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RACE REPORT

2019.07.07 - 全日本ラリー選手権 第6戦 2019 Sammy ARKラリー・カムイ レグ2
新井大輝が今シーズン2勝目。SUBARUは1-2フィニッシュ
7月7日(日)、全日本ラリー選手権第6戦 「2019 Sammy ARK ラリー・カムイ」はすべての競技日程を終え、SUBARU WRX STIの新井大輝/小坂典嵩が今季2勝目を獲得、鎌田卓麻/鈴木裕が2位でフィニッシュしました。SUBARUはこれで今シーズン6戦5勝と強さを発揮しています。一方、新井敏弘/田中直哉はSS7で、勝田範彦/石田裕一はSS9でコースアウトを喫し、ともにラリー続行を諦める結果となりました。
ラリー最終日はSS7〜SS10の計4SS、SS距離60.44kmで争われます。首位に立つ新井大輝は、砂利掻き役を強いられる先頭走者ながら好タイムをマークし、初日のSS1からトップの座を維持して第4戦久万高原以来のシーズン2勝目を獲得しました。一方、新井大輝と22.6秒差の2番手からスタートした鎌田は、この日最初のSS7『KNOLL REVERSE 1』(7.13km)でタイヤをパンクさせ、SSフィニッシュまで走り切ったものの大きくタイムを失ってしまい、3番手に順位を落とすことに。また、このSS7では新井敏弘がステージ序盤でダストに視界を遮られコースアウトし戦線離脱。鎌田のパンクもあり2番手に浮上していた勝田は、SS7の再走SSとなるSS9でリタイアと、SUBARU勢を不運が襲います。そのなか、SS9、SS10で連続ベストタイムを刻んだ鎌田は2位でラリーをフィニッシュし、レグトップポイントを獲得。SUBARU WRX STIのスピードを示しました。

■新井大輝「自分のレベルが上がったことを確認できたのは収穫」

今シーズン2勝目を獲得した新井大輝は、「2日目は先頭走者で大変でしたが、パンクなど大きなミスもなかったので良かったと思います。しっかり走り切れて優勝できましたし、先週出場したヨーロッパラリー選手権の経験が活きていることと、自分のレベルが上がったことが分かったので、その点は大きな収穫ですね」と笑顔で自身の走りを分析しました。前戦に続き2位でラリーを終えた鎌田は、「すごく難しいラリーでしたね。最後は全開で走り切ることができました。大輝選手の存在は刺激になるし、僕らもまだまだ速く走れると思いますので、次戦の横手までにはもう少しスピードを上げられるようにしたいと思います」と、意気込みを語っています。

4番手からリタイアを喫してしまった新井敏弘は、「すごいホコリで、全然前が見えなくなってしまいました。低速右コーナーへのアプローチではみ出てしまい、立ち上がりのところで落っこちてしまいました」と状況を振り返ります。また、新井敏弘と同じコーナーでコースアウトしてしまった勝田は、「思いのほか滑りやすく、リヤがアウト側にはみ出て木にぶつかり、巻き込んでしまいました。次戦まで時間がないのですが、気持ちを切り替えて頑張ります」とコメントしています。両クルーとも身体的なダメージはなく、次戦ではキレのある力走を披露してくれるはずです。
■ディーラーメカニックコメント「若いうちからどんどん参加した方が自分の刺激になると思います」

担当車両:ラックSTI 名古屋スバル DL WRX
齊田 彪斗 25歳
静岡スバル自動車株式会社 富士店 コントローラー
メカニック歴6年目

これまでラリーは映像などで観たりしていたものの、実際に参加するのは初めてという齊田。同じ会社の先輩からは「雨が降ると大変」ということなどは聞いていたと言いますが、その整備環境の違いにまずは驚いたとのことです。「屋外ですし、限られたなかで色々なことをやらなければならない。その驚きが一番ですね。チームに合流した金曜日は下まわりの点検をして、その際に使う工具をある程度把握したのですが、普段の業務でもクルマの下にもぐること自体がないので、ちょっと変な感じでしたね。クルマ自体も、見た目では分かりませんが、工具を当ててみると色々な部品が交換されていることが分かりました」

実際の作業では、もうひとりのディーラーメカニックと一緒に、リヤの足まわりの確認とブレーキフルードのエア抜きなどを担当しましたが、ラリーチームのメカニックの動きに驚いた様子です。
「やっぱり皆さん作業が早いなということと、決断力のすごさに驚きました。その場その場で状況判断していかないと間に合わないですし、こうした判断力は経験のなせる技だと思います。ですが、実際にこの場で体験したことで、普段の業務でも、もっと密度の濃い仕事ができるのではないかという印象を受けました。作業の効率を上げたり、ひとりひとりの技術スキルをそろえて情報の共有をすれば、もっと工場もうまく回るのではないかと。こうしたことは会社に戻ってフィードバックしたいですね」

