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RACE REPORT

2023.03.27 - SUPER GT公式テスト 富士スピードウェイ
シーズン前最後のSUPER GT公式テストを終える
3月25日(土)・26日(日)の二日間、富士スピードウェイにてSUPER GT公式テストが行われ、SUBARU BRZ GT300は、シーズン前最後の公式テストを終了しました。
今年2回目の公式テストは、二日間それぞれ午前、午後に走行枠が設けられ、観客を入れての公開テストとなりました。しかし、初日の天候はほぼ雨。一日を通してウェット路面でのテストとなりました。今回は、かつてSUBARU BRZ R&Dチームのレギュラードライバーだった佐々木孝太を、井口卓人、山内英輝と共に登録。佐々木は、初日午前のセッションで計測3ラップを走行しています。佐々木は、「雨だったので攻めるまでは至りませんでしたが、9年ぶりのBRZ GT300の進化に驚いています。まずは、車体の剛性感がまるで違うと感じました。以前とは異なり、トランスアクスル形式なので、リアの接地感やトラクションがかかる感覚も別物です。他のFIA GT3車両と比べるとロールが少なく、ダウンフォースも大きいですね。また、以前よりもエンジンはパワフルだし出力特性が独特なので、スロットルワークが結構難しい、とも感じました。良い経験になりました」と話しています。
SUBARU BRZ GT300は、外観的にはレギュレーション変更に伴い形状が修正されたリアカウルを装着しています。テスト初日の午後、順調に周回を重ねてテスト項目を消化していきましたが、走行時間が残り50分の時点で井口がピットイン。「異音がしているので、大事をとってピットに入りました」と井口卓人は語っています。異常は、燃料供給システムのようで、のちにインジェクター回りの部品を交換し、問題は解決しています。
テスト二日目の日曜日は、春休み最初の日曜日にもかかわらず、前日に引き続き雨。しかも前日よりも雨量は多く、コース上は部分的に川のように雨水が流れ、レースであれば走行中断になるほどの悪天候でした。そのため、各チームとも連続して走行することなく、ピットボックス内で待機する時間も長かったようです。SUBARU BRZ GT300は、雨量や状況変化を見つつ、断続的に走行とガレージ内整備を繰り返しました。午後は一段と雨足が強くなりましたが、チームはウェットタイヤのテストを実施。セットアップを少しずつ変更し、悪天候の場合のセッティングを探っていました。
チーム総監督の小澤正弘は、「初日はトラブルが出てしましましたが、修理後は問題なく走行できました。前回(岡山で)現象が顕著だったダイリューション(CNF燃料によるエンジンオイルの希釈性)については対策をしてきましたが、このコンディションなのでロングランができず、その場合は概してエンジンオイルの希釈が進む傾向にあるのですが、現段階では正直言って確認しきれてないです。孝太さんの起用については、どこか(のラウンド)で登録する、という具体的な話ではなく、ふたりのレギュラードライバーが今年多忙なため、かなりリスクを伴うなと考えており、とりあえず乗ってもらった、というレベルです。しかし、この状況なので、少ししか乗ってもらえてないです。また、開幕戦に向けては、まだトップタイムを狙いにいく段階にはなっていませんが、チーム全員の力を合わせてなんとか良い状態に持っていきたいと考えています」、と語りました。
二日目午後のセッションを集中して走ったドライバーの山内英輝は、「雨の中でしたが、雨量が多い中でのセットアップという点では収穫がありました。初日の条件下での他車とのタイム差を考えれば、今日は差が縮まっています。また、そんな中でもこういう状況の時、どうやってスロットルをコントロールすればよいかという感覚を掴むことができました。しかし、新しい空力セットがちゃんと試せていないので、もう少し走り込んでおけたらな、と思います。しかし、今日の午後(の路面)はかなり怖かったです。まったく接地感を感じなかったですね」と話していました。

