NURBURGRING 24H RACE

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ニュルブルクリンク24時間レース・レースウィークレポート
雨のスタートでレースは混乱

RACE REPORT

ニュルブルクリンク24時間レースは、予定通り15:40にフォーメーションラップが始まり、16:00にスタート時刻を迎えました。気温は16度、路面温度は20度です。弱い小雨が降るものの、それまでグランプリコースの路面はドライだったため、スリックタイヤかウェットタイヤか判断が別れるところ。SUBARU/STIチームは、スリックタイヤを選んでスターティンググリッドについていました。88号車「SUBARU WRX NBR CHALLENGE 2024」は、グループ3のポールポジションからのスタートです。スタートドライバーは、ベタラン佐々木孝太でした。しかし、グループ1がノルドシュライフェに進入しようというタイミングで雨は本降りに。難しいスタートとなりました。
ニュルブルクリンク24時間レース・レースウィークレポート
決勝レース日のパドックは大盛況

RACE REPORT

6月1日(土曜日)、ニュルブルクリンク24時間レースは決勝レース日の朝を迎えました。空模様は相変わらず不安定で、時折霧雨が降ったかと思うと雲の合間から青空がのぞいたりしています。16時の決勝レーススタートを前に、午前中にはクラシックレースと24時間出場車によるウォームアップ走行が行われました。なお、88号車「SUBARU WRX NBR CHALLENGE 2024」は、前日にレース前に必要なチェックメニューを全てこなしているため、ウォームアップセッションをスキップしています。
この日もパドックエリアは雨模様でしたが、クラシックレースが行われている間は不思議とノルドシュライフェはドライコンディションのようでした。このクラシックレースには、かつて24時間レースを走った古いマシンが出場しています。ポルシェ911、ポルシェ935、ポルシェ944、BMW 635CSS、BMW E36、メルセデス190E、アルファロメオ1750、フォードエスコートRSなどの姿が見えます。また、お馴染みオペルマンタも走っていますこれらのスターマシンたちによって、メインイベントの24時間レースさながらの熱戦が繰り広げられていました。今年のニュルブルクリンク周辺は交通量が多く、あちこちで渋滞が起きています。ギャラリーステージなどの近辺では、パーキンクスペースが満車で、メディアの車両ですら駐車できない事態が起きています。もちろん、キャンピングエリアも超満員で、地元スーパーでは焚き火用の木材と大量のビールが飛ぶように売れていました。
午前11時過ぎには、日本から訪れているスバルトラベルツアーの一行がパドックに到着しました。渋滞で予定より時間がかかったとのことです。15名のツアーを前に、辰己英治総監督が予選の様子などを紹介していました。「雨がぱらつくコンディションの中、カルロがすごい気迫のアタックを試み、8分53秒のベストタイムをマークしました。決勝レースの準備はできていますので、良いレースができると思います。ご期待ください」、と語っていました。スバルドイツのご一行様もSTIテントを囲んでいましたが、そのリーダー格のスヴェンさん(熱烈なファンで、先月5月には富士スピードウェイで行われたSUPER GT第2戦のため来日されていました)に対し、ディーラーメカニックとして新潟スバルから派遣されている宮澤匠さんからプレゼントが手渡されました。同社の小島敦社長からの日本酒と新潟銘菓「柿の種」のサプライズプレゼントにスヴェンさんは大喜びの様子でした。長年出場を続けていると、さまざまは交流が生まれるものです。

このあと、14時30過ぎからグリッド整列が進められ、15時40分にはフォーメーションラップがスタート。16時ちょうどに24時間レース決勝の火蓋が切って落とされます。
ニュルブルクリンク24時間レース・レースウィークレポート
Q3を終えて予選総合結果はクラストップ・総合43位

