
3月12日・13日の二日間、温暖な条件のもと2022 SUPER GTシリーズの公式テストが岡山国際サーキットで開催されました。

SUBARU/STIチームは、3月第一週に4日間の開発テストをこの岡山国際サーキットで実施。主に開幕戦に向けたシャシーセッティングに時間を費やしました。順調にテストメニューを消化しましたが、最終日の最終セッションでアクシデントが発生。SUBARU BRZ GT300のフロントノーズとボディサイド左側にダメージを負いましたが、今回の公式テスト前に一部のカラーシートおよびデカール貼り付けを除き修復は完了しています。ドライバーの井口卓人は、「先週の集中テストは、最後にアクシデントがありましたが、それまでマシンは非常に調子良く有意義なテストになったと思います」と語っていました。

テスト初日の3月12日は朝から晴れ上がり、走行開始の10時には気温は20度、その後路面温度は30度にも上昇。まさに今季開幕戦が行われる予定の4月中旬並みの環境となりました。2時間のテストセッション1回目は、数周走ってはピットインし、調整を施していました。今季から新たに投入している新しいECU(エンジン制御ユニット)のセッティングはまだ完全ではないようです。また、気温、路温ともに前週とはうって変わり、マシンはチョイスしたタイヤにはややマッチせず、前週のテストにようにスムーズには走れていない様子。

マシンを降りて首を傾げる山内英輝に尋ねると、「意外なことに、今はちょっと噛み合っていない感じです。あまり乗りやすい状態ではないです」とのことでした。小澤正弘総監督は、「先週から路温や路面へのラバーの乗りなど条件がだいぶ異なっていますが、ここまでドライバーの印象が変わるとは思いませんでした。二日目はもう少し乗りやすくなると思います」と語っていました。

公式テスト二日目は、気温は18度ながら前日ほど日差しは強くなく、従って路温も急上昇するほどではありませんでした。朝9時から始まったテストセッションでは、前日同様に数周走ってはピットインして調整を進めていきます。しかし、セッション開始から1時間ほどが経過した時点で、山内がドライブするSUBARU BRZ GT300はウィリアムズコーナーでコースアウト。フロント右側にダメージを負って、セッションは中断となりました。ドライバーの山内には怪我はなかったものの、マシンのダメージはサーキットで修復しきれないと判断され、この日の走行はここで終了となりました。
小澤総監督は、「コースアウト前にステアリングが効かなくなっていたようで、なんらか機械的な問題があったと考えられます。先週の集中開発テストでは、シャシーや空力のセットアップはかなり良い仕上がりになっていました。しかし、今週は様子が異なり、セッティング途上のECUだけでなく、サスペンションも条件にマッチしていないと言います。気を取り直して、テスト二日目に臨み、開幕戦で使おうと考えているタイヤ、それに合わせるセットアップも掴むことができました。しかし、あとはロングランを走るだけというところでアクシデントが起きてしまいました。とはいえ、この時期は条件が変わりやすいのは想定内だし、それでもタイヤ、サスペンション、空力に関するデータ採りはできているので、次の富士テストでしっかり走り込み、開幕戦までには万全の準備を整えておきたいと思います」と語っています。