SUPER GT開幕戦岡山ラウンドは、4月15日・16日に岡山国際サーキットで行われます。
2023.03.13 - SUPER GT公式テスト 岡山国際サーキット
SUBARU BRZ GT300、仕上げ調整を進める
3月11日(土)・12日(日)、岡山国際サーキットで2023年のSUPER GT公式テストが行われ、前部にカモフラージュシートが貼られたSUBARU BRZ GT300は、本年シリーズに参戦する他のGT車両と共に二日間・合計8時間の走行セッションを走り、精力的にマシンの仕上げおよび調整を進めました。
2023年SUPER GT車両規則の改定により、SUBRU BRZ GT300はノーズおよびフロントフェンダー先端部分が改修され、また、リヤディフューザーの出口形状にも変更が施されています。外からは見えませんが、ボディ下面の形状にも修正が加えられています。また、今年開幕戦からSUPER GT車両全車にカーボンニュートラル燃料(CNF)の使用が義務付けられており、オフシーズンの間にも進められてきた実車での適合確認などが継続してテストメニューに入っていました。このCNF燃料は、ドイツのハルターマンカーレス社が供給する「GTA R100」と呼ばれるバイオマス由来の100%非化石燃料で、成分はこれまで使われてきたガソリンとほぼ同等とのことですが、厳密には燃焼特性がガソリンと異なる点があり、各車ともピークパワーの設定や燃費計算のデータを取るため、さまざまな試験を実施しているようです。また、SUBARU BRZ GT300は、タイヤ・ホイールのユニット剛性を上げるため、BBSホイールのリム形状が変更され、ダンロップタイヤも構造が改良されています。
公式テスト一日目は、12年前のこの日に発生した東日本大震災の犠牲者を悼み、セッション開始前に全チーム全員で黙祷を捧げました。この日は快晴で、4月中旬並みと言われる20度超えの気温の下、走行セッションはスタートしました。SUBARU BRZ GT300は、ドライバーの山内英輝中心にセットアップを探って行きます。「リヤのダウンフォースは増えたと感じますが、フロントとのバランスはまだこれからですね。しかし、他の車両からの排気ガスが車内に侵入してきて、今までにない匂いに戸惑っています」と山内は、このテスト最初の印象を話していました。午後は、タイヤの摩耗度をチェックするロングランを井口が担当します。今年から450kmレースが昨年の3レースから5レースに増え、さらに環境への配慮から持ち込みタイヤ本数がこれまでのドライ6セット、ウェット7セットからそれぞれ5セット、6セットに削減されます。練習走行や予選を含めたタイヤマネジメントはこれまで以上に重要となり、そのためタイヤの摩耗度は抑えておきたいところです。しかし、午後のセッションが始まってしばらくすると、井口はピットに戻ってきました。「オイルの匂いがしたと思ったら、ガラガラと異音がしたのでクラッチを切って惰性で戻ってきました。大事でなければいいのですが」と話していました。
異音の原因はエンジンからでした。搭載されていたエンジンは冬の間のテストを通して使っていたもので、このテストが終了したのち元々交換する予定だったので、チームは計画より早めにエンジンを交換することになったようです。チーム総監督の小澤正弘は、「CNF燃料の適合については、冬の間のプライベートテストでもデータをとっていますが、特性としてダイリューション(エンジンオイルの希釈)が多いことがわかっています。そのため、今回ロングランを実施した2回目のセッションでは、揮発性を高める対策を施したところ、今度は潤滑に問題が発生しました。しかし、限界がわかったので、別の対策を考えます。エンジンを載せ替えて二日目を走ります」とコメントしています。
公式テスト二日目の3月12日は、薄曇りの朝を迎えました。気温は前日ほどではないにしろ、20度を超えるほど温暖です。日曜日のこの日、多くの観客がサーキットを訪れました。公式戦だとアクセスエリアも制限されますが、テストでは割に自由に行き来ができるため、ピット裏の通路でドライバーを待ち構えてサインをお願いしたりしています。ピットビューイングもレース時より長い時間が割り当てられていました。SUBARU BRZ GT300は、シャシーのセットアップを探りながら、午前のセッションを終了。全車参加でFCY(フルコースイエロー)やSC(セーフティカー)ラン、スタート練習を行い、午後のセッションを迎えました。多くのチームが、レースシミュレーションのため開幕戦で使うと想定するセットアップでロング(連続周回)を走ります。SUBARU BRZ R&D SPORTチームは、タイヤとホイールの組み合わせを何通りか試し、井口を中心にロングスティントを周回しました。
小澤正弘総監督は、「空力、燃料、タイヤとホイールなど、いろいろな要素が新しくなり、組み合わせやバランスを詰めているところですが、方向性は見えてきています。CNF燃料については、トラブルもありましたが、これの解決策も方向が見えています。開幕まであとわずかですが、しっかり準備してシーズンインを迎えようと思っています」とまとめました。

2週間後の3月25日・26日には、富士スピードウェイに舞台を移し、2回目のSUPER GT公式テストが行われます。その後、4月15日・16日には、いよいよ「OKAYAMA GT 300kmレース」で今季SUPER GTシリーズが開幕します。
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