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2016.05/03-04 第2戦 富士スピードウェイ
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RACE REPORT

2016.05.04 - SUPER GT第2戦 富士ラウンド・決勝
SUBARU BRZ GT300は11位完走
富士スピードウェイ(静岡県駿東郡小山町)で5月4日(水・祝)に開催されたSUPER GT第2戦「FUJI GT 500km RACE」にて、SUBARU BRZ GT300(井口卓人/山内英輝)は8番グリッドからスタートし、11位で完走を果たしました。
フリー走行でGT300トップタイム。マシンに手応え

前夜から降り始めた雨は朝にはすっかりと上がり、照りつける太陽のもとで路面もほぼドライという状況に。ウェット宣言が出されたものの8時30分からスタートしたフリー走行は、ほぼ全車がドライタイヤでコースインしていきました。このセッションで最初にステアリングを握った山内は1分37秒858までタイムを詰め、7周を走って井口にバトンタッチ。井口も8周を走り山内のタイムを0.01秒上まわる1分37秒848をマークし、マシンの感触を確かめました。このタイムがGT300クラスのトップタイムとなりセッションは終了。チームはいい感触をもって決勝へと臨むこととなりました。
決勝レースは14時からスタート。満員のグランドスタンドが注目するなか、山内のドライブするSUBARU BRZ GT300は絶好のスタートダッシュで1周目に2台をオーバーテイクし、6番手に浮上しました。山内はFIA GT3車両と接戦を繰り広げながら、さらに順位をひとつ上げて5番手に。ところが第3セクターで単独スピンを喫し、15番手まで順位を落としてしまいます。タイヤは摩耗が進んでおり山内はその後もポジションを挽回しようとペースを上げますが、タイムアップは叶わず井口にバトンをわたします。

井口は山内よりも固めのタイヤを装着し、21番手でコースに復帰しました。安定したラップを刻みながら、64周を終えた段階で7番手にまで順位を上げることに成功しました。再び山内にバトンタッチすべくピットが準備を進めている時に、セーフティカーが導入。井口は燃料がギリギリの段階でピットイン、なんとか山内にSUBARU BRZ GT300を託しました。

必要なのは、波乱の展開を乗り切るチーム力
17番手でコースに復帰した山内は、そこから猛然とアタックを開始しました。ところが8番手まで順位を回復した段階で、先ほど導入されたセーフティカーの追い越しでドライブスルーペナルティを科されてしまいます。残り10周あまりというところで11番手にドロップ。SUBARU BRZ GT300はその順位を守り切って完走を果たしました。

最初と最後のスティントを担当した山内は、「最初は無理にでも前に出てクリアラップでマシンの良さを出そうとしましたが、少しタイヤに負担をかけてしまったようです。最後のスティントもペースを上げすぎるとやはりタイヤに厳しく、想ったようなタイムを維持できませんでした。ファンの皆さんには申し訳ない気持ちでいっぱいですが、これまでのデータをポジティブな方に向けられるよう、今後のテストも頑張りたいと思います」とレースを振り返りました。
「僕は燃費的に最大の周回数を走る役割でしたが、トップグループと同じようなペースで走れたことは収穫のひとつでした」と語るのは第2スティントを担当した井口です。「セーフティカーのタイミングは運が悪かったです。もう少し作戦も幅広く組んでいければ良かったですが、状況が厳しかったので仕方のないところですね。次のスポーツランドSUGOは得意なサーキットですしマシンも徐々に良くなってきていますので、2戦ノーポイントを挽回したいと思います」。
チーム総監督を務める辰己英治は、「ライバルと遜色なく走れたことは明るい材料のひとつですが、“勝負”ができていない。チームとしての力が足りていないことが反省点ですね。来月はスポーツランドSUGOでテストがあります。非常に重要なテストとなるので、内容をしっかり吟味していいテストをしなければなりません」と、厳しい表情を覗かせました。

5月21日(土)・22日(日)にオートポリス(大分県日田市)で予定されていたSUPER GT第3戦は熊本地震の影響で中止となることが発表されました。代替レースの内容は今後発表されることになリます。次戦は7月23日(土)・24日(日)にスポーツランドSUGO(宮城県)で開催されるSUPER GT第4戦「SUGO GT 300km RACE」です。スポーツランドSUGOでは6月18日(土)・19日(日)にSUPER GT公式テストが予定されています。改良を重ね、さらなる進化を経て臨むSUBARU BRZ GT300の活躍にご期待ください。
2016.05.03 - SUPER GT第2戦 富士ラウンド・予選レポート
SUBARU BRZ GT300は予選8番手からのスタート
SUBARU BRZ GT300(井口卓人/山内英輝)は、5月3日(火・祝)に行われたSUPER GT第2戦「FUJI GT 500km RACE」の予選セッションを終えて、8番手タイムを記録。さらなる上位を目指して決勝レースに臨むこととなりました。
練習走行では予想よりも厳しい出足に