RACE REPORT

5月31日(金曜日)、ニュルブルクリンク24時間レースは公式予選二日目となりました。前日の予選二回目で換装したエンジンのフィーリングチェックを完了していた88号車「SUBARU WRX NBR CHALLENGE 2024」は、予定通りこの日の予選三回目に出走。デイライト下のドライコンディションで、決勝レースに向けたパフォーマンスチェックが行われました。
公式予選三回目は、午後1時30分にスタート。各チームは、2時45分までの75分間の予定でタイムアタック合戦を展開しました。SUBARU/STIチームは、予選一回目は雨でアタックできず、予選二回目はエンジン交換のため走ることができず、このレースウィークで初めて攻める機会を与えられたカルロ・ヴァンダムが最初にトラックに出て行きました。ノルドシュライフェに入ったところで、無線から「雨が降り出した」というヴァンダムの声が聞こえてSUBARU/STIピットには緊張が漂いましたが、降雨はわずかで路面を濡らすこともなく上がっています。トラフィックにも引っ掛かることなく1周目の走行を終え、各部が温まったところでアタックラップに入りました。このラップも雨やトラフィックに邪魔されることはなかったようです。計測結果は、8分53秒089で、三回の公式予選を通じて総合43位のタイムです。ようやく叶ったたった一回のタイムアタックで結果を出せるヴァンダムには、さすがという他はありません。その後、やはりQFレースを走っていない佐々木孝太が2周し、そのうち一周は「エコモード」で走っています。その後、エンジン交換後の状態をチェックするためティム・シュリックも二周走って走行を終えました。
ヴァンダムは、「一回目の走行では、まだ路面に湿ったところがあり、コンデイションは完璧ではありませんでした。しかし、二周目のトラックはほぼドライだったものの、朝の雨の影響で泥が出ている箇所があり、滑りやすいので注意する必要がありました。僕は4月のQFレースには出場できなかったし、昨日も計画通りに走れていません。それでもクルマの状態が良いのはわかったし、コンディションが良ければよりタイムを削ることはできると思います。いずれにせよ、ソーファーソーグッド(ここまでは順調)ですね」、と語っています。
チーム総監督の辰己英治は、「昨日満足に走れていないカルロにしっかり走ってもらえてホッとしています。途中、”レイン”のレポートを聞いて一瞬、これまでか、と思いましたが、路面を濡らすほどではなかったのでラッキーでした。4月のQFレースでは、完全ドライを予想していたためドライセットでティムと凜太郎が走り、ティムが8分52秒台を楽々出していたので、カルロとしてはそれを上回りたいと思っていたはずです。しかし、今回は基本をレインセットとし、予選は少しハード方向にチューニングしているので、セッティングがQF時とはことなるのです。しかも路面に泥が出ていて滑りやすい区間があったので、タイム的には上出来だと思います。エンジン周りの心配事も払拭されたし、明日は計画通り走って、過去二年間ノートラブルを実現できなかった無念を晴らしたいと思います」、と力強く語っています。
6月1日(土曜日)は、午後3時に決勝レースがスタートします。
ニュルブルクリンク24時間レース・レースウィークレポート
初走行の予選初日はクラストップ・総合44位

