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SUPER GT 第4戦 チャーン国際サーキット
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RACE REPORT

2019.07.01 - SUPER GT 第4戦 チャーン国際サーキット・決勝
SUBARU BRZ GT300は、11位完走
6月30日(日)SUPER GTシリーズ唯一の海外レース、タイのチャーン国際サーキットでシリーズ第4戦『Chang SUPER GT RACE 』が行なわれました。雨季のタイですが、決勝は晴天に恵まれ、真夏の日差しの下で66周のレースが行われました。
SUBARU BRZ GT300 は予選13位からのスタートで、予選結果を踏まえ、決勝に向けてのマシンセットアップを変更します。テクニカルセクションのセクター3では各マシンとも追い抜くことが難しいため、セクター1、2でのストレートから高速コーナーでの勝負を想定。そのため3速、4速をややハイギヤードにして伸びがあるように変更しました。

その仕様に合わせてサスペンションのセッティングも変更し、リヤタイヤへの負担が小さくなる仕様に変えます。戦略としてはリヤタイヤ2本交換、あるいは、状況次第ではBRZ GT300では初めてのタイヤ無交換作戦を取ることで、上位を狙う作戦です。
スタートは井口卓人ですが、スタートする午後3時は気温も上昇し、マシンもややオーバーヒート気味な症状です。そのため、井口は前のマシンとの間を開けてエアを取り込み、順位は14位、15位、16位と下げざるを得なくなります。

井口は26周目にピットイン。山内英輝に交代しますがBRZ GT300初のタイヤ無交換を決断し、大勝負にでました。山内はそのメリットを活かし、ピットアウト直後から他のマシンのピットインタイミングにより一時的に順位をあげますが、38周目にセーフティカーが入り、ストレート上で一旦停止をして隊列が整理されます。
レース再開後は予選上位マシンがじわりと順位を上げる一方、BRZ GT300は13位まで下がり、その後動かない展開となってしまいます。しかし、7号車D'station Racing AMRのアストンマーティンが右リヤタイヤのバーストでリタイヤとなり、SUBARU BRZ GT300はポジションをひとつあげて62周し、12位でチェッカーを受けました。その後、違反により降格した車両があり、61号車は繰り上げ11位となりました。

渋谷真総監督
「この厳しい状況で、ドライバーはよく頑張ってくれました。他とはそんなに大きなタイム差はなかったのですが、つまり、抜くこともできない展開になってしまいました。予選で前に行けないと今の状況では順位を上げていくのは難しいですね。決勝に向けてマシンのセットアップを変更したのはいい方向でしたが、ライバルに差をつけるまでにはいきませんでした。しかし、タイヤ無交換で完走できたので、それは収穫になりました」
井口卓人
「タイヤ無交換にチャレンジしましたけど、ペースが遅いので厳しいですね。何もコメントできないです。完走できたのがよかったくらいでした。すみません」

山内英輝
「ここだと、このタイヤでダブルスティント行けるのがわかったくらいです。今回は練習から速度が足りなかったので、厳しかったかなという印象です。結果的に団子状態が続いたので、予選で前にいれば、シンプルにそのままの順位で行けたと思うんですけど、今回はスピードがなかったです。その中でも完走できたので、そこは良かったと思います」
次戦は8月3日(土)、4日(日)に富士スピードウェイで行なわれる第5戦FUJI GT 500mile RACEです。シリーズ最長の約800kmのレースですので、BRZ GT300はさまざまな戦略を駆使して戦うことになると思います。真夏の暑いレースですが応援をよろしくお願いします。
2019.06.29 - SUPER GT 第4戦 チャーン国際サーキット・予選
SUBARU BRZ GT300 予選13位からの上位進出を狙う
2019年SUPER GT シリーズ第4戦「Chang SUPER GT RACE」が6月29日(土)公式練習と予選が行なわれました。
午前中に行なわれた公式練習では、これまで使っていないニュータイプのタイヤを投入しました。ドライバーは井口卓人が1時間25分走り、セッティングを探しながらの走行をしました。トップスピードは速いマシンより3〜4km/hほど落ちるもののまずまずの状況です。