残念ながら担当している車両はリタイアとなってしまったものの、齊田は今回のラリーを振り返って次のように語ります。
「3日間があっという間でした。これまでにない経験を色々とさせていただき、自分の身になったと思います。リタイアになってしまったことは残念ですが、クルマを送り出す時にはそれだけで達成感がありましたし、来られて良かったなと思います。会社の後輩たちにも参加をすすめたいですね。できるだけ若い時にこういうことを経験できるのであれば、どんどん参加した方が自分の刺激になると思います」
第7戦は7月26日(金)〜28日(日)の「横手ラリー2019」です。秋田県横手市を舞台とするグラベルラリーは、全日本ラリー選手権として初の開催です。いよいよシーズンも後半戦にさしかかり、選手権争いの主導権を握るには重要な一戦と言えるでしょう。今回好走を見せた新井大輝、鎌田卓麻に加え、リタイアを喫してしまった新井敏弘、勝田範彦らの巻き返しにも期待がかかります。SUBARU勢の力走にぜひご声援をお願いします。
2019.07.06 - 全日本ラリー選手権 第6戦 2019 Sammy ARKラリー・カムイ レグ1
SUBARU勢がトップ5を占める強さを披露
7月6日(土)、全日本ラリー選手権第6戦2019 Sammy ARKラリー・カムイは競技初日のSS6までを終えて、SUBARU勢が上位5番手までを占める強さを発揮しています。首位は第4戦で勝利を挙げている新井大輝/小坂典嵩、2番手には地元北海道出身の鎌田卓麻/鈴木裕、3番手に勝田範彦/石田裕一、4番手に新井敏弘/田中直哉、5番手に柳澤宏至/保井隆宏という順位になっています。
■新井大輝が大きくリード。鎌田も午後のSSで好走

ラリーは6日(土)の朝、拠点となるニセコアンヌプリ国際スキー場の駐車場からスタート。天候は曇りで、ドライコンディションのもと競技が行われました。この日は3つのSSを2度走行する構成で、SS総距離は57.34kmとなっています。序盤、出走順の早いドライバーたちは路面の浮き砂利に行く手を阻まれ、タイムを伸ばすことに苦戦。そのなか、5番手出走の新井大輝はベストタイムを連発する快走を披露し、午前中の3SSを制して、2番手の新井敏弘に20.8秒差を築くことに成功しました。

午後のセクションになると、鎌田がペースアップ。SS4『NEW SUN-RISE 2』(3.68km)で総合2番手に浮上、続くSS5『STREAM 2』(10.94km)ではベストタイムをマークするスピードを見せます。しかし、首位新井大輝との差を詰めるまでにはいたらず、最終的に新井大輝は2番手鎌田との差を22.6秒に広げ、この日を終えました。午前中の3SSを終えた段階で5番手につけていた勝田は、午後の3SSで挽回。3番手に順位を上げて初日をまとめています。一方、後半セクションでペースを上げることができなかった新井敏弘は、4番手に甘んじることに。3番手の勝田とは1.4秒の僅差であり、最終日は3位争いにも注目が集まりそうです。

■新井大輝「道は荒れていましたがリスクを避けて走り切れました」

首位の新井大輝は、「午後のステージは予想以上に道が荒れており、大きな石が掘り返されたりしていたのですが、リスクを避けながら走り切ることができました。今日の最終SSではトラブルもありましたが、自分で修復してなんとかサービスに戻ってくることができました。サービスでしっかりと直して、明日に臨みたいと思います」とコメント。2番手につける鎌田は「昼のサービスでフロントのダンパーを換えた効果もあり、午後のステージをいい感触で走ることができました。そのぶん、セッティングが合わなかった午前中の走りがもったいないですね。首位との差は約20秒と大きいですが、明日は長いSSも残っていますし、諦めずに臨みたいと思います」と、最終日への意気込みを語りました。
3番手の勝田は「午前中は路面が予想以上に滑りやすく、少し手こずってしまいました。午後のコースはだいぶ砂利がはけて、タイヤのグリップも良くタイムを稼ぐことができましたが、なかなか上位には追いつかないですね。明日も頑張ります」と、この日の走りを振り返りました。4番手から上位を目指す新井敏弘は「午前中は砂利掻き役で思うようにペースをあげられませんでした。午後は砂利がはけて固い路面が出てきたことや、温度が上がってきたことでタイヤの磨耗も厳しく、ちょっと調子が悪かったですね」と渋い表情で現状を分析しています。
■林道の迫力を存分に味わえる観戦エリア

この日の観戦用ギャラリーエリアはSS1/4『NEW SUN-RISE』、SS3/6『SCHUNK』(14.05km)の2カ所に設けられ、多くのギャラリーが林道での豪快な走りを楽しみました。7日(日)にはSS8/10『ORCHID』(23.09km)に観戦用ギャラリーエリアが設けられます。