RACE REPORT

5月30日(木曜日)、ニュルブルクリンク24時間レースの公式スケジュールがスタートしました。午前11時からのドライバーズミーティングを経て、午後1時から1回目の公式予選が行われ、夜は同2回目が行われました。1回目の予選後、点検するとブローバイオイルの量が予想以上に多く、大事をとってエンジン交換することになり、予選2回目はフルコース2周のみで走行を切り上げています。
この日は朝からウェットコンディションでしたが、予選1回目がスタートする直前に雨は上がり、各車ともドライコンディションでタイムアタックに臨みました。88号車「SUBARU WRX NBR CHALLENGE 2024」は、久保凜太郎がトップバッター。グランプリコースを1周チェック走行したのち、新品のブレーキ慣らし(焼き入れ)のため、同GPコースを数周走っています。その後、フルコースに向かってタイム計測を開始。「1周目は北コースの奥のほうがドライなのかウェットなのかの情報がないままでしたが、地元チームのほとんどがスリックタイヤのままなので、走れるはずと信じてノルドシュライフェに向かいました。2周目はダブルイエローが出ている区間があり減速しましたが、それでも9分11秒台が出たので、とりあえずは役割は果たせたと思います」、と語っています。
自己採点は70点だそうです。続いてティム・シュリックが乗り、タイムアタックに臨みました。シュリックは、「トラックは完全にドライでイエロー区間もなく、スムーズに走れました。2周目は、トラフィックが多い箇所があって5秒くらいタイムロスしましたが、9分00秒011が出ているので問題ないですね。クルマの印象は、QFレース(4月に当地で行われた予選レース)の時とほとんど変わりません。ちょっと挙動のレスポンスがわずかに遅れる感じがしましたが、タイムに影響が出るほどではないと思います」、とコメント。彼の2周目タイムがこのセッションのベストタイムとなっています。
それまでは明るい空模様で、時折青空がのぞくほどでしたが、3人目のカルロ・ヴァンダムが乗り込み、フルコースアタックに入ると、前半部分に雨が降り始めていました。さらに2周目となると、トラック前半の雨はさらに激しくなり、路面はウェット状態に。そのためタイムアタックは叶わず、4人目の佐々木孝太にバトンタッチすることとなりました。その時点でセッションは残り15分程度だったので、計測のためグランプリコースを回ってから北コースに入らず、直接フルコースに向かいました。かなりの雨量が路面を流れていたため、ウェットタイヤのフィーリングチェックが必要との判断でした。佐々木は、「僕のスティントは、フルコースウェットでした。新しいタイプのウェットタイヤを試す必要があったので走りましたが、計測もしていないので攻めるような走りはしていません」、と話していました。その後、ブローバイオイル量が多いことがわかり、チームは急遽スペアエンジンへの交換作業を始めました。
辰己総監督は、「スペアエンジンに載せ替えて様子を見たところ、ブローバイオイルの件は問題なしでした。 計測できていなかった(佐々木)孝太が走ってクォリファイは完了しています。明日の予選三回目がドライなら、タイムアップが期待できるかもしれないですね」、と語っています。シュリックのベストタイムは、予選一回目では総合40位、SP4Tクラストップでしたが、二回目を終えた時点で44番手となっています。
レースウィーク四日目の31日(金曜日)には、予選3回目(75分間)が予定されています。
ニュルブルクリンク24時間レース・レースウィークレポート
ドライバー四名が到着しチェックイン完了

RACE REPORT

5月29日(水曜日)、ニュルブルクリンク24時間レースウィーク二日目。ディーラーメカニック達は、朝からチームテントでタイヤ交換とブレーキパッド交換のトレーニングを続けていました。午後には、日本から来た佐々木孝太と久保凜太郎、滞在先のスパ(ベルギー)からカルロ・ヴァンダムが到着。地元のティム・シュリックが合流し、ドライバーが勢揃いしました。
SUBARUディーラーメカニックは、二人一組で四輪各輪のタイヤ交換とブレーキパッド交換を担当します。左後輪担当の宮澤匠(新潟スバル)は、最年少の31歳。全日本ラリーへの派遣が2度決まっていたにも関わらず、コロナ禍などによりキャンセルとなっていました。「ニュルの派遣メカニックとなるのが僕の夢でした。どうしても来たかったんです。だから、社内技能コンクールなどで優勝したり、人よりも目立つことを常に考えて仕事をこなしてきました。そして、今回やっと派遣の指名を受けることができたので、全力で楽しみたいと考えています。夢だった舞台ですが、来てみるとSTIの方々はみんなフレンドリーだし、仲間達にも恵まれました。協力し合える関係が作れていると思います」、と語っていました。
一方最年長の新井龍一(富士スバル)は、「普段は、新前橋店で検査員をしています。10年ほど前、ディーラーメカニックとして全日本ラリー選手権のモントレーに行かせてもらったのが初めてのモータースポーツ現場体験でした。その後会社がチーム新井のスポンサーについたことから、ここ数年は全日本ラリーには、年に何戦かお手伝いに行っています。しかしレースは初めてなので、やはりワクワクしますね」、と話していました。左前輪を担当する福岡スバルの鈴木渉吾は、「私は半年前に現所属の新宮店に異動となったばかりなので、店舗ではまだ新米です。板金専門拠点なので、先輩サービスマンはみんなベテラン揃いです。新人のつもりで先輩の仕事ぶりを吸収している最中です。ニュルでは、もしアクシデントで板金作業が必要となったら私の出番だと思っています(笑)。もっともレースなので、私の板金仕事は起きないほうが良いですけどね」、と語っています。
さて、午後になり、集合時間の2時にはドライバー四名が揃いました。ドライバーのチェックインを済ますためです。佐々木孝太と久保凜太郎は、スーパー耐久富士24時間を走り終えてこの地に立っているので、2週間連続で24時間レースを走ることになります。ST-Zクラス5位となった久保は、「僕が走っている時は、クラストップを走っていたので、良い感じだぞ、と思っていました。数時間仮眠をとったのちピットに戻ると5位になっていました。それでも完走できて幸先良いな、と考えながらここまできました」、とちゃめっけたっぷりに語っていました。日常はタイに拠点をおき、レース活動とコーチングビジネスを行っているカルロ・ヴァンダムは、「ヨーロッパに慣れておくため、少し前にこちらに帰っていました。先週は、スパでコーチングの仕事でしたが、こちらの天候にも慣れ、ドライビングトレーニングも行っているので、体調はパーフェクトです。もういつでもレースを走れるよ」、とコメントしています。
チェックインの書類チェックが終わるとリストバンドが配られ、それがクレデンシャルの代わりとなります。ここまでで、STIエンジニア、SUBARUディーラーメカニック、ドライバー4名がそれぞれ事前準備を済ませました。いよいよ明日、30日(木曜日)には、フリー走行、予選、夜間予選が行われます。
ニュルブルクリンク24時間レース・レースウィークレポート
NBRレースウィークが始まりました