しかしラップタイムはあまり伸びない状況で、井口からも「全体にグリップが薄い」とコメントがありました。渋谷総監督からは、「ある程度は想定内ですが、もう少しグリップを上げて予選に臨みます」と話をしていました。
午後に行なわれる予選は井口卓人がQ1を走ります。マシンはメカニカルグリップをあげるためにスプリングをややソフト目のチューニングを施しますが、思うようにタイムは伸びません。特に課題としたセクター3でグリップが薄い状況が続きますが、それでもQ1を11位で通過することができました。ドライバーの頑張りによってQ1突破を実現したと言えるでしょう。
予選Q2は山内英輝がアタックしますが、同様にタイムが伸びません。今年のブリラムは曇り空が続き気温も路面温度も上がらず、選んだタイヤにマッチしていないようです。予選を終えてみると13位の順位となり、明日の決勝をどう戦うか?戦略も含め課題が残る予選となってしまいました。ギア比の変更など、これから投入する決勝レース用セットアップに期待がかかります。
井口卓人
「セクター1、2はなんとか速いマシンについていけるのですが、セクター3になると離されちゃいますね。ここはクネクネとしたレイアウトなので、ギヤ比を含めて少しミスマッチ感があります。セットアップ変更でもう少しグリップ感をあげられれば上位に行けると思います」

山内英輝
「僕たちにできるのは、今ある状況でベストな仕事をすることだと思うので、状況が良くても悪くても最善を尽くしていきます」
渋谷真総監督
「グリップが薄いのは間違いないのですが、そこはタイヤへの負担が小さいとも言えるわけで、決勝はリヤ2本交換の作戦にしました。ピットストップ時間を少しでも短くする狙いです。また、セクター3対策としては、3速、4速のギヤを少しハイギヤードにして、リズムよく走り抜けられるように、マシンセッティングも変更します。13番手からのスタートなので、そこは粘り強く、1周、1周を大事に攻めていって、少しでも多くのポイントを取れればと思いますので、粘り強いレースに声援をお願いできればと思います」

Chang SUPER GT RACE決勝は6月30日(日)の午後3時から66周で争われます。巻き返しに期待し、1ポイントでも多く獲得することを目指しますので、応援よろしくお願いします。
2019.06.28 - SUPER GT 第4戦 チャーン国際サーキット・直前情報
SUBARU BRZ GT300 今季初投入のニュータイヤに期待
2019年SUPER GT シリーズ第4戦「Chang SUPER GT RACE」が6月29日(土)、6月30日(日)タイのチャーン国際サーキットで行なわれます。
湿度も気温も高いタイのレースでは、ここ数年リタイヤ続きでポイントが稼げていません。今季は3戦を終えてチームランキング、ドライバーランキングともに5位ですから、この第4戦ではぜひポイントを獲得して、シリーズチャンピオンを狙える位置にいたいところです。
渋谷総監督
「熱対策はエンジンルーム内の温度を考慮して、開口部の大きいボンネットに変え、ガーニーを取り付けて吸い出し効果を上げて熱対策をしてあります。それと、予選、決勝とも雨予報があるので、そのあたりを踏まえてタイヤ選択、ピットインなどベストな判断ができればと思います。とくにドライで使うタイヤは今季、これまで使ったことのないニュータイヤを使う予定です。路面温度は高いですが、ミューが低いサーキットですので、そこにマッチできるのではないか?と期待しているタイヤです。最高のマッチングを見せれば、耐久性にも期待できると踏んでいて、初めてのタイヤ無交換作戦ができるかもしれません。決勝では、スタート時点やレース途中で雨の予報となっていますので、状況次第にはなりますけど、チームは期待しているタイヤでもあります」
井口
「2年連続で走っていないので、今年はしっかり結果を出したいですね。特に今回はタイヤを攻めているので楽しみです。これまでに使ったことのない性能のタイヤなので、どんな結果になるかたのしみです」

