スーパー耐久

BACKSTAGE COLUMN

  • vol.
  • vol.
  • vol.
  • vol.
  • vol.
  • vol.
  • vol.
2022.08.01

SUBARU BRZ CNF Concept、雨のS耐AP戦をクリア

7月30日(土)・31日(日)に大分県日田市のオートポリスインターナショナルレーシングコース(1周4.674km)にて、「ENEOS スーパー耐久シリーズ2022 Powered by Hankook第4戦スーパー耐久レースinオートポリス」が行われ、ST-QクラスにTeam SDA Engineeringより出場した61号車SUBARU BRZ CNF concept(井口卓人/山内英輝/廣田光一)は、ドライでスタートしながら途中雨に降られる難しいコンディションの中、5時間で127周約593kmを走りきりチェッカーフラッグを受けました。
【公式予選】
台風の影響で不安定な天候となったこの週末、土曜日の公式予選も雨模様で進行しました。今回は、台数の多いST-5クラスが台数調整のためスキップとなり、出場車両は合計46台となりました。そのうちには、自動車メーカーの開発車両などが走るST-Qクラスの6台が含まれ、カーボンニュートラルな合成燃料を使う61号車SUBARU BRZ CNF conceptもこのクラスに組み込まれています。前回のSUGO戦を欠場した28号車GR86 CNF conceptも同じ燃料を使っていますが、2.4L水平対向NAエンジンのBRZとは異なる1.4Lターボエンジンを搭載しています。
土曜日の午後に行われた公式予選は、雨が降ったり止んだりの気難しい空模様に左右され、タイヤ選択とコースインするタイミングなどに各チームとも頭を悩ませている様子でした。61号車は井口と山内のABドライバーベストタイムが4分19秒711で、28号車の4分18秒743には約1秒離されています。タイムアタックを終えて、ピットに戻った山内は、「28号車は速いなー」と悔しそう。チーム監督の本井雅人は、「前回のSUGOで我々のクルマは進歩を遂げていますが、28号車との直接比較ができていなかったので、今回はそこに注目していました。難しいコンディション下とは言え、やはり負けてしまったのは悔しいですね。まだ、私たちもパフオーマンスを上げる工夫を入れなければならないので、皆で知恵を絞ります。しかし、ST-4クラスの86号車には負けていないのでホッとしています」と語っています。
【決勝レース】
日曜朝の阿蘇山外輪山は雨雲に覆われていましたが、オートポリス周辺は意外にも雲が薄く、時折青空が見えます。天気予報では、レーススタートの午前11時以降は曇り予測となっていました。61号車は、第2グループの先頭についたST-2クラス5台の後ろに28号車と並んでスターティンググリッドに整列します。各車、スリックタイヤを履いてスタート時刻を待ちました。午前11時にフォーメーションラップが開始され、1周後にグリーンライトが点灯すると各車クリーンスタート。スピンやコースアウトなどの混乱なくコンペティションは進行し、28号車と山内が駆る61号車BRZはサイドバイサイドで先を争っていました。スタートから30分後には、パラパラと雨粒が落ちてきましたが、路面を濡らすほどではなく、ドライコンデイションでのレースは続きます。しかし、その後タイヤが外れてスロー走行するマシンがあったためこの日最初のFCY(フルコースイエロー)走行となりました。2周後にはダメージを受けた車体と外れた部品は回収されてレースは再開。その後、山内は28号車を抑えて先行し、周回を重ねます。
49周を走り終えた山内は、第2走者の井口に交代。ピット作業の間に、クラッチフルードに気泡が発生したため、井口はクラッチに異常を感じながらペースを抑えて走行することになります。その後93周目にピットインしエア抜きするために、ガレージにマシンを引き込んで約4分30秒ロスしましたが、その後廣田にドライバーチェンジし、走行を再開すると同じトラブルは発生していません。111周目には最終走者の山内にバトンタッチし、終盤強い雨が降る中、力強い走りを見せた山内はそのままチェッカーフラッグをくぐり抜けました。
チーム監督の本井は、「やはり一筋縄ではいきませんね。前半はすごく調子良くて、燃費も想定通りだったので、28号車に対してはかなりアドバンテージを築くことができました。クラッチのトラブルを除けば、今回はピット戦略を徹底的にやりました。チームとしては、そこが今回の進化点であり、レースする上でプラスになったと思っています。しかし、クラッチトラブルがあったので、ST-4クラスのGR86に抜かれてしまったのは残念です。ハードウェア的には、兼ねてからドライバーより要望のあったエアコンの効きについて、導風経路や制御を含めて今回リファインしてきました。しかし、結論から言うとまだ問題は解決に至っていないので、暑さが予想される次戦もてぎまでには何かしら手を打つつもりです。シャシーのセットアップについては、課題のあったステアリング系の剛性を上げたことでだいぶフィーリングは良くなってきたとドライバーから聞きました。シャシーについては、いい所まで来たんではないかと感じています。とは言え、まだまだ進化は続きます。乞うご期待です」と締めくくりました。 
  • vol.
  • vol.
  • vol.
  • vol.
  • vol.
  • vol.
  • vol.
Scroll to top