ラリー最終日となる7日(日)はSS7〜SS10の計4SS、SS距離60.44kmが舞台となります。初日よりも距離が長く、SUBARU勢同士の熱いバトルに注目が集まります。SUBARU WRX STIが見せる力走にご声援をよろしくお願いします。
2019.07.01 - 第6戦 2019 Sammy ARKラリー・カムイ プレビュー
舞台は北海道へ。グラベルラリーで波に乗るのは誰だ
2019年全日本ラリー選手権第6戦、2019 Sammy ARKラリー・カムイが7月5日(金)〜7日(日)に北海道ニセコ町を拠点として開催されます。今季2回目のグラベル(未舗装路)ラリーは、20kmを超える距離の長い林道も設定されるなど、北海道らしいスケールの大きさを感じさせるラウンドです。ラリーはニセコ町のみならず、隣接する倶知安町や真狩村、蘭越町が舞台となり、2019年シーズンは緑豊かな季節の林道で後半戦の幕を開けることとなります。
競技は6日(土)の朝からスタート。計2日間、総走行距離433.65km、スペシャルステージ区間の距離は合計117.78kmとなっています。また、今回のラリーは一部ターマック(舗装路)のSSも含まれていた前戦と異なり、すべてのコースが未舗装路です。なかでも、新たなSSである3.68kmの『NEW SUN-RISE』(SS1/4)や、大会最長となる23.09kmの『ORCHID』(SS8/10)などは、勝負の行方を左右するポイントとなる可能性もあると言えるでしょう。

全日本ラリー選手権のトップカテゴリーとなるJN1クラスには、新井敏弘/田中直哉、勝田範彦/石田裕一、鎌田卓麻/鈴木裕らを筆頭に、7台のSUBARU WRX STIがエントリー。また、JN3クラスには1台のSUBARU BRZが出場する予定です。なかでも前戦で2位に入った鎌田にとっては地元北海道でのラリー。前戦の好結果を今回もつなげていきたいところです。

■林道SSの観戦エリアが豊富なラリー

観戦用ギャラリーエリアは、6日(土)と7日(日)それぞれに設けられています。チケットの種類にもよりますが、観戦エリアは初日の『NEW SUN-RISE』(SS1/4)と『SCHUNK』(SS3/6)にそれぞれ1カ所ずつ、2日目の『ORCHID』(SS8/10)に3カ所あり、自由度の高い観戦プランを立てることができるでしょう。これに加え、6日(土)には蘭越町役場前駐車場に『蘭越ラリーパーク』が設けられ、イベントも実施される予定となっています。

ラリーの拠点となるサービスパークはニセコアンヌプリ国際スキー場の駐車場に設けられ、2日目の13時50分頃からは同じ場所でフィニッシュセレモニーが実施される予定です。ぜひSUBARU勢の応援にいらしてください。
■観戦エリア
7月6日(土)

NEW SUN-RISE
SS1 NEW SUN-RISE1(3.68km) 9時18分スタート予定
SS4 NEW SUN-RISE2(3.68km) 13時23分スタート予定

SCHUNK
SS3 SCHUNK1(14.05km) 10時44分スタート予定
SS6 SCHUNK2(14.05km) 14時49分スタート予定

7月7日(日)
ORCHID
SS8 ORCHID1(23.09km) 8時13分スタート予定
SS10 ORCHID2(23.09km) 12時14分スタート予定

詳しいイベント内容、観戦方法や料金など最新情報は主催者の公式ウェブサイトでご確認ください。特にSS観戦では天候の急変に備えて雨具なども持参するとよいでしょう。

●2019 Sammy ARKラリー・カムイ
http://team-ark.jp/

RACE RESULT

2019.07.07 - 第6戦 2019 Sammy ARKラリー・カムイ リザルト
2019年全日本ラリー選手権第6戦 Sammy ARKラリー・カムイ2019
総合順位 クラス順位 No. ドライバー コ・ドライバー 車両名 クラス DAY1 DAY2 総合
1 1 5 新井 大輝 小坂 典嵩 ADVAN KYB AMS WRX JN-1 43:18.7 44:01.2 1:27:19.9
2 2 4 鎌田 卓麻 鈴木 裕 itzz DL SYMS WRX STI JN-1 43:41.3 44:31.4 1:28:12.7
3 3 3 奴田原 文雄 佐藤 忠宜 ADVAN-PIAAランサー JN-1 44:15.2 44:14.6 1:28:29.8
4 4 6 柳澤 宏至 保井 隆宏 ADVAN CUSCO WRX-STI JN-1 44:07.1 44:40.5 1:28:47.6
5 5 7 福永 修 齊田 美早子 555☆OSAMU・F☆DLランサー JN-1 44:25.8 45:30.6 1:29:56.4
6 6 8 中平 勝也 行徳 聡 itzzDLSYMSアールアートWRX JN-1 45:22.6 45:20.8 1:30:43.4
7 7 9 寺川 和紘 市山 智博 インディゴパワー藤井自動車ランサー JN-1 45:13.2 45:51.9 1:31:05.1
8 8 10 山田 健一 高橋 巧 DL・ITZZ・Gセキネン・WRX JN-1 46:41.3 46:45.8 1:33:27.1
R R 1 新井 敏弘 田中 直哉 富士スバル AMS WRX STI JN-1 43:59.6 - R
R R 2 勝田 範彦 石田 裕一 ラックSTI 名古屋スバル DL WRX JN-1 43:58.2 - R
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