山内
「僕たちは、確実にポイントを取って持って帰ることしか考えていないです。あとはそのタイヤがハマれば面白いですけど、天候次第ですよね。レース中にも雨という予報があるので、どういう判断がすぐにできるか、それで駆け引きがわかってくるので、そこがポイントになりますね」
チームは昨年のオフシーズンから開発を進めているニュータイプのタイヤに期待をしています。路面温度、グリップ力、耐久性といった相反する性能の中で、いくつか期待できるタイプがあるので、チームにとっては選択肢が増えたと言えるでしょう。決勝レースでは、ウェットを含めタイヤ選択が勝負のポイントとなりそうです。またレース中に雨となればレース自体が混乱するのは必至で、どこまで高いポジションでレースを展開できるかも重要なポイントになるでしょう。
Chang SUPER GT RACEは6月29日(土)の午前10時から11時45分まで、公式練習が1時間45分行なわれます。チームはタイヤのマッチングとラップタイム、他チームとのタイム差などを計りながら、午後の予選に備えます。

予選は午後3時から3時35分までノックアウト方式のQ1が始まり、3時45分から4時13分までQ2が行なわれます。本来は得意のコースなので、非常に期待が膨らみます。SUBARU BRZ GT300の活躍を楽しみに、応援よろしくお願いいたします。
2019.06.27 - SUPER GT 第4戦 チャーン国際サーキット・プレビュー
SUBARU BRZ GT300のシリーズを占う重要な折り返しレース
SUPER GT 第4戦の「Chang SUPER GT RACE」が6月29日、6月30日にタイで開催されます。首都バンコクから東へ400kmほどいったブリラムに位置するチャーン国際サーキットは、気温は高いものの、スリッピーな路面で、かつ雨期にあたるタイミングでの開催となるため、戦略やタイヤ選択などにも難しさがあるようです。
チームはタイでスーパーGTが最初に開催された2014年の大会から参戦しており、コースコンディションやBRZ GT300とのマッチングなど、多くの情報を持って参戦します。特に今季は新開発したタイヤがキーになると渋谷総監督は語っています。

また、夏の温度対策としてレギュレーションの変更もあり、ボンネットの開口部を広げたタイプに交換、ラジエターは前戦鈴鹿から使用している大型タイプを継続して使用します。そして、以前はタイの宿泊先などでの強烈な冷房で、体調を崩すスタッフもいたということですが、これまでの経験から、だいぶ学習できているというコメントもありました。
このレースはシーズン折り返しにあたる第4戦。現在、チームランキング、ドライバーランキングともに5位であり、シリーズチャンピオンを狙うには重要なレースに位置付けられます。また、前回の鈴鹿3位入賞で、22kgのウエイトハンディが加えられ、合計30kgの重量を搭載しての挑戦になります。
渋谷総監督
「タイは決して苦手なサーキットではないのですが、ここ3年連続リタイヤしていて、ノーポイントなんです。シーズンの折り返しですし、表彰台が見えるレースをしなければいけないと思っています。また新開発したタイヤはいい感触のグリップ力をもっていますが、本番での使用がないので、見えない部分でもあります。どのタイミングでタレてしまうかを見極めていくのが重要なポイントになるのではと考えています」
30kgのウエイトハンディを乗せたSUBARU BRZ GT300が表彰台を狙うためには、どのような戦い方が必要になるのでしょうか?