RACE REPORT

5月28日(火曜日)、SUBARU/STIチームがニュルブルクリンクのパドックにガレージテントを設営し、30日(木曜日)から始まる24時間レースの公式スケジュールに向けた準備を本格スタートさせました。
26日(日曜日)に成田空港を発ったSUBARUディーラーメカニック8名を含むSTIチームは、同日夕方フランクフルト空港に到着。同日のうちに約120km離れたニュルブルクの町にある定宿にチェックインしました。約17時間の長旅でしたが、ディーラーメカらは体調を崩すことなく元気いっぱい。時差ボケを感じるまもなく、翌日はアーデナウの街中にあるチームガレージでパドック設営の準備を行いました。
28日は、午後から恒例の車検がスタートしました。約130台の出場車両の中、早い時間に列に並んだ88号車「SUBARU WRX NBR CHALLENGE 2024」は、車検委員から特別な指摘を受けることなく検査をパス。ルーフに証明ステッカーが貼られ、オフィシャルカメラマンの記録写真撮影を受けると、これにて終了。マシンは、ピットガレージに移動となりました。この日の公式スケジュールは以上です。チーム総監督の辰己英治は、「今年は全くなんの指摘もなかったです。もっとも先月のQFレース(予選レース)で車検をパスしているので、指摘を受ける可能性はあまりありませんでしたが。数年前までは必ず何かが指摘され、その都度修復して車検委員のチェックを受けていたので、近年は常連客として認知されているということなのでしょうかね。チームのサポートをしてくれているダニーさんが、競技長から”SUBARUはいつもクルマを綺麗に仕上げくれているので感謝しています”、と言われたそうです」、と話していました。
車検ラインに並んでいる際に、チームの技術監督である渋谷直樹にマシンの状態について、尋ねてみました。渋谷は、「QFレース以後、計画通りエンジンやギヤボックスなどを24時間レース用に交換する作業を行っています。また、QFレースでダメージを負ったボディパーツも修復し、念の為リアのサブフレームをユニット交換していますが、ボディフレームそのものにはダメージはありませんでしたので安心しました」、と語っています。ピットガレージでは、工具類やモニターなどを並べるボックス類の配置を行い、チームに割り当てられたパドックエリアでは、整備スペース、スペアパーツなどを保管するトレーラー、食事や休憩などに使うテント、ドライバーの仮眠室となるバスなどを計画通りに配置し、無線用アンテナをトレーラーのルーフにセットするとチームのヘッドクォーターは完成です。ディーラーメカニックたちは、パドック内にあるファルケンのタイヤサービスに運ぶホイールのチェックなどを進めていました。
明日29日(水曜日)には、それぞれ各地からドライバー達が到着し、チェックイン(出場登録)することになっています。
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