3日(火・祝)午前に行われた公式練習で、SUBARU BRZ GT300はGT300クラスの総合10番手タイムを記録。午後の予選セッションに備えて、タイヤのチェックを行いながら慎重なスタートを切りました。公式練習は9時から10時45分まで行われ(うち最後の10分間はGT500クラスの専有走行)、井口卓人が21周、山内英輝は13周を走行しています。この走行では1分37秒861というタイムでしたが、セッションの目的は予選に向けたタイヤ選択とそれに合わせたシャシーのセットアップの確認です。

チーム総監督の辰己英治は午前中の走行について、「感触としては決して楽観できない状況ですね。固めのタイヤを使って井口と山内に合計30周以上走ってもらいましたが、安定性は悪くないと思います。問題はこのタイヤで予選をどこまで戦えるかです。予選Q1を確実に通過できるよう、慎重に進めていきます」と、厳しい表情で振り返りました。

セッティング変更も功を奏し、ポジティブな手応え
午後になると空には雲がかかり、涼しい風の吹くなかで予選Q1セッションがスタートしました。セッションは14時30分から15分間です。今回Q1セッションを担当するのは井口です。周回を重ね、午前中のタイムを上まわる1分37秒315をマーク、さらに1分36秒924とタイムを削っていきます。井口はこれをベストタイムとしてセッションは終了。SUBARU BRZ GT300はQ1セッションを7番手で終えています。
「ちょっと気温と路温に惑わされたかなと思っています。開幕戦の岡山では苦しい思いをしたので、今回のタイヤは少し守りに入った選択でした。午前中の感じではQ1通過もギリギリではないかという予想もありましたが、最後にタイムを出せました。このタイヤでは精いっぱいのところかもしれませんが、ミスなく限界で走り続けることが今後に向けて重要だと思います。決勝は晴れて気温が上がれば、さらに固めのタイヤもあるので、そのパフォーマンスも楽しみです」と、井口は予選での走りを分析しました。
15時15分から行われたQ2セッションを担当したのは山内です。前戦同様、ポールポジションから7番手までがコースレコードを上まわる僅差の戦いが展開されました。山内も1分36秒693という自己ベストタイムを記録しましたがレコードタイムには一歩およばず、予選8番手でQ2セッションを終了しました。
山内は、「Q1を通過できるかどうか、という瀬戸際の段階から、ここまで前に行けたのはポジティブなことだと思っています。もちろん、決勝レースを考えてのタイヤ選択なので、ふたりでレース展開を冷静に見極めて走りたいと思います。今日から明日にかけて、どう詰めていくかが大切なので、チーム一丸となって頑張りたいと思います」と前向きなコメントを残しました。
総監督の辰己は、「気温が予想より下がってしまいましたが、その状況のなかではいいタイムだったと思います。第3セクターでの安定性を高めるために、リヤサスペンションを少し見直したことも良かったのでしょう。タイヤは持久力もありますし、そういう面では、この予選結果はレースに向けて明るい材料です。天気予報がこのまま推移して、明日の決勝で陽が出てくるような感じになるといいですね。決勝では、天候、セーフティカー、燃費、タイヤの持久力……様々な要素を考慮してチャンスをとらえなければなりません」と、決勝レースに向けての展望を語っています。臨機応変な戦略の転換も、井口と山内の安定したドライビングがあるからこそ可能になります。

チームがどのような戦略で上位を狙うか、天候の変化やレース展開をいかに読み、対応するかにもご注目ください。決勝レースは5月4日(水・祝)の14時から、110周で争われる予定です。
2016.05.02 - SUPER GT第2戦 富士ラウンド・直前レポート
新たなスーツで心機一転、第2戦に臨む
富士スピードウェイ(静岡県駿東郡小山町)では、2016年シーズンのSUPER GTシリーズ第2戦「FUJI GT 500km RACE」に向けた準備が着々と進められています。SUBARU BRZ GT300をドライブする井口卓人と山内英輝のふたりは2016年バージョンの新しいレーシングスーツに身を包み、このラウンドに臨みます。
予選のタイヤ選択で大きく戦略が変わる

