2019.06.09 - 全日本ラリー選手権第5戦 MONTRE 2019 レグ2
SUBARU WRX STIが1-2-3の快勝。新井敏弘が貫録勝ち
6月9日(日)、全日本ラリー選手権第5戦MONTRE 2019はすべての競技日程を終えて、SUBARU WRX STIの新井敏弘/田中直哉、鎌田卓麻/鈴木裕、新井大輝/小坂典嵩がそれぞれ1-2-3位でフィニッシュし、地元群馬でSUBARU車の強さを示しました。5位には勝田範彦/石田裕一が入る結果となりました。

4番手からスタートした新井大輝は、この日最初のSS11を制し総合3番手に浮上、さらにSS15でもベストタイムを刻んで鎌田の背後に迫りますが、最終的に1.9秒という僅差で3位に入っています。5番手の勝田は堅実な走りで5番手のポジションをキープし、ラフな路面のラリーできっちりと完走を果たしました。
■新井敏弘「色々と難しいラリーだったと思います」
優勝した新井敏弘は、「どれほどタイムを稼いでも、パンクしてしまったら大きなロスになってしまうので、とにかく無事に返ってくることが重要でした。勝因は初日にパンクしなかったことでしょうか。今回のコンディションは経験値も必要ですし、色々と難しいラリーだったと思います。次戦は僅差の戦いになるでしょうから、面白いラリーになると思います」と笑顔でラリーを振り返りました。2位の鎌田は「どこも壊すことなくゴールできました。2位は少し残念ですが、初日のSS4で喫したタイムロスを挽回できたので上出来かなと思います。次戦に向けてクルマをさらに進化させられるよう、チームと相談していきたいと思います」と、意気込みを語っています。

また、SUBARUはラリーの拠点となった「パルコールつま恋リゾート」にブースを出展。最新車両の展示や応援フラッグ配布のほか、サービスパーク観戦ツアー、開発者トークショーなどにも天候の悪いなか、多くのお客様にお越しいただきました。

担当車両:富士スバル AMS WRX STI
荻原 隆成 27歳
スバル信州株式会社 小諸店 メカニック
メカニック歴5年目
2017年のTOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Raceに続き、今回が2回目のプログラム参加となる荻原。中学生の頃からWRCなどのモータースポーツに興味をもち、ゆくゆくはこういうメカニックのような仕事をしたいと思っていたとのこと。「同じ店舗の先輩が参加されたりしていたので、参加についての心構えなど、アドバイスをもらったりしました。『想定外のことがあるかもしれないけど、しっかりひとつひとつやっていけば大丈夫』とのことでしたが、実際は分からない部分や自分の注意不足もあったり、いざ参加してみると難しいところがあると感じました」
サービス作業ではフロントの足まわりの確認を担当していた荻原。
「例えば足まわりなど、通常の量産車では緩むことがない部分がラリーでは緩んでいたりするので、車体に大きな負荷がかかるのだと思うと同時に、細心の注意を払わなければならないと実感しました。また、時間の限られたなかで慣れない作業を行うので、段取り良く進める重要性をあらためて感じました。印象に残ったのは、ラリー初日に新井大輝選手のクルマのギヤボックス交換ですね。全身泥まみれになるような作業は普段はありませんし、とてつもないところに来たなと思いましたが、非常に貴重な経験をさせていただいたと思っています」
今後の目標は、ニュルブルクリンク24時間レースにメカニックとして参加することという荻原。様々な条件下でサービス作業を行うラリーの経験は今後大いに役に立つことでしょう。