確認できた。僕のGRC経験はわずか15周、今日はまだテスト気分。レース当日までに自信を持てると思います」と語りました。

土曜に開催された予選では、アトキンソンが力強い走りでしたが、アタックラップでクリアが取れず7番手で終わりました。その後ヒートレースが始まります。6台で争われるヒート1Aで、2列目イン側からスタートしたヒギンズ。赤旗中断の後、5台での再スタートで素晴らしいスタートを決め一時は2位を走行するものの、ライバルとの接触でスピンを喫し、5番手となりました。アトキンソンが出走したヒート1Bは5台のエントリー。アトキンソンは最前列の外側からスタート、3周目にジョーカーを使い2番手へのジャンプアップを狙ったものの、ギリギリでかわされ4番手でフィニッシュしました。彼は「ローンチは良かったがアウト側から動けなかった。でもラップタイムは良かったし、トップスピードはライバルにひけをとらなかった。明日雨が降りそうだから一番うまくウェットコンディションに対応するドライバーが勝つことになるだろう」と言いました。
決勝日はウェットコンディション。ヒート2のA/Bに始まり、準決勝、LCQ、決勝というメニューです。ウォームアップでアトキンソンとヒギンズは各々3番手と6番手。ヒート2Aでアトキンソンは2列目イン側、ヒギンズは同列のセンターからのスタートし、4-5番手でゴール。5番手のヒギンズは「スタート直後にパンクしてしまいアンダーステアがきつかった。練習で車の調子はすごく良かったからちょっと悔しい」とコメントしています。

続いて6ラップの準決勝。1Aと1Bのトップ3は自動的に決勝に進出できます。アトキンソンは1Aを走り、2列目イン側からスタート。ライバルがアトキンソン車にヒットしコース脇の泥にはまったため、赤旗中断から再スタートへ。アトキンソンはライバルとの接戦を制し2位でフィニッシュ。「僕は前戦、アトランティックシティの準決勝では3位をとって、ここでは2位を取れた。ライバルがヒットしてくるなど、いろいろあったけれど、この結果に満足しています」。 準決勝1Bを走るヒギンズは、2列目センターからスタートし3位フィニッシュ。準決勝は各レースの上位3位名まではそのまま決勝レースへの出場権を獲得したことになります。これでSUBARUドライバーは双方ともLCQを走らずに決勝に進むことができました。
10ラップの決勝レース、アトキンソンは最前列のアウト側からのスタート。しかしスタートがうまくいかず最後尾へ。アトキンソンは「スタートで足がちゃんと動かなくて、最後尾で走ることになったけれど一生懸命走り、6位まで挽回できました。ちょっと悔しいですが、この週末はいろいろとよい結果が得られたと思います。準決勝では2位を穫れたし、決勝では最前列でスタートできた。ライバルとの差はだんだん縮んでいる。まだマシンには手を入れるところがあるが、そのポテンシャルの高さを証明できたと思います」と語りました。そして、アトキンソンのスポッターであるジェイムズ・ワールは「グリーンシグナルが点灯した時、路面のグリップがありすぎました。それでクリスはアンチラグを一瞬失い、回転をもう一回上げなくてはいけなかったのでしょう。それでも彼はグッドファイトをしたし、タイミングよくジョーカーを走りポジションアップしてみせた。そしてなにより、そのラップタイムは特筆すべきだと思います」と言いました。
ヒギンズは2列目の真ん中からスタートし、レース中盤は3位で走行していたもののリタイヤ。彼のスポッター、ダン・アンクティルは「アウト側を走っていて、3位までポジションアップすることできたけれど、ドライブシャフトを壊してしまいました」と言います。ヒギンズ自身は「悔しい結果だが、チームは素晴らしい仕事をしてくれたから、ポジティブに考えようと思っています。マシンは競争力がついてきています。スタートはよかったのですが、僕はアウト側に押さえ込まれ、ウォールのギリギリでドリフトしていました。中盤は、中間グループから3位まで上ることできたが、ダートに入った途端に、リアハーフシャフトを壊してしまいました。リタイヤは少し残念だが、全体的に今週末は満足できた」と語りました。

チーム・オーナーのランス・スミスは「予選とヒートレースは、うまくいったと思います。そして今回、LCQに参加せずに決勝まで進出できました。また、決勝もうまくいった。総合で6位を取れたし、マシンの進歩も感じます。レースごとにどんどん速くなってきている、この流れで進みたいですね。ドライバーたちもよい走りをしてくれた。これからの開発のための貴重なデータを入手できました」と語りました。

グローバルラリークロスの第11戦は.、10月8日(土)、9日(日)カリフォルニア州、ロサンゼルスにて開催されます。

RACE RESULT

2016.09.17 - Global Rallycross Seattle
2016.09.17-18 シアトル
POS No. TEAM DRIVER LAPS DIFF TOTALTIME BEST LAP
1 34 Volkswagen Andretti Rallycross (VOLKSWAGEN BEETLE) Tanner Foust 10 7:37.693 41.128
2 93 Honda Red Bull OMSE (HONDA CIVIC) Sebastian Eriksson 10 3.351 7:41.044 41.646
3 31 Honda Red Bull OMSE (HONDA CIVIC) Joni Wiman 10 5.23 7:42.923 41.487
4 41 Volkswagen Andretti Rallycross (VOLKSWAGEN BEETLE) Scott Speed 10 6.368 7:44.061 42.059
5 0 Chip Ganassi Racing (FORD FIESTA ST) Steve Arpin 10 10.682 7:48.375 42.968
6 55 Subaru Rally Team USA (SUBARU WRX STI) Chris Atkinson 10 15.783 7:53.476 42.226
7 38 Chip Ganassi Racing (FORD FIESTA ST) Brian Deegan 10 17.172 7:54.865 42.202
8 7 SH Rallycross (GRC LITES) Nelson Piquet Jr. 10 28.549 8:06.242 43.306
9 75 Subaru Rally Team USA (SUBARU WRX STI) David Higgins 9 1 LAP DNF 43.383
10 14 AD Racing (FORD FIESTA ST) Austin Dyne 2 8 LAPS DNF 52.681
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