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RACE REPORT

2019.11.19 - セントラルラリー愛知・岐阜2019 レポート
WRCラリージャパンのテストイベントでSUBARU勢が表彰台を独占
11月7日(木)〜10日(日)にかけて、愛知県および岐阜県を舞台とするセントラルラリー愛知・岐阜2019が開催され、国内格式部門Class1においてSUBARU勢が表彰台を独占しました。優勝は鎌田卓麻/鈴木裕、2位に新井敏弘/田中直哉、3位に勝田範彦/石田裕一という順位で、2019年シーズンの戦いを締めくくりました。
このラリーは、2020年の世界ラリー選手権(WRC)ラリージャパン開催に向けたテストイベントという位置づけの一戦。愛知県長久手市の愛・地球博記念公園(通称モリコロパーク)を拠点として、愛知県および岐阜県の山間部を舞台とするターマックラリーです。スペシャルステージ(SS)は林道のみならず集落の中を駆け抜ける箇所や2車線の県道を使う部分など、これまでの全日本ラリー選手権とは一線を画すコース設定がなされています。さらに岡崎中央総合公園の特設SS、モリコロパークのサイクリングロードを利用したSSなど、アクセスがしやすくラリー観戦初心者でも楽しめるエリアも設けられました。
鎌田卓麻が大差をつけて勝利を飾る

ラリーは8日(金)の夕方、モリコロパークでのセレモニアルスタートで開幕。9日(土)の6SS、10日(日)の8SSという計14SS、128.60kmで争われます。初日、鎌田はSS1からベストタイムを刻む好走。SS3まで一気呵成の3連続ベストタイムで首位の座を固めていきます。SS4では新井が一矢報いるも、交通状況悪化のためキャンセルとなったSS5を挟み、鎌田はこの日最後のSS6でも再びベストタイム。6SS中4SSを制し、2番手の勝田に21.7秒という差をつけて初日を終えることに成功しました。

初日を終えて鎌田は、「タイムも良く自信を持って走れていますが、コースが難しいです。ツイスティですし、一般道と林道との路面グリップの変化に驚かされました。海外ラリーの経験が、タイムの安定につながっているのかもしれません。クルマのセッティングも決まっているので、無理せずタイムを出せています」と、このラリー特有の難しさについてコメント。翌日に向けてもペースを守っていくと笑顔で語りました。

ラリー最終日も鎌田の勢いは衰えることなく、SS8〜SS11まで4連続ベストタイムを刻むスピードを披露します。SS8では総合3番手の新井が勝田をとらえ、総合2番手に浮上。その後もSS12とSS13を連続で制しますが、鎌田には及ばず。最終SSとなるSS14の国内格式部門はタイムスケジュールの延滞によりキャンセルとなり、鎌田は2位の新井に21.4秒差をつけて国内格式部門で勝利を飾ることとなりました。

ラリー最終日には、SUBARUインプレッサWRCで2003年にWRCチャンピオンを獲得したペター・ソルベルグがモリコロパークに来場。同時期にSUBARUワールドラリーチームに在籍したトミ・マキネンとのトークショーや、モリコロパークのSSをWRX STIで走行するなど、集まったラリーファンを大いに沸かせました。即席のサイン会にも笑顔で応じ、かつて“ハリウッド”というニックネームで親しまれたエンターテイナーぶりが健在であることを示したのでした。

優勝した鎌田は、「路面状況が変わることに対して、運転やクルマのキャパシティが求められるラリーでした。僕らのWRX STIはライバルに較べてそれが多かったのかなと。海外ラリーの経験が豊富なサスペンションやホイール、タイヤなどのおかげで路面に合わせやすかったですし、安定してタイムも出せていました。そのあたりが勝因ですね。今シーズンは全日本ラリーで勝つことができなかったので、このラリーで勝つことができてうれしいです」と笑顔でラリーを振り返りました。

2位の新井は「コースが単調じゃない分、セッティングが難しかったですね。これまで日本のラリーになかったタイプのステージがすごく印象的でした。距離が長く、路面も変わるので、タイヤ選択も大きな鍵になりますね。年の最後に勝ちたかったですが、鎌田選手が速かったですね」とコメント。 3位に入った勝田は、地元イベントでもあるラリーを次のように振り返りました。「今年最後のラリーでしたが、色々と考えなければならないですね。でも、今回で日本のラリーが進化したと思います。モリコロパークのSSでは、スタートからフィニッシュまで人の波が続いていましたし、沿道にもたくさんのファンが来てくれていて、すごくうれしいですね」

2019年の全日本ラリー選手権は新井敏弘が戴冠
また、このセントラルラリーに先立って開催予定だった全日本ラリー選手権最終戦のMSCCラリー in ふくしまは、度重なる台風の影響により競技コースで使用する林道の補修に目処が立たないことから中止を決断。これによって2019年シーズンの全日本ラリー選手権は第9戦で終了となり、JN1クラスは新井敏弘/田中直哉が連覇を果たすこととなりました。

このセントラルラリーをもって、SUBARUが参戦する2019年のラリーはすべてのプログラムを終了します。全日本ラリー選手権では新井敏弘が連覇を果たしたほか、シーズン途中から参戦した新井大輝/小坂典嵩も活躍を見せるなど、SUBARU WRX STIとEJ20エンジンの力強さを存分に発揮することのできた1年となりました。今後ともSUBARU勢へのご声援をよろしくお願いいたします。
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