2023年8月5日(土)に、SUPER GT 第4戦「FUJI GT 450km RACE」の公式練習、公式予選が行なわれました。前日に引き続き、富士スピードウェイは真夏の日差しが降り注ぎました。
午前中に行なわれた公式練習では、いつもどおり、山内英輝がステアリングを握りマシンの確認とセットアップを進めていきます。
SUBARU BRZ GT300は、前戦鈴鹿が終わってからシミュレーションを繰り返し、ベスト オブ ベストを目指し改良を加えてきました。公式練習ではその改良の確認走行になります。
BRZ GT300は夏仕様の開口部の大きいフロントフードや新型のカナード、サスペンション設定などを変更しましたが、ドライバーのフィーリングとマッチしない部分があったようです。山内はマシンバランスを見直し、小刻みにピットインを繰り返しました。
やはりシミュレーションと実走では異なる部分があるようで、セットアップを変更していきます。残り時間が30分で、井口卓人に変わりましたが3周目にミッショントラブルが出てしまい、コース上で止まってしまいました。
トラブルはギヤが6速から抜けないことがわかり、FCY訓練、サーキットサファリの走行時間中に対応し、セットアップの変更も行なうことができました。
午後3時38分からQ1予選がはじまります。B組で走るBRZ GT300は井口が走りQ2を目指します。井口はクリアラップを作りながらマシン状態を確認します。BRZ GT300にはさまざまな調整機能が車載され、ドライバーが任意に制御変更できる装置も多数あります。その中で、ベストな組み合わせを探りながらのタイムアタックをします。
井口は4ラップしてもアタックに入らず1分40秒台で周回します。Q1突破には1分37秒台と想定しているので、明らかに遅いラップタイムです。ターボのアンチラグ制御とシフトダウン制御のバランスが合わず、タイムが伸びません。しかしながら最後のアタックでタイムを上げ、Q1のB組2番手で予選通過しました。
Q2予選は山内がポールポジションを目指して走ります。しかし、エンジンとミッションの制御バランスが合わない症状は改善できておらず、不本意なアタックとなってしまいました。しかしながら全体2位のタイムであり、フロントローは獲得しました。
井口卓人
「シフトダウンできないコーナーがあったので、車両1、2台分早めにブレーキングしてタイムアタックをしました。1コーナーを6速のままコーナリングするので、走りづらかったですが、なんとかタイムを出せてよかったです」
山内英輝
「症状がでなければトップを取れたと思いますが。明日は天気が不安なので、雨も想定しないとですね。予選2位は悪くないので、天候を見ながら粘り強く走って勝ちたいと思います」