「SUBARU BRZ GT300はセクター2が比較的速いというデータがあり、セクター3で離されるというデータがあります。その理由ですが、セクター3には鋭角に曲がるコーナーがあり、低速からの加速勝負になるので、大排気量車に有利となる部分です。でも今年はエンジンのレスポンスが若干よくなっているのと、新開発したタイヤのグリップがいいこと、昨年からトライしているメカニカルグリップなどで、リードするまでいかなくても、同等のタイムが出せれば、セクター2でのアドバンテージを活かしていけると考えています」
現地時間では6月29日(土)は10:00から45分間の公式練習が始まります。そして午後3時からノックアウト予選Q1が始まり、3時45分からQ2のノックアウト予選2回目があります。決勝レースは6月30日(日)13時25分からウオームアップ走行が開始され、15時から66周の決勝がスタートし、GT300は24台で競われます。

RACE RESULT

2019.06.29 - 予選
SUPER GT 第4戦 チャーン国際サーキット
Pos. No. Machine Driver Q1 Q2 Diff Tire
1 25 HOPPY 86 MC 松井 孝允 佐藤 公哉 1'33.499 1'31.839 R YH
2 56 リアライズ 日産自動車大学校 GT-R 平峰 一貴 サッシャ・フェネストラズ 1'32.797 1'32.057 R YH
3 7 D'station Vantage GT3 藤井 誠暢 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ 1'33.187 1'32.111 YH
4 11 GAINER TANAX GT-R 平中 克幸 安田 裕信 1'33.361 1'32.476 DL
5 55 ARTA NSX GT3 高木 真一 福住 仁嶺 1'33.858 1'32.622 BS
6 65 LEON PYRAMID AMG 黒澤 治樹 蒲生 尚弥 1'33.883 1'32.633 BS
7 10 GAINER TANAX triple a GT-R 星野 一樹 石川 京侍 1'32.984 1'32.762 YH
8 4 グッドスマイル 初音ミク AMG 谷口 信輝 片岡 龍也 1'33.413 1'32.767 YH
9 21 Hitotsuyama Audi R8 LMS リチャード・ライアン 富田 竜一郎 1'33.948 1'32.948 YH
13 61 SUBARU BRZ R&D SPORT 井口 卓人 山内 英輝 1'33.836 1'33.285 DL
・タイヤ=BS:ブリヂストン/DL:ダンロップ/MI:ミシュラン/YH:ヨコハマ
・WH=ウェイトハンディキャップ(kg)

2019.06.30 - 決勝
SUPER GT 第4戦 チャーン国際サーキット
Pos. No. Machine Driver Time / Diff Laps Best Lap Tire
1 10 GAINER TANAX triple a GT-R 星野 一樹 石川 京侍 1:44'28.062 62 1'33.187 YH
2 56 リアライズ 日産自動車大学校 GT-R 平峰 一貴 サッシャ・フェネストラズ 0.796 62 1'33.429 YH
3 65 LEON PYRAMID AMG 黒澤 治樹 蒲生 尚弥 21.206 62 1'33.390 BS
4 25 HOPPY 86 MC 松井 孝允 佐藤 公哉 35.937 62 1'34.364 YH
5 88 マネパ ランボルギーニ GT3 小暮 卓史 元嶋 佑弥 36.446 62 1'34.469 YH
6 33 エヴァRT初号機 X Works GT-R ショウン・トン マーチー・リー 36.923 62 1'33.943 YH
7 87 T-DASH ランボルギーニ GT3 高橋 翼 アンドレ・クート 41.982 62 1'34.741 YH
8 11 GAINER TANAX GT-R 平中 克幸 安田 裕信 44.835 62 1'33.799 DL
9 55 ARTA NSX GT3 高木 真一 福住 仁嶺 45.770 62 1'34.743 BS
11 61 SUBARU BRZ R&D SPORT 井口 卓人 山内 英輝 46.481 62 1'34.861 DL
・タイヤ=BS:ブリヂストン/DL:ダンロップ/YH:ヨコハマ
・WH=ウェイトハンディキャップ(kg)

 

開始 : 15:03'29    終了 : 16:47'41

セーフティカー : 15:58'15(36Laps) - 16:13'19(42Laps)

 

ファステストラップ : 1'33.187 No.10 GAINER TANAX triple a GT-R/石川 京侍

 

黒白旗提示 No.87 A.クート

No.2 加藤寛規 ドライブスルー(「SC中の追越し」) No.21 富田竜一郎 競技結果に対して35秒加算(SpR13-1.「危険なドライブ行為」)

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