開幕戦で大きなダメージを受けたタイヤは、温度域の大きな読み違いがなければ問題なく機能することが確認されています。今大会の舞台となる富士スピードウェイの特性について、ダンロップタイヤのエンジニアを務める石橋隆志は、次のように説明します。 「今大会には、岡山でのデータをもとに改良を施したタイヤを持ち込みました。富士スピードウェイはタイヤの“構造”に負荷がかかりやすいサーキットです。特にストレートエンドで300km/hに迫る速度からのフルブレーキングとコーナリングは厳しいですね。もちろん雨が降ればその負担は大きく軽くなります。天候が不安定な予報が出ていますが、決勝日の雨のタイミングがどうなるかですね」。
チーム総監督を務める辰己英治は、今大会のタイヤ選択について次のように語っています。 「開幕戦の岡山では、タイヤが暑さでダメージを負ってしまったということもあって、選択については慎重に考えています。どちらかと言えば開幕戦では“攻め”のチョイスでした。今回はある程度余裕のあるタイヤを持ち込んでいますから、前回のようなことはないと考えています」。

天気予報は不安定。予選タイヤの読みが明暗を分けるか
今後の天候は、3日(火・祝)の予選日は晴れ/曇り、4日(水・祝)の決勝日は雨のち曇りという予報となっています。特に4日の午前中には短時間でも強い雨が予想されており、降雨のタイミングによってはウエット路面でのスタートなど、レースに大きな影響を与える可能性もあります。まだ予報は流動的であり、予断を許さない状況が続いています。

決勝日の天候について辰己は、「決勝日の午前中で雨は終わり、午後は陽が出るかもしれないという予報もあります。そうなればドライタイヤで走ることになる。つまり予選タイヤを決勝で使う可能性があるということです。そうなると、耐久性も考えたタイヤで臨むよりないでしょう。固めのタイヤで行かざるを得ない。もっとも、それは天気の推移をみながらでないと最終的には決められません。予選のタイヤをどうするかによってファーストスティントの距離が決まり、それでピットインのタイミングなどの戦略も変わってきますから。予選のタイヤ選択が大きなポイントですね」。
SUPER GTでは、予選で使用したタイヤを決勝レースでも使用しなければなりません。しかし天候によりウェットレース宣言が出た場合には、ウェットタイヤへの交換が認められます。予選用のタイヤを手堅く選択するか、少しでも前のグリッドを狙うチョイスにするか、その判断は非常に難しいものと言えるでしょう。

公式練習は3日(火・祝)の9:00からスタートします。約2時間の走行を経て、14:30からは公式予選というスケジュールです。第2、第3セクターを得意とするSUBARU BRZ GT300が見せる快走にご期待ください。
2016.04.26 - SUPER GT第2戦 富士ラウンド・プレビュー
舞台は国内最長ストレートをもつ富士スピードウェイ
5月3日(火・祝)〜4日(水・祝)、2016年SUPER GTシリーズ第2戦「FUJI GT 500km RACE」が静岡県駿東郡小山町の富士スピードウェイで開催されます。全長4.653kmのコースは国内最長を誇る約1.5kmのメインストレートや、100R、300Rといった高速コーナー、第3セクターには登り勾配のテクニカルセクションを持っており、ストレートスピードとハンドリングのバランスを見出すことがタイムにつながります。勝負どころとしては、ストレートエンドの第1コーナーや、300Rからの急減速を行うダンロップコーナーなどが挙げられます。
最高速も向上。岡山での雪辱を期す

チームは3月26日(土)~27日(日)に同サーキットで行われたSUPER GT公式テストに参加しており、2016年型SUBARU BRZ GT300の出来に手応えを感じています。特に最終コーナーの脱出速度が高まったことにより、ストレートでの最高速が向上していることが確認されました。このテスト時のデータと、開幕戦岡山で得られたデータを活用し、コーナリングマシンとしての完成度を高めていくことで、さらなる領域に到達すべくチームは作業を進めています。
これまでの戦いでも明らかになっているとおり、大排気量を誇るFIA GT3車両やJAF GT規定の国産ハイブリッドマシンはストレートスピードが速く、SUBARU BRZ GT300にとって富士スピードウェイでの第2戦は苦戦を強いられる可能性もあります。しかし、ブレーキングの鋭さとコーナリングスピードを武器に、SUBARU BRZ GT300は快走を見せてくれることでしょう。開幕戦では練習走行、予選とGT300クラス上位のタイムをマークしたことでシャシーの良さは証明済み。井口卓人と山内英輝のふたりが不屈の闘志で第2戦の富士スピードウェイに挑みます。

第2戦富士ラウンドは5月4日(水・祝)14:00にスタート予定。GT300クラス29台がエントリーし、競技距離500km(110周)で争われます。

RACE RESULT

2016.05.03 - 予選
2016.05/03-04 第2戦 富士スピードウェイ
Pos. No. Machine Driver Q1 Q2 Diff Tire
1 55 ARTA BMW M6 GT3 高木 真一 小林 崇志 R1'36.012 R1'35.707 BS
2 25 VivaC 86 MC 土屋 武士 松井 孝允 1'36.606 R1'35.961 0.254 YH
3 31 TOYOTA PRIUS apr GT 嵯峨 宏紀 中山 雄一 1'37.316 R1'36.036 0.329 BS
4 7 Studie BMW M6 ヨルグ・ミューラー 荒 聖治 R1'36.399 R1'36.053 0.346 YH
5 3 B-MAX NDDP GT-R 星野 一樹 ヤン・マーデンボロー 1'36.907 R1'36.194 0.487 YH
6 21 Hitotsuyama Audi R8 LMS リチャード・ライアン 藤井 誠暢 1'36.965 R1'36.264 0.557 DL
7 18 UPGARAGE BANDOH 86 中山 友貴 山田 真之亮 1'37.247 R1'36.424 0.717 YH
8 61 SUBARU BRZ R&D SPORT 井口 卓人 山内 英輝 1'36.924 1'36.609 0.902 DL
9 0 GAINER TANAX GT-R アンドレ・クート 富田 竜一郎 1'37.187 1'36.618 0.911 DL
10 4 グッドスマイル 初音ミク AMG 谷口 信輝 片岡 龍也 1'37.028 1'36.893 1.186 YH
天候: 曇 / コース: ドライ
タイヤ=BS:ブリヂストン/DL:ダンロップ/YH:ヨコハマ
WH=ウェイトハンディキャップ(kg)
R:コースレコード(従来のレコード 1'36.519)
Q1:Start Time 14:30'00 Finish Time 14:45'00
Q2:Start Time 15:15'00 Finish Time 15,27'00
※Q1 No.51 新田 守男 当該ラップタイム削除(SGT-SpR 18-1「走路外走行」)
※Q1 No.31 嵯峨 宏紀 当該ラップタイム削除(SGT-SpR 18-1「走路外走行」)
2016.05.04 - 決勝
2016.05/03-04 第2戦 富士スピードウェイ
Pos. No. Machine Driver Time / Diff Laps Best Lap Tire
1 3 B-MAX NDDP GT-R 星野 一樹 ヤン・マーデンボロー 3:00'16.590 102 1'38.293 YH
2 55 ARTA BMW M6 GT3 高木 真一 小林 崇志 3.749 102 1'38.371 BS
3 25 VivaC 86 MC 土屋 武士 松井 孝允 18.209 102 1'39.532 YH
4 18 UPGARAGE BANDOH 86 中山 友貴 山田 真之亮 1Lap 101 1'38.782 YH
5 0 GAINER TANAX GT-R アンドレ・クート 富田 竜一郎 1Lap 101 1'39.728 DL
6 51 JMS LMcorsa 488 GT3 都筑 晶裕 新田 守男 脇阪 薫一 1Lap 101 1'39.308 YH
7 21 Hitotsuyama Audi R8 LMS リチャード・ライアン 藤井 誠暢 1Lap 101 1'39.536 DL
8 87 triple a ランボルギーニ GT3 細川 慎弥 佐藤 公哉 飯田 太陽 2Laps 100 1'40.010 YH
9 30 TOYOTA PRIUS apr GT 永井 宏明 佐々木 孝太 2Laps 100 1'39.548 YH
10 48 DIJON Racing GT-R 高森 博士 田中 勝輝 青木 孝行 2Laps 100 1'40.554 YH
11 61 SUBARU BRZ R&D SPORT 井口 卓人 山内 英輝 2Laps 100 1'39.064 DL
天候: 晴 / コース: ドライ
タイヤ=BS:ブリヂストン/DL:ダンロップ/YH:ヨコハマ
Start Time : 14:03'54
Finish Time : 17:02'52
※セーフティーカー: 15:56 〜 16:10
参加台数: 29台 出走台数: 29台
ファステストラップ : 1'38.293 No.3 B-MAX NDDP GT-R/ヤン・マーデンボロー
※黒白旗提示 No.30 佐々木 孝太
No.22 和田 久 ドライブスルー(Spr13-1.b. 「危険なドライブ行為」)
No.63 ドライブスルー(Spr28-5. 「ピット作業違反」)
No.60 ドライブスルー(Spr27-1.1),2) 「ピット作業違反」)
No.61 井口 卓人 ドライブスルー(Spr付則-3 6. 「SCカーの追い越し」)
No.88 罰金10万円(Spr25-6. 「走行中のホイル外